3年 理科 植物のからだと育ち

植物のからだと育ち ── どの植物も、同じ順番で育つ

ホウセンカもヒマワリも、育ち方は同じ。ちがう植物に共通するきまりを見つけるのが、この単元です。

1年生のあさがおとのちがい

1年生では、あさがおを1種類だけ育てました。3年生では、2種類以上を同時に育てます

なぜでしょうか。比べるためです。

ホウセンカ ヒマワリ ヒャクニチソウ ↓ ↓ ↓ それぞれ育てて、比べる → ちがうところ:大きさ、葉の形、花の色 → 同じところ:育つ順番、体のつくり

1つだけ見ていても、何がその植物だけの特徴で、何がすべての植物に共通するかは分かりません。

2つ以上を比べて初めて、共通するきまりが見えてきます。これが理科の方法です。

育つ順番は同じ

どの植物を育てても、順番は同じです。

種 ↓ 子葉(しよう)が出る ← 最初に出る葉 ↓ 本葉(ほんば)が出る ← 2番目からの葉 ↓ くきがのびる・葉がふえる ↓ 花がさく ↓ 実ができる ↓ 種ができる → 最初にもどる

この流れは、あさがおでもホウセンカでもヒマワリでも同じです。植物の一生のきまりです。

そして、最後の「種ができる」が最初の「種」につながっています。一生がめぐっているのです。

だから、1つの種から育てた植物が、また何十個もの種を作る。命がつながっていくことが、目に見える形で分かります。

子葉と本葉のちがい

1年生でも学びましたが、3年生ではより正確に区別します。

子葉本葉
出る順番いちばん最初2番目から
枚数ふつう2枚たくさん
まるい・単純その植物らしい形
どこから来た種の中に入っていたあとから作られた
役わり養分を送る日光を受けて養分を作る

いちばん重要なのが、「子葉は種の中に入っていた」ことです。

種を割って中を見ると、小さな葉のようなものが確認できます。これが子葉になります。インゲンマメやダイズなど、大きな種で観察すると分かりやすいです。

つまり、芽が出る前から、子葉はすでに種の中で準備されていたのです。これは驚きの発見です。

そして、子葉には養分がたくわえられています。だから、まだ葉がない発芽したての時期でも育つことができます。

この養分の話は、5年生の「植物の発芽と成長」で本格的に学びます。ヨウ素液を使って、子葉にでんぷんがあることを確かめる実験です。3年生では「子葉は種から来た」ことだけおさえます。

植物の体は3つの部分

植物の体は、根・くき・葉の3つでできています。

葉 ← 日光を受ける | くき ← 体を支える、水を通す | ━━━━━━━━ 地面 /|\ 根 ← 水を吸う、体を支える
部分はたらき観察のポイント
水を吸う、体を支える広がり方、太さ、細い毛
くき支える、水を運ぶ太さ、高さ、色
日光を受ける形、枚数、大きさ、つき方

この3つは、どの植物にもあります。ホウセンカにも、ヒマワリにも、大きな木にも。

ただし、形は植物によってちがいます

役わりは同じ、形はちがう。これが3年生の理科で学ぶ、大事な見方です。

根を観察するには

根は土の中なので観察しにくいです。方法がいくつかあります。
透明なコップで育てる 横から根が見える
植えかえのときに見る そっと土を落とす
水栽培する ヒヤシンスなど
根がどれくらい広がっているかを見ると、多くの子が驚きます。地上の部分と同じくらい、地下にも広がっています。

くきの太さと高さを測る

3年生の観察では、数値で記録することが加わります。

測るもの方法
高さ地面からてっぺんまで、ものさしで
くきの太さ指ではさむ、または紙テープを巻く
葉の数1枚ずつ数える
葉の大きさいちばん大きい葉の長さ

数値で記録すると、変化がはっきり分かります

5月10日 高さ 5cm 葉 2枚 5月20日 高さ 12cm 葉 6枚 6月 1日 高さ 25cm 葉 12枚 → 高さも葉の数も、どんどん増えている

そして、この数値をグラフにすると、成長の様子が目に見えます。算数で学んだぼうグラフが、ここで役に立ちます。

また、2種類の植物を同じグラフに描くと、育ち方のちがいが分かります。ヒマワリはぐんぐん伸び、ホウセンカはゆっくり。比べるためのグラフです。

理科と算数がつながる場面です。グラフは、理科の結果を表すための道具でもあります。

観察を続けるコツ

3年生の植物観察は、春から秋まで続きます。長い期間なので、続けるための工夫が必要です。

とくに同じ場所から撮るのは効果的です。1年生の「きせつとあそぶ」で学んだ定点観測と同じ考え方です。

そして、変化が大きいときを見のがさないことも大事です。

これらの日付を記録しておくと、あとで「種まきから何日で花がさいたか」が分かります。数えると、意外と長い期間だったことに気づきます。

つまずきやすいところ

その1 子葉と本葉を区別できない

どちらも葉なので、見分けがつかない。
「最初に出た2枚が子葉」と、出た順で覚えます。観察のときに、最初の2枚に印をつけておくとよいです。
形もちがうので、両方が出そろってから比べると分かりやすくなります。

その2 観察が続かない

途中で飽きてしまう。
曜日を決める変化の大きいときに声をかける。「つぼみができてるよ」の一言で、興味が戻ります。
また、数値を記録すると目的ができます。「先週より何cm伸びたか」を確かめる楽しみです。

その3 記録が「大きくなった」だけ

1年生と同じ問題です。
数字を書くことを求めます。「高さ25cm、葉12枚」。3年生では、数値記録が基本です。

やってみよう

Q1 植物が育つ順番を言えますか。

A 種→子葉→本葉→くきがのびる→花→実→種。最後が最初につながっています。

Q2 子葉はどこから来たのですか。

A 種の中に入っていました。芽が出る前から準備されています。

Q3 植物の体の3つの部分と、それぞれのはたらきは?

A =水を吸う・支える、くき=支える・水を運ぶ、=日光を受ける。

Q4 ホウセンカとヒマワリで、同じところと違うところを挙げましょう。

A 同じ:育つ順番、体の3つの部分。違う:大きさ、葉の形、花の色。はたらきは共通していても、見た目はそれぞれです。

まとめ

おうちの方へ

3年生の植物観察は、春から秋までの長丁場です。途中で飽きるのは自然なことなので、大人が声をかけて支えてあげてください。
効果的なのは、変化の大きいタイミングを教えることです。「つぼみができてるよ」「花が咲きそうだよ」。イベントがあると気持ちが戻ります。
また、種を割って中を見せると、多くの子が驚きます。インゲンマメを一晩水につけておくと、簡単に割れて子葉が確認できます。「芽が出る前から葉が入っていた」という発見は、印象に残ります。
根の観察も、透明な容器で育てると簡単にできます。地上と同じくらい地下にも広がっていることに気づくと、植物の見方が変わります。