作文の 中みを 考える 前に、どこに 何を 書くか で 手が 止まる。原こう用紙の きまりは、覚える 数が 少ないわりに、知らないと ずっと まよいます。
白い 紙に 書けば いいのに、どうして わざわざ マスの ある 紙を つかうのでしょう。理由は 3つ あります。
つまり 原こう用紙の きまりは、自分の ためでは なく、読む 人の ため に あります。この ことが 分かって いると、きまりが ただの めんどうな ルールでは なくなります。
いちばん 多い しつもんが 「どこから 書き始めるの?」です。ここは 形が 決まって います。
| 行 | 書く もの | どこから 書くか |
|---|---|---|
| 1行目 | 題名(だいめい) | 上を 3マスほど あけて 書く |
| 2行目 | 名前 | 下を 1〜2マス あけて 終わるように 書く |
| 3行目 | 本文の はじめ | 上を 1マス あけて 書き始める |
名字と 名前の 間は 1マス あけます。「たなか はなこ」なら、「た・な・か・(あき)・は・な・こ」で 7マス つかう ことに なります。
そして 本文。書き始めは 1マス あける。これが 原こう用紙で いちばん つかう きまりです。
1マス あけるのは、書き出しの ときだけでは ありません。話が 変わる ところ でも、行を 変えて 1マス あけます。この まとまりを だんらく と いいます。
では、どこで 変えれば いいのか。2年生の うちは、この 3つで 十分です。
だんらくが 一つも ない 作文は、ずっと 同じ 声で しゃべりつづけて いるように 見えます。行を 変えるだけで、読む 人は 「ここで 一回 息が つける」 と 分かります。
ここで つまずく 人が 多い ところです。じつは 数えかたは とても かんたんで、「、」も「。」も かぎも、1つで 1マス です。字と 同じ あつかいを します。
| しるし | 名まえ | マスの つかいかた |
|---|---|---|
| 、 | 読点(とうてん) | 1マス。マスの 右上に 書く |
| 。 | 句点(くてん) | 1マス。マスの 右上に 書く |
| 「 」 | かぎ | それぞれ 1マスずつ。合わせて 2マス |
| っ ゃ ゅ ょ | 小さい 字 | 1マス。マスの 右上に 小さく 書く |
小さい「っ」を、前の 字と 同じ マスに おしこむ 人が います。これは まちがいです。「がっこう」は 4マス つかいます。
これが 原こう用紙 いちばんの なんもんです。書いて いくと、ちょうど 行の 変わりめで 文が 終わり、つぎの 行の 1マス目に「。」が 来て しまう ことが あります。
きまりは こうです。点や まるは、行の いちばん はじめには 置かない。では どう するか。
どちらでも かまいませんが、学校で どちらかを 教わったら、それに そろえて ください。大事なのは 1マス目に「。」だけが ぽつんと ある 形を つくらない ことです。読む 人が、そこで 文が 始まると かんちがいするからです。
だれかの ことばを そのまま 書く ときは、かぎで かこみます。作文が いっきに 生き生きする 書きかたです。
2年生で 覚えるのは 3つです。
会話が 終わったら、また 行を 変えて 本文に もどります。この とき、もどった 行は 1マス あける ひつようは ありません。だんらくが 変わった わけでは ないからです。
たてに 書く 原こう用紙では、数字は 漢数字 を つかうのが 基本です。「3月5日」ではなく「三月五日」と 書きます。1マスに 1字ずつです。
かたかなの のばす音「ー」も 1マス つかいます。「ラーメン」は 4マス、「ジュース」は 4マスです。「ジ」の 点も 同じ マスの 中に 書きます。
マスの 数を 正しく 数えられるように なると、「あと 何マスで 終わる」 が 分かります。作文の 終わりかたを 考える ときに 役に立ちます。
いちばん 多い まちがいです。しかも 書き終わってからでは 直せません。書き始める 前に、ゆびで 1マス目を おさえる くせを つけると まちがえません。だんらくを 変える ときも 同じです。
「、」の 数の きまりは ありません。目やすは 声に 出して 読んで、息を つぐ ところ です。ためしに 読んでみて、どこも つまらずに 一気に 読めて しまう 長い 文なら、点が 足りません。逆に 点だらけで つまってばかりの 文も 読みにくく なります。
字を 小さく 書く 人ほど、マスを むしして つめて しまいがちです。けれど それでは、原こう用紙を つかう 意味(字数が 分かる・読みやすい)が なくなって しまいます。マスから はみ出しても いいので、1マスに 1字。大きさより 位置を 合わせます。
Q1 「がっこう」は 何マス つかいますか。
A 4マスです。小さい「っ」も 1字 として 1マスを つかいます。前の 字と 同じ マスには 入れません。
Q2 1行目・2行目・3行目には、それぞれ 何を 書きますか。
A 1行目=題名(上を 3マスほど あける)、2行目=名前(下を あけて 終わる)、3行目=本文(上を 1マス あける)。
Q3 行の いちばん はじめの マスに「。」が 来て しまいました。どう しますか。
A 前の 行の さいごの マスに、字と いっしょに 入れます(または 下の わくの 外に 書く)。1マス目に まるだけを 置いては いけません。
Q4 会話文を 書く とき、行の 1マス目は あけますか。
A あけません。かぎは 上を あけずに 書きはじめます。上を 1マス あけるのは、だんらくの はじめだけです。
Q5 自分の 書いた 作文を 見て、だんらくが いくつ あるか 数えて みましょう。
A 400字の 作文なら、2つか 3つ あると 読みやすく なります。0なら、時か 場しょが 変わる ところを さがして 行を 変えて みましょう。
さいごに、書き終わった あとの 見直しかたを 一つ。中みは 読まずに、行の いちばん 上の マスだけを たてに 見て いく 方法です。1マス あいて いる ところが だんらくの はじめ、字が つまって いる ところが とちゅうの 行。ここに まるや 点が まざって いたら 直します。中みを 読むと 中みが 気に なって、形の まちがいは 見のがすからです。形の 見直しと、中みの 見直しは、べつべつに やる。これは 大人が 文しょうを 書く