1年 生活 そうじと 当番

そうじの しかた ── 道ぐの 名前が 分かると、そうじは 早く 終わる

そうじの 時間に、何を したら いいか 分からずに 立って いる 子が います。やる気が ない のでは ありません。道ぐの 名前と、動かす 向きを ならって いない だけです。生活科の「そうじと 当番」は、ここを ならう 時間です。先に 知って おくと、1年生でも 自分から 動けます。

まず、道ぐの 名前を おぼえる

教室の そうじロッカーを 開けると、何本もの 道ぐが 立って います。名前が 分からないと、「それ 取って」と 言われた ときに 手が 止まります。

名前どんな もの何を とる ため
ほうきながい 柄の 先に、かたい 毛ゆかの ごみ、けしゴムの かす、すな
ちりとり四角い 口の ついた いれものあつめた ごみを すくう
ぞうきん四角い ぬのつくえや ゆかの よごれ
バケツ水を 入れる いれものぞうきんを あらう
黒板けしフェルトの ついた 板黒板の チョークの あと
ごみぶくろ大きな ふくろあつめた ごみを まとめる

この 表を 見ると、道ぐには それぞれ 「とる もの」が 決まって いる ことが 分かります。すなを ぞうきんで ふくと、ぞうきんが すぐ まっ黒に なります。かべの よごれを ほうきで こすっても とれません。とりたい ものに 合わせて 道ぐを えらぶ ── これが そうじの はじめの 一歩です。

ほうきは、はく 向きが きまって いる

ほうきを 持った ときに、多くの 子が やって しまう ことが あります。ゆかの 上を、あちこち バラバラに はいて しまう ことです。すると ごみは 教室じゅうに 散って、いつまでも 終わりません。

そうじには、ずっと 変わらない きまりが あります。

教室の はきかた おく(まどぎわ) → → → → 前(出入口) ↓ ここに あつめる ↓ ちりとりへ ※ ごみを 「1か所に よせて いく」 のが しごと

おくから 手前へ、一方向に はく。これだけです。行ったり 来たり しないで、同じ 向きに 動かします。すると ごみの 山が だんだん 大きく なって、さいごに ちりとりで 1回 すくえば 終わります。

持ちかたにも コツが あります。ほうきは ゆかに 立てて 使いません。少し ねかせて、毛の 先が ゆかを なでる ように 動かします。立てて ゴシゴシ すると、毛が すぐに ひらいて しまい、細かい ごみが 拾えなく なります。

それから、ほうきを 早く 動かしすぎない こと。いきおいよく はくと、けしゴムの かすが 空中に とんで、はいた ところに もどって きます。ゆっくり、ゆかを こすらずに 引く。この ほうが 結果として 早く 終わります。

ぞうきんは、しぼりかたで 決まる

ぞうきんが うまく 使えない 子の げんいんは、ほとんど ひとつです。水が しぼれて いない こと。びしょびしょの ぞうきんで ゆかを ふくと、よごれが 水に とけて 広がる だけで、かえって きたなく なります。

しぼりかたには 2つ あります。

しぼりかた手の 向き力の 入りかた
よこしぼり両手の こうが 上を 向く力が 入りにくい・水が のこる
たてしぼり両手を たてに ならべ、親ゆびが 内がわ体ぜんたいの 力が つかえる

おすすめは たてしぼり です。ぞうきんを たてに 持って、上の 手と 下の 手を 反対まわり に ひねります。手首だけで なく、ひじと かたも つかえるので、1年生の 力でも しっかり 水が きれます。

しぼれたか どうかは、ぞうきんを 持ち上げて、水が ポタポタ 落ちない かどうかで 分かります。落ちるなら もう 一回。ここを 見ないで ふきはじめると、ゆかが すべって 転ぶ 原いんにも なります。

ふきかたにも 順ばんが あります。つくえの 上 → いす → ゆか。上から 下へ ふきます。ゆかを 先に ふいて しまうと、あとから つくえの ほこりが 落ちて きて、もう 一度 ふく ことに なります。

教室そうじの 順ばん

道ぐの つかいかたが 分かったら、つぎは 教室ぜんたいを どの 順で やるか です。ここが バラバラだと、だれかの しごとが むだに なります。

① つくえと いすを うしろへ 下げる ② 前はんぶんを ほうきで はく ③ 前はんぶんを ぞうきんで ふく ④ つくえと いすを 前へ もどす ⑤ うしろはんぶんを はく → ふく ⑥ ごみを すてる・道ぐを もどす

教室を 前と うしろの 2つに 分ける のが ポイントです。ぜんぶの つくえを どかしてから やると、もどす ときに 場所が 分からなく なります。半分ずつ なら、のこった 半分が 見本に なります。

そして ⑥ を わすれない こと。道ぐを もどす ところまでが そうじ です。ほうきを 出しっぱなしに すると、つぎの 日 だれかが さがす 時間が むだに なります。ぞうきんは しぼって、広げて 干します。まるめて 置くと、つぎの 日 くさく なります。

当番は、なぜ 交たいするのか

そうじ当番は、たいてい 1週間か 2週間で 入れかわります。「ずっと 同じ しごとの ほうが 上手に なるのに」と 思うかも しれません。それでも 交たいするのには 理由が あります。

当番ひょうの 読みかたも 1年生の 学習です。たての 列が 曜日、よこの 列が 名前。自分の 名前を 見つけて、右へ たどる。この 読みかたは、時間わりや カレンダーと 同じ しくみです。

そうじの 時間に 気を つける こと

安全に かかわる ことが 3つ あります。

そして、そうじが 終わったら 手を あらいます。ほこりや すなが ついた 手で おやつを 食べると、おなかを こわす ことが あります。生活科では、この「終わってから 手を あらう」までを ひとつづきで ならいます。

つまずきやすい ところ

その1 何を したら いいか 分からず 立って いる

「さぼって いる」ように 見えますが、たいていは しごとが 決まって いない だけです。
「ほうきの 人」「ぞうきんの 人」ではなく、「まどぎわの 列を はく 人」 のように 場所まで 決めると、すぐ 動けます。1年生には「教室を きれいに して」は 広すぎます。

その2 ごみを 集めた のに、ちりとりに 入らない

ちりとりを 手で 持ったまま だと、口が ゆかから うきます。すると ほうきで はいた ごみが、ちりとりの 下を くぐって しまいます。
ちりとりは ゆかに 置いて、足で 軽く おさえる。ごみは そこへ 「入れる」のでは なく、すくい上げる ように 引く と 入ります。

その3 早く 終わらせたくて、雑に なる

「終わった 人から 遊べる」と なって いると、どうしても 雑に なります。
大人は 終わりの 合図を 時間で 決める と よいです。「10分 やる」と 決めれば、早く 雑に やる 意味が なく なります。そのうえで「まどぎわの 列、すみまで はけて いるね」と 場所を 言って ほめる と、どこを 見られて いるかが 伝わります。

やって みよう

Q1 教室を ほうきで はく とき、どちらの 向きに 動かしますか。

A おくから 手前へ、一方向に。行ったり 来たり すると、ごみが 散って しまいます。

Q2 ぞうきんが しぼれて いるか、どこを 見れば 分かりますか。

A 持ち上げて、水が ポタポタ 落ちない かどうか。落ちるなら もう 一度 しぼります。

Q3 つくえの 上と ゆか、どちらを 先に ふきますか。

A つくえの 上 が 先です。上から 下へ。ゆかを 先に ふくと、ほこりが 落ちて きて やり直しに なります。

Q4 おうちで、じぶんの つくえの 上を ぞうきんで ふいて みましょう。

A ふく 前に、上に ある ものを ぜんぶ どかす のが コツです。よけながら ふくと、かならず ふきのこしが 出ます。

まとめ

おうちの方へ

掃除は「やる気」の問題として扱われがちですが、1年生の段階では、ほとんどが技術の未習得です。ほうきの角度、雑巾の絞り方、拭く順番。どれも一度も教わっていなければ、できないのが当たり前です。学校では時間内に全員へ個別指導することが難しいため、ご家庭で1つだけ実演していただけると、教室での動きが変わります。
おすすめは雑巾の縦絞りです。台所で1分あれば教えられますし、「水が落ちなくなるまで」という合格の基準が目に見えるので、お子さん自身で判断できるようになります。
もう1つ、掃除の担当を決めるときは「部屋をきれいにして」ではなく「自分の机の上」のように場所を区切ってください。範囲がはっきりしているほど、最後までやり切れます。終わったあとは、きれいさではなく「すみまでやったこと」を言葉にして返してあげてください。