2年 生活 やさいの 食べて いる ところ

じゃがいもは ねっこでは ない ── やさいは、草の 体の どこかを 食べて いる

きゅうしょくの カレーには、じゃがいもと にんじんが 入って います。どちらも 土の 中から ほり出した やさいです。では、どちらも「ねっこ」なのでしょうか。じつは、にんじんは 根ですが、じゃがいもは 根では ありません。やさいを 草の 体と して 見なおすと、口に 入れて いる ところは やさいごとに ちがって いて、しかも 自分の 目で 見分ける ほうほうが ちゃんと あります。

やさいは、草の 体の 一部分

やさいは、はたけで そだつ 草です。そして どんな 草の 体も、だいたい 5つの 部品で できて います。土の 中で 水を すう 根。体を ささえて、水を 上まで はこぶ くき。日光を うけて ようぶんを 作る 葉。そして 花と、花の あとに できて たねを 中に もつ 実です。

<草の 体の 5つの 部品> 花 ─→ 実(中に たね) | 葉(ようぶんを 作る) | くき(ささえる・はこぶ) ~~~~ 土 ~~~~ 根(水を すう)

1年生で そだてた あさがおを 思い出して ください。根が あって、くきが のびて、葉が ひらいて、花が さいて、たねが できました。やさいに なる 草も、体の つくりは 同じです。ちがうのは、わたしたちが その 部品の どれかを 食べて いる、と いう ことだけ。この きじでは、やさいの 食べて いる ところを、草の 体の 部品に 分けて たしかめて いきます。

トマトなら 実、キャベツなら 葉。ここまでは 見た ままなので、かんたんです。ところが、土の 中に できる やさいの 話に なった とたん、見た めが あてに ならなく なります。

じゃがいもは、土の 中の「くき」

じゃがいもと さつまいも。どちらも 土の 中に できて、形も 色も にて います。でも 草の 体の 部品と しては、じゃがいもは くき、さつまいもは 根。じつは べつの 部品です。

しょうこは、じゃがいもの 表めんに あります。よく 見ると、小さな くぼみが あちこちに あって、古く なると そこから 白い 芽が 出て きます。芽を 出すのは くきの しごとで、根の とちゅうから 芽が 出る ことは ありません。じゃがいもの 正体は、土の 中で 先っぽが まるく ふくらんだ くきなのです。

もう 一つ、家で ためせる しょうこが あります。じゃがいもを 明るい まどべに 3日ほど おいて おくと、皮が うっすら みどり色に なって きます。日光に 当たって みどりに なるのは、くきや 葉の とくちょうです。さつまいもを となりに ならべて おいても、さつまいもは みどりに なりません。

くらべる ところじゃがいもさつまいも
表めん芽の 出る くぼみが あるほそい ひげ根や、その あとが ある
日に 当てるとうっすら みどりに なるみどりに ならない
草の 体ではくき根

ここで 一つだけ、だいじな やくそくです。みどりに なった じゃがいもと、芽の 出た じゃがいもは 食べません。にがくて、おなかを こわす せいぶんが できて いるからです。じっけんに つかった いもは 目で たしかめる だけに して、りょうりには 回さない ことに しましょう。

たまねぎは 葉、ブロッコリーは 花の つぼみ

見た めに だまされる やさいは、土の 中だけでは ありません。

たまねぎを たてに 半分に 切ると、白い 層が 何まいも かさなって いるのが 見えます。この 1まい 1まいは、じつは ぶあつく なった 葉です。いちばん 下に ある、かたい 板の ような ところだけが くきで、その 小さな くきに、たくさんの 葉が ぎゅっと ついて います。つまり たまねぎを 食べる ことは、葉を 食べる ことなのです。

ねぎの 白い ところも、葉の つづきです。そだてる とちゅうで 何度も 土を かぶせて、日光に 当てない ように して 白く させて います。みどりの ところと 白い ところは、色が ちがうだけで 同じ 部品です。

ブロッコリーの もこもこした 頭を うんと 近くで 見て ください。小さな つぶが 何百こも あつまって います。あの つぶの 一つ 一つが 花の つぼみです。しゅうかくせずに そのままに して おくと、つぼみが ひらいて、黄色い 花が いっせいに さいて しまいます。わたしたちは、花が さく すんぜんの つぼみの あつまりを 食べて いた わけです。

やおやさんは、草の 体の ひょうほん室

ここまでの 見方で、よく 食べる やさいを 部品ごとに 分けて みます。

部品やさい
根にんじん・だいこん・さつまいも・ごぼう
くきじゃがいも・アスパラガス・れんこん
葉キャベツ・レタス・ほうれんそう・たまねぎ・ねぎ
花(つぼみ)ブロッコリー・カリフラワー
実トマト・きゅうり・なす・ピーマン・かぼちゃ

