6×7=42。九九は いつも「かける数」と「かけられる数」が 分かって いて、答えを 求める 計算でした。でも、問題には 答えの ほうが わかって いて、かける数か かけられる数が □(わからない数)に なって いる ものも あります。たとえば □×6=42や、7×□=56。この きじでは、九九を 使って □に あてはまる 数を 見つける やり方を 説明します。
かけ算は いつも「かけられる数 × かける数 = 答え」の 3つの 数で できて います。この 3つの うち、いつもは 答えだけが わからなくて、7×6=□のように 答えを 求めて いました。ですが、わからない 場所は 答えだけでは ありません。
どちらの □も、見つけ方は 同じです。九九の 答えを さかさに たどって、3つの 数の 関係に あてはまる 数を 探すというのが、この きじの テーマです。
いちばん 素ぼくな 探し方は、わかって いる 数の 段を 1倍・2倍・3倍……と 順番に たどって、答えと 同じ 数に なる ところを 見つける やり方です。
この やり方は 時間が かかりますが、どんな 場合でも 必ず 答えに たどり着きます。まずは この やり方を おぼえて おくと、他の ワザを 忘れても こまりません。
かけ算のきまりのきじで 説明した とおり、かける数と かけられる数を 入れかえても 答えは かわりません。だから □が どちらの 場所に あっても、自分が 作りやすい 段に 入れかえて 確かめることが できます。
この「9×n=10×n-n」という 作り方は、九九のつくりかたのきじで 紹介した ワザです。順番に たどらなくても、予想を 立てて、作り方で 確かめるほうが 早く 見つかる ことが あります。
□を 見つける 考え方は、文章題の 中にも 出て きます。かけ算の文章題のきじで、文章題は「1つ分×いくつ分=全部の数」の どれかが わからない 問題だと 説明しました。かけ算の 式の どこかが □に なって いるだけで、考え方は まったく 同じです。
| 問題 | 式 | □の 場所 | 見つけ方 |
|---|---|---|---|
| 画用紙を 1人に 6まいずつ 配ると、42まい 必要でした。何人に 配りましたか。 | 6×□=42 | いくつ分 | 6の段を たどる → 6×7=42 → 7人 |
| 1箱に 同じ数の あめが 入って いて、5箱で 40こに なりました。1箱 何こですか。 | □×5=40 | 1つ分 | 5の段を たどる → 8×5=40 → 8こ |
どちらの 問題も、「全部の数」が 文章の 中に 書かれて いて、「1つ分」か「いくつ分」の どちらかが まだ わかって いません。わかって いる 段を たどれば、わからない 数が 出て きます。
たしざん・ひきざんでは「□+4=9」なら「9-4」で □を 求めました。かけ算でも 同じように「42-6」のように ひいて しまう まちがいが あります。かけ算の □は、ひくのでは なく、段を たどって 探すことを おぼえて おきましょう。
0のだんと1のだんのきじで 説明した とおり、0に どんな 数を かけても 答えは 0です。もし「0×□=0」という 問題が 出たら、□には どんな 数を 入れても 正しく なって しまうので、ただ 1つには 決まりません。これは 九九の 中で、0の だんだけに 起こる 特別な ことです。
42は 6×7でも 7×6でも 出て くる 答えです。問題に よって、「6まいずつ 配る」なら 6の段を 使うのが 自然ですが、「7人に 配る」なら 7の段を 使うほうが わかりやすく なります。どちらの 段を たどっても 同じ □が 見つかるので、まよったら 自分が 作りやすい ほうを 選んで かまいません。
Q1 □×8=56の □は いくつですか。
A 7。8の段を たどると、8×7=56です。
Q2 9×□=72の □は いくつですか。9の段の 作り方(10の段-n)を 使って 確かめて みましょう。
A 8。9×8を 予想すると、10×8-8=80-8=72。予想どおり 一致するので □=8です。
Q3 色紙を 1人に 4まいずつ 配ると、32まい 必要でした。何人に 配りましたか。
A 8人。4×□=32なので、4の段を たどると 4×8=32です。
Q4 0×□=0の □は、1つに 決まりますか。
A 決まりません。0に どんな 数を かけても 答えは 0なので、□には 0以外の どんな 数でも、0でも 入ります。これは 0のだんだけに 起こる 特別な 場合です。
Q5 □×7=63と、7×□=63は 同じ □に なりますか。
A 同じに なります(どちらも □=9)。かける数と かけられる数を 入れかえても 答えは かわらないので、どちらの 式でも 同じ 数が 見つかります。
□に あてはまる 数を 見つける この 考え方は、3年生で 学ぶ わり算の 芯に なって います。「6×□=42の □を 見つける」ことと「42÷6を 求める」ことは、じつは まったく 同じ ことを して います。わり算の 式に 出会う 前に、九九を さかさに たどって 探す この 考え方を 体で おぼえて おくと、わり算を 学ぶ ときに「あ、九九の ときの あれだ」と つながります。
わり算の 筆算を 学ぶ ときにも、この「九九を さかさに たどる」感覚は そのまま 使われます。たとえば 56÷8を 計算する ときは、「8の段で 56に なる 数は 何か」を 頭の 中で 探して います。つまり、わり算の 答えを 見つける たびに、2年生で 身に つけた この ワザを 何度も くり返して いる ことに なります。わり算が 出て きたら 新しい 計算と 感じるかも しれませんが、じつは すでに 1回 練習ずみの 考え方だと 気づけると、こわく なくなります。
□×6=42のような「逆からのかけ算」は、教科書では九九の練習問題の一部として軽く触れられる程度ですが、わり算の素地として大切な考え方です。お子さんが「かけ算なのに、どうしてひき算みたいに42-6ってやっちゃだめなの?」と混乱したら、たしざん・ひきざんの逆算との違いに気づいている良い質問なので、「かけ算は段をたどって探すんだよ」と段の考え方に戻してあげてください。暗唱で止まったときに、ワザ(九九のつくりかた)で確かめる習慣がついていると、ここでも役立ちます。