2年 生活 やさいをそだてる

やさいをそだてる ── 食べるところまでが学習

1年生の あさがおは「見る」ための 栽ばい。2年生の 野さいは 「食べる」ための 栽ばい です。ここが 決定的に ちがいます。

あさがおとの ちがい

1年 あさがお2年 野さい
目的花を 見る実を 食べる
世話水やり中心水やり+支柱・わき芽・肥料
失ぱいの 意味花が 咲かない食べられない
ゴール種を とる収かくして 食べる

いちばんの ちがいは 結かが 口に 入る ことです。

あさがおは、少し 世話を さぼっても 花は 咲きます。でも 野さいは、水を わすれれば しおれ、支ちゅうを 立てなければ たおれ、実が つかない。世話の 結かが はっきり 出ます

そして 収かくした 野さいを 食べた とき、自分の 世話が おいしさに なった と 実感します。この 手ごたえが、生活科の ねらいそのものです。

何を 育てるか

2年生で よく 育てられる 野さいには、共通点が あります。育てやすく、実が つきやすく、子どもが 好き な もの です。

野さいとくちょう気を つける こと
ミニトマトいちばん 人気。実が たくさん つくわき芽を とる、支ちゅうが 必要
きゅうり育つのが 早い。毎日 大きく なるつるが のびる。ネットか 支ちゅう
ピーマンじょうぶ。長く とれる実の 重さで えだが おれる ことも
なす大きな 実。見ごたえが ある水を たくさん 必要と する
えだまめ短い 期間で できる実が 見えにくい

とくに ミニトマト が いちばん 多く えらばれます。実が 赤く なる 変化が はっきりして いて、たくさん とれて、そのまま 食べられる からです。

また、自分で えらぶ ことも 大事に されます。「どれを 育てたい?」と 聞いて 決めさせると、世話への 意よくが ちがいます。自分で えらんだ ものには、責任が 生まれます。

あさがおには なかった 世話

野さい栽ばいには、あさがおでは しなかった 作業が 出て きます。

①支ちゅうを 立てる

くきが のびて 重く なると、自分で 立って いられなく なります。ぼうを 立てて、ひもで やさしく 結びます

ここで コツが あります。きつく しばらない こと。くきは これから 太く なるので、きつく 結ぶと 食いこんで しまいます。8の字に、ゆるめに 結ぶのが 正しい やりかたです。

②わき芽を とる(ミニトマト)

葉の つけ根から 出て くる 小さな 芽を わき芽 と いいます。これを そのままに すると、養分が 分さんして 実が 小さく なります。

だから 手で つまんで とります。「せっかく 出て きた 芽を とるの?」と 子どもは 不思ぎに 思います。ここが 考えどころです。

全部 育てようと すると、どれも 小さく なる。えらんで 集中させる ほうが、よい 実が できる。── これは 植物の 話ですが、いろいろな ことに 通じる 考えかたでも あります。

③肥料を やる

実を つける には 養分が いります。土の 養分だけでは 足りないので、途中で 肥料を 足します。

ここでも 気づきが あります。やりすぎると かえって よくない。多ければ よい わけでは ない、という ことを 学びます。

毎日 見る ことの 意味

野さいは 毎日 見る 必要が あります。理由が いくつも あります。

とくに は 大きな 問題です。アブラムシ、ヨトウムシ。気づくのが おくれると、あっと いう間に 葉が 食べられます。

ここで 子どもは 考えます。「虫を 殺して いいのかな」「でも 野さいが 食べられちゃう」。正かいの ない 問い ですが、考える こと じたいに 意味が あります。

また、とりごろ の 判断も 大事です。ミニトマトは 赤く なった もの、きゅうりは 20cmくらい。大きければ よい わけでは ない のです。きゅうりを 大きく しすぎると、かたくて まずく なります。

食べる ── いちばん 大事な 時間

収かくしたら、食べます。ここが この 単元の ゴールです。

多くの 子が、こう 言います。「トマト きらいだったけど、これは 食べられた」

これは よく ある 話で、しかも とても 意味の ある 変化です。自分で 育てた ものは、特別に 感じる。食べものへの 見かたが 変わる 瞬間です。

そして 気づきます。スーパーに 並んで いる 野さいも、だれかが こうやって 育てた もの だと。

1つの ミニトマトを とるのに、2か月 かかりました。毎日 水を やり、わき芽を とり、虫を 見張った。その 手間が、値だんの 向こうに ある ── この 実感は、3年生の 社会科「農家の 仕事」に そのまま つながります。

食べた あとに 聞く

食べおわった あと、「お店の と どこが ちがった?」 と 聞いて みて ください。
「あまかった」「小さかった」「かたちが へんだった」── いろいろな 答えが 出ます。
形の そろって いない 野さいが 店に 並ばない こと、そのために すてられる ものが ある ことなど、話が 広がって いきます。

つまずきやすい ところ

その1 かれさせて しまう

夏休みに 持ち帰って、水やりを わすれる。よく ある ことです。
しかる 必要は ありません。「どうすれば よかったか」を 一緒に 考える。次の 年に つながります。
また、水やりの タイミングを 生活に くっつける と 続きます。「朝ごはんの 前」など。

その2 実が つかない

葉ばかり しげって、実が つかない。じつは 肥料の やりすぎ が 原いんの ことが 多いです。
葉を 育てる 養分ばかり 多いと、実に まわりません。多ければ よい わけでは ない ── 大事な 学びです。

その3 観察カードが 書けない

1年生の あさがおと 同じで、「大きく なった」しか 書けない。
数を 書く ことを 教えます。「実が 3こ ついた」「高さが ぼくの こしくらい」。数と くらべる ものが あると、変化が はっきりします

やって みよう

Q1 ミニトマトの わき芽は、どうして とるのでしょう。

A 養分が 分さんして、実が 小さく なるから。えらんで 集中させる ほうが よい 実が できます。

Q2 支ちゅうに 結ぶ とき、なぜ ゆるめに するのですか。

A くきが これから 太く なる から。きつく 結ぶと 食いこんで しまいます。

Q3 自分で 育てた 野さいと、お店の 野さい。どこが ちがいましたか。

A 味、大きさ、形。答えは 何でも かまいません。くらべて みた こと が 大事です。

Q4 育てて いる 野さいの 花を 見た ことが ありますか。何色でしたか。

A ミニトマトは 黄色、なすは むらさき、きゅうりは 黄色。実の 前には かならず 花が さきます

Q4は 見のがされやすい ポイントです。野さいにも 花が さく ── あたりまえの ことですが、気づいて いない 子が とても 多いです。

そして、花が さいた ところに 実が できます。花を 見つけたら 印を つけて おき、数日後に 見に 行くと、同じ 場しょが ふくらんで います。これは とても おどろく 発見です。

この 観察が、5年生の 理科「花の つくりと 実」に そのまま つながります。花 → 実 → 種 という 流れを 2年生の うちに 体けんして いる 子は、5年生で すぐに 理かいできます。

まとめ

おうちの方へ

夏休みに鉢を持ち帰るご家庭が多いと思います。場所も取りますし水やりも大変ですが、この期間が学習として最も濃い時間になります。
収穫できたら、ぜひ食卓に出してあげてください。数が少なくても構いません。1個のミニトマトを家族で分けるだけで、十分な体験になります。
そして食べたあとに「お店のとどう違った?」と聞いてみてください。味の違いだけでなく、形の不揃いさや大きさのばらつきに気づく子もいます。そこから「なぜお店の野菜は形がそろっているのか」という話にも広がります。
なお、枯らしてしまっても学びです。「水をやらないとどうなるか」を体験したこと自体に価値があります。責めずに、次にどうするかを一緒に考えてあげてください。