同じ「やさい」と よばれて いても、食べて いる 部品は、根から 実まで 5しゅるい ぜんぶに ちらばって います。つぎに おうちの 人と 買いものに 行ったら、たなの やさいを「どの 部品かな」と 見て みて ください。やおやさんの たなが、草の 体の ひょうほん室に 見えて きます。

そだて方の なぞが とける

部品が 分かると、やさいを そだてる ときの やくそくの わけも 見えて きます。

ミニトマトは 実を 食べる やさいです。だから 花が さくのを まって、花の あとに できた 実が 赤く なるまで、じっくり そだてます。花は、実への 入り口だからです。

ぎゃくに、ほうれんそうや キャベツは 葉を 食べる やさいです。花が さき はじめると、草は ようぶんを 花の ほうへ 回すので、葉は かたく なり、あじも おちて しまいます。だから 葉の やさいは、花が さく 前に いそいで しゅうかくします。

実の やさいは 花を まつ。葉の やさいは 花より 先に とる。しゅうかくの 時期が やさいごとに ちがうのは、食べて いる 部品が ちがうからなのです。

つまずきやすい ところ

その1 「土の 中に ある=ねっこ」では ない

「土の 中に あるか どうか」と「根か どうか」は、べつの ことです。じゃがいもの ほかに、れんこんも 土の 中に できる くきの 仲間で、あなの あいた くきが どろの 中を よこに のびて います。部品は、ある 場しょでは なく、芽を 出すか・水を すうかと いった つくりと しごとで 決まります。

その2 トマトは やさい? くだもの?

草の 体の 見方なら、トマトは「実」で 決まりです。でも「やさいか くだものか」は、お店の 売り場や 国に よって 決め方が ちがう、まったく べつの しつもんです。こたえが 2つ あって こまるのでは なく、しつもんの しゅるいが 2つ あるのだと 考えると、すっきりします。

その3 にんじんから 葉が 出て きた?

にんじんの 上の 切れはしを 水に つけて おくと、数日で みどりの 葉が 出て きます。「根から 葉が 出た」ように 見えますが、葉が 出て くるのは いちばん 上の ところだけです。そこには くきの はじまりが ほんの 少し のこって いて、その 下の 体の 大部分が 根です。とちゅうから 葉が 出ない ことこそ、にんじんが 根で ある しょうこに なって います。

やって みよう

Q1 じゃがいもの 表めんに ある、小さな くぼみは なんの ための ものでしょう?

A 芽の 出て くる ところ。芽を 出すのは くきの しごとなので、じゃがいもが くきで ある 何よりの しょうこです。

Q2 たまねぎの 白い 層は、草の 体の どの 部品でしょう?

A ぶあつく なった 葉。くきは、いちばん 下の かたい 板の ような ところだけです。

Q3 ブロッコリーを しゅうかくせずに そのままに して おくと、どう なるでしょう?

A つぶつぶの つぼみが ひらいて、黄色い 花が さきます。花の つぼみを 食べて いた ことが 分かります。

Q4 にんじんと じゃがいも、ほんとうの「根」は どちらでしょう?

A にんじん。じゃがいもは 土の 中に あっても、芽の くぼみを もつ くきの 仲間です。

3つ いじょう 当たったら、やおやさんの たなを「部品の 目」で 見る じゅんびは もう できて います。

まとめ

根・くき・葉の はたらきは、3年生の 理科で、じっさいの 草を つかって くわしく しらべます。そして やさいの 名前の 英語を おぼえたら、「carrot は 根、potato は くき」と、部品も いっしょに 言えると かっこいいですよ。

おうちの方へ

じゃがいも=塊茎(地下茎の先端が肥大したもの)、さつまいも=塊根という分類は中学以降の用語ですが、「芽の出るくぼみがある」「光に当てると緑になる」という、子どもが自分の目で確かめられる証拠を通せば、2年生でも実感をもって納得できます。なお、緑化したじゃがいもや芽の出たじゃがいもはソラニンなどの天然毒素が増えており、学校園のじゃがいもによる食中毒は現在も毎年起きています。観察に使った芋は食べさせないでください。
本文で「だいこん=根」としたのは小学校段階の扱いに合わせたものです。厳密には、ひげ根の跡の点々が並ぶ下半分が根で、上のつるりとした部分は「胚軸」と呼ばれる根とくきの間の部分ですが、ここまで分けるのは中学以降で十分です。
3年生の理科「植物のからだと育ち」で根・くき・葉の名前とはたらきを正式に学びます。その前に「部品で見る」という見方だけを生活科の実感として持っておくと、理科の学習がまる写しの暗記ではなく「知っていることの整理」になります。