2年 国語 読点の打ち方

点(、)の うち方 ── 同じ 文でも、点の 場しょで 意味が 変わる

「点は すきな ところに うって いいんでしょ?」と 思って いる 子は とても 多い。でも じっさいには、点の 場しょが 一つ ちがうだけで、文の 意味が べつの ものに なる ことが あります。ここでは その しくみと、まよった ときの 決め方を 見て いきます。

点は「息つぎ」だけの しるしでは ない

学校では よく「読んで 息を つぐ ところに うちましょう」と 教わります。これは まちがいでは ありません。声に 出す ときの 目やすに なるからです。ただ、それだけだと 「うっても うたなくても どちらでも いい」 と 思って しまいます。

ほんとうの はたらきは べつに あります。点は、どの ことばが どの ことばに つながるか を 読む 人に 教える しるしです。日本語は ことばの 順ばんが かなり 自ゆうな かわりに、つながり先が 分かりにくく なる ことが あります。その 分かりにくさを 消すのが 点の 仕事です。

この 点は、正しくは 読点(とうてん) と いいます。読点の打ち方には 「ここに うつと 読み手が まよわない」と いう 決まった 場しょが あって、感かくだけの ものでは ありません。だから 点は、かざりでは なく 道あんない です。うつ場しょを 決めると いう ことは、読む 人に どちらの 道を 通って ほしいかを 決める ことに なります。

同じ 文が、二つの 意味に なる

つぎの 文を 見て ください。点が 一つも ない 文です。

わたしはわらいながらはしる弟をおいかけた だれが わらって いる? ・わたし? ・弟? → この ままでは 決められない

ここに 点を 一つ 入れます。場しょを 変えると、答えが はっきり します。

点の 場しょ読める 意味
わたしは、わらいながら はしる 弟を おいかけた。わらって いるのは 弟。わたしは ただ おいかけて いる。
わたしは わらいながら、はしる 弟を おいかけた。わらって いるのは わたし。弟は はしって いるだけ。

字も 順ばんも まったく 同じなのに、点の 場しょだけで 話が 変わりました。テストの 文を 読みまちがえる 子の 中には、この 点を 見おとして いる だけの 子が います。読む ときも 書く ときも、点は 見る ねうちが あります。

うつ場しょは、この 4つで ほぼ 足りる

「どこに うつか」を いちいち 感かくで 決めて いると、いつまでも 自しんが つきません。2年生の うちは、つぎの 4つだけ 覚えれば じゅうぶんです。

うつ場しょれい
1ものを ならべる ときの あいだりんご、みかん、バナナを 買った。
2「〜ので」「〜すると」「でも」など、話を つなぐ ことばの あと雨が ふったので、中止に なった。
3文の はじめの「いつ・どこで」の あときのうの 朝、公園で なわとびを した。
4「だれが」が 長い ときの、その あととなりの クラスの ゆうきくんが、手を あげた。

とくに 1の「ならべる 点」は はっきりした きまりです。ならべる ときに 点を うたないと、どこまでが 一つの ものか 分からなく なります。「あかしろきいろのぼうし」では、ぼうしが 何こ あるのかも 分かりません。

4は 少し むずかしいので、目やすを 言います。「だれが」の ぶぶんが 七字より 長く なったら うつ。「ぼくは」なら 三字なので 要りません。「三年生の おにいちゃんは」なら 長いので、うった ほうが 読みやすく なります。

うたない ほうが いい ところ

点は 多ければ よい ものでは ありません。多すぎる 文は、細かく ちぎれて かえって 読みにくく なります。つぎの 場しょでは うちません。

目やすと しては、短い 一文に 点が 三つ 以上 あったら 多すぎ と 考えて ください。その ときは、点を へらすのでは なく 文を 二つに 分ける ほうが うまく いきます。長すぎる 文は、点では 助けられません。

まよったら、声に 出して たしかめる

それでも 決められない ときの 方ほうが あります。点の ところで、いったん 止まって 読んで みる のです。

止まって みて 意味が つながれば、その 場しょで 合って います。止まると 変な 感じが したら、そこは つながって いる ぶぶんを 切って しまって います。一つ 前か 一つ 後ろに ずらして、もう 一度 読んで みて ください。

この やり方が つかえるのは、音読を して いる 子だけです。ふだんから 声に 出して 読んで いると、切れ目の 感かくが 耳に たまって いきます。点の うち方が 上手な 子は、たいてい 音読も 上手です。

つまずきやすい ところ

その1 一つも うたない

作文を 見ると、まる(。)は あるのに 点が 一つも ない、と いう 子が います。この 場あいは、まず 1と 3だけを つかって みて ください。ならべる ところ と 文の はじめの「いつ」 です。この 二つは まよいようが ないので、正かいしか 出ません。それだけで 作文は ぐっと 読みやすく なります。

その2 読むのが 苦しい ところに ぜんぶ うつ

「息つぎ」と 教わった 子に 多い まちがいです。息が 続かないのは 点が 足りないからでは なく、文が 長すぎる ことが 原いんの ことも あります。まず 文を 分けられないかを 考え、それでも 長いなら 点を うつ。この 順ばんです。

その3 行の はじめの マスに 点が 来る

原こう用紙に 書く ときの きまりです。行の 一マス目に 点だけを おく ことは できません。その あつかいは べつの 記事(原こう用紙の 使い方)で くわしく 説明して います。うつ場しょを 決める 話と、マスの つかい方の 話は、べつべつに 覚えると 混ざりません。

やって みよう

Q1 「ぼくは あわてて にげる ねこを つかまえた。」あわてて いるのは だれですか。点を 一つ 入れて、ねこが あわてて いる 意味に して ください。

A 「ぼくは、あわてて にげる ねこを つかまえた。」と します。「ぼくは」の すぐ 後ろで 切ると、「あわてて」は ねこの ほうに つながります。

Q2 「けしごむとえんぴつとじょうぎをかばんに入れた。」を 読みやすく して ください。

A 「けしごむと、えんぴつと、じょうぎを かばんに 入れた。」ならべる ところに 点を うちます。ものが 三つ ある ことが 一目で 分かります。

Q3 「ぼくは ごはんを、食べた。」この 点は 合って いますか。

A 合って いません。「を」の すぐ 後ろでは 切りません。この 文は 短いので、点は 一つも 要りません。

Q4 文の いちばん はじめに「日ようびに」と 書きました。点は どこに うちますか。

A 「日ようびに、」と、その すぐ 後ろに うちます。いつの 話かを 先に つたえて から、本すじに 入る 形に なります。

Q5 自分の 作文を 出して、点の 数を 数えて みましょう。

A 一文に 三つ 以上 あったら、その 文は 二つに 分けられないかを 考えます。0の 文が 続いて いたら、ならべる ところと 文の はじめを さがして うちましょう。

さいごに、一つだけ おぼえて おいて ほしい ことが あります。点の 正かいは 一つに 決まらない ことも ある、と いう 事じつです。同じ 文に 点を うたせると、大人でも 少しずつ ちがう 場しょに うちます。それでも 「ここで 切ると 意味が 変わって しまう」と いう 場しょだけは、だれが やっても 同じ です。まず その 一つを 外さない こと。のこりは、読みやすさの 好みの はんいです。

まとめ

おうちの方へ

読点は「正解が一つに決まらない」領域なので、大人も指導しづらいところです。そこでおすすめしたいのが、赤を入れる代わりに音読させて聞くという関わり方です。書いた本人が詰まって読み直した箇所こそ、点が足りないか、文が長すぎるかのどちらかです。

また、意味が変わってしまう例(「わたしは、わらいながら走る弟を追いかけた」)を一度見せておくと、点がルールではなく道具だと理解できます。低学年のうちに「点には仕事がある」と分かっていると、高学年で長い文を書くときに崩れません。

なお、点の数の多い少ないは個人差が大きく、読めるならそれで十分です。直すのは、読み手が意味を取りちがえる箇所だけに絞ってください。