1年 生活 きゅうしょくの じかん

きゅうしょくの じかん ── 食べる 時間より、はこぶ 時間の ほうが 長い

「きゅうしょくが おそい」と 言われる 1年生の 多くは、食べるのが おそい のでは なく、食べはじめるまでが 長い のです。きゅうしょくの 時間は ぜんぶで 45分ぐらい。そのうち 口を 動かして いい 時間は、20分 あるか どうかです。のこりは、はこんで、くばって、かたづける 時間です。ここの 動きを 先に 知って おくと、いすに すわれる 時こくが 早く なります。

きゅうしょくの 時間は、4つに 分かれて いる

チャイムが 鳴ったら すぐ 食べる、では ありません。じつは、はっきりした 4つの 区切りが あります。

① じゅんび 机を むける・手を あらう・当番は 白衣を 着る ② はいぜん ワゴンを 取りに 行く・よそう・くばる ③ 食べる 「いただきます」から「ごちそうさま」まで ④ かたづけ 食器を 分けて もどす・歯を みがく ※ ①と② で だいたい 15分。ここが のびると ③ が みじかく なる

大事なのは、③ の 長さが 決まって いない という ことです。①と② を 早く 終えた クラスほど、ゆっくり 食べられます。ぎゃくに じゅんびで もたつくと、口を 動かせる 時間が 15分に なって しまい、「早く 食べなさい」と 言われる ことに なります。

つまり、食べるのが おそい 子を 助ける いちばんの 方ほうは、食べる 前の 動きを 速く する ことです。口の 動かしかたを 直すより、ずっと かんたんです。

当番の しごとと、白衣の 着かた

きゅうしょく当番は、たいてい 6人ぐらいの グループで、1週間ずつ 回って きます。当番の 日は、白衣・ぼうし・マスク を つけます。

つけるものどう つけるなぜ つける
白衣そでの ボタンを とめ、前を ぜんぶ しめるふくの ほこりが 食べものに 落ちない ため
ぼうしかみの毛を ぜんぶ 中に 入れるかみの毛が 入るのを ふせぐ ため
マスク鼻の 上まで おおうせきや くしゃみが かからない ため

ぼうしから かみの毛が はみ出して いると、やり直しに なります。耳の 上 と うしろの えりあし。この 2か所が はみ出しやすい ところです。鏡を 見て、この 2つを おさえる くせを つけると、一回で 通ります。

白衣を 着る 前に、かならず 手を あらいます。あらう 順ばんは そでを まくる → 水で ぬらす → せっけん → ゆびの あいだ → つめの まわり → よく ながす → ハンカチで ふく。ハンカチを わすれると、ぬれた 手で 白衣を さわる ことに なるので、当番の 週は とくに わすれられません。

食べ終わった あとは、白衣を たたんで ふくろに 入れ、金曜日に 家へ 持ち帰って あらいます。たたみかたが 分からないまま おしこむ と、つぎに 着る 人が しわだらけの ものを 着る ことに なります。半分に おって、そでを 内がわに たおして、また 半分。これだけです。

もりつけは「同じ 量」より「先に 決めた 量」

おかずを よそる とき、1年生が いちばん こまるのが どれだけ 入れるか です。多く 入れすぎると、さいごの 人の 分が なく なります。少なすぎると、大量に あまります。

コツは、よそりはじめる 前に おたま 何ばいかを 決めて しまう ことです。

カレーが 大きな なべ 1つぶん クラスは 30人 → まず「おたま 2はい」と 決めて はじめる → 10人 くばった ところで、なべを 見る → まだ 半分 いじょう のこって いる → 3ばいに ふやす → もう 半分より 少ない → 1はい半に へらす ※ とちゅうで 一度 見る のが ポイント

「目分りょうで 同じに する」のは 大人でも むずかしい ことです。数で 決めて、とちゅうで 一度 見なおす。この やりかたなら、1年生でも 大きく 外しません。

ごはんや パンのように もともと 1人ぶんに 分かれて いる もの は、数えて くばる だけです。牛にゅうも 同じです。この 2つは 当番の 中でも かんたんな しごとなので、はじめて 当番を する 子に 向いて います。

「へらして ください」は、食べる 前に 言う

きらいな ものが 出る 日は あります。ぜんぶ 食べられない 日も あります。それ 自体は わるい ことでは ありません。ただし、言う タイミング が 決まって います。

正しいのは、「いただきます」の 前 です。多くの クラスでは、くばり終わった あとに「へらす 人・ふやす 人」の 時間が あります。ここで 前に 出て、「少し へらして ください」と 言います。

タイミングどう なるか
いただきます の 前に へらすへらした 分は ほかの 人が 食べられる。むだが 出ない
食べはじめて から のこすのこした 分は すてる しか ない

ちがいは すてる ことに なるか どうか だけです。だから 先生は「先に 言いなさい」と 言います。少なく して もらって、それを 食べきる ほうが、たくさん もらって のこすより ずっと よいのです。

ぎゃくの「ふやす」も 同じ 時間に できます。おかわりが ほしい 人は、この ときに 前に 出ます。あとから 行くと、もう なべが 下げられて いる ことが あります。

アレルギーは、がまんする ものでは ない

食べものの アレルギーは、「きらい」とは まったく ちがう ものです。たまごや 牛にゅう、そば、えび などを 食べると、体に じんましんが 出たり、いきが 苦しく なったり する ことが あります。これは がまんで どうにか なる ものでは ありません。

アレルギーの ある 子には、ふつうの きゅうしょくとは べつの おぼんや、家から 持って きた おべんとうが 用意されます。そこで、クラスの みんなが 知って おく ことが 3つ あります。

体の ぐあいが わるく なった ときの 伝えかたは、「ぐあいが わるく なった とき」の 記事にも まとめて あります。「どこが、どんなふうに」を 言えると、大人が すぐに 動けます。

かたづけは、分ける ところが いちばん むずかしい

「ごちそうさま」の あと、食器を ワゴンへ もどします。ここで 行れつが 止まる 原いんは、ほとんど ひとつです。どこに 何を 入れるか 分からない こと。

ワゴンの 上の ならびかた(れい) [おぼん][おわん][おさら][スプーン][牛にゅうパック][のこり] → 手前から 順に 入れて いくと、行ったり 来たり しない → 一つ 入れる ごとに、つぎの 入れものが 目の 前に くる

まず のこった ものを 先に すててから 食器を かさねます。食べのこしが 入ったまま かさねると、下の おさらが よごれて、あらう 人の 手間が ふえます。

牛にゅうの パックは、多くの 学校で 開いて、洗って、かわかす ところまで やります。リサイクルに 出す ためです。開きかたは、まず 口の ところを ゆびで 広げ、はしから 下へ さいて いきます。むずかしければ、先生に 一度 見せて もらうのが 早いです。

さいごに、机の 上と 下を 見ます。ごはんつぶが 落ちて いる ことが よく あります。ここを 見ないで 立つと、そうじの 時間に だれかが 拾う ことに なります。かたづけの 話は 「そうじの しかた」と つながって います。

つまずきやすい ところ

その1 時間内に 食べ終わらない

のこって 食べさせられるのが つらくて、学校に 行きたく なくなる 子も います。原いんは 3つに 分かれます。
① もらった 量が 多い ── 先に へらす。これが いちばん 早い 手です。
② 食べる 順ばんが わるい ── 好きな ものから 食べて、さいごに 苦手な ものだけ のこると、そこで 手が 止まります。苦手な ものを 先に、少しずつ にすると、後半が 楽に なります。
③ しゃべって いる ── これは よく ある ことです。「食べ終わってから 話す」と 決める だけで 変わります。

その2 こぼした・落とした

1年生の きゅうしょくで いちばん よく おこる できごとです。だいじなのは、だまって いない こと。
「こぼしました」と 言えば、先生が ふきんを 持って きて くれます。だまって いると、あとで だれかが すべって 転ぶ ことに なります。じつは、言えた ことの ほうが ほめられる 場めんです。

その3 はじめて 見る 食べものが 出て くる

「これ 何」と 思う ものが よく 出ます。ひじき、切りぼし大こん、レバー。見た ことが なければ、こわいのが ふつうです。
おすすめは 「ひとくちだけ 食べて みる」と 決めて おく こと。ぜんぶ 食べるか 食べないか、では なく、まず ひとくち。合わなければ そこで やめて よい、と 先に 決めて おくと、口に 入れる ハードルが 下がります。

やって みよう

Q1 「へらして ください」は、いつ 言いますか。

A 「いただきます」の 前 です。食べはじめて から のこすと、すてる しか なく なります。

Q2 当番の ぼうしで、かみの毛が はみ出しやすい ところは どこですか。

A 耳の 上 と うしろの えりあし の 2か所です。ここを 先に 中へ 入れます。

Q3 食器を かさねる 前に、やる ことは 何ですか。

A のこった ものを 先に すてる こと。入れたまま かさねると、下の 食器が よごれます。

Q4 おうちの ばんごはんで、自分の おさらを 台どころまで はこんで みましょう。

A コップは おさらの 上に のせない のが コツです。たおれて 落ちます。2回に 分けた ほうが、けっきょく 早く 終わります。

まとめ

おうちの方へ

「給食が食べられない」というご相談の多くは、味の問題ではなく時間の問題です。1年生の給食は、準備と配ぜんに15分前後かかり、実際に口を動かせるのは20分ほどしかありません。ご家庭での夕食が30分以上かかるお子さんは、学校ではまず間に合いません。まずは一度、時計を見ながら食べる練習をしてみてください。責めるためではなく、どれくらいかかるのかを本人が知るためです。
次に、「先に減らしてもらう」という選択肢があることを、はっきり伝えてあげてください。減らすのは負けではなく、残さないための正しい手順です。ここを知らないまま多く盛られて食べきれず、給食そのものが嫌いになってしまう子が少なくありません。
アレルギーがある場合は、入学時の書類だけで安心せず、学年が上がるタイミングや担任が替わるタイミングで、その都度あらためて確認しておくと安全です。周りのお子さんへの伝え方も、担任と相談しておくとトラブルを防げます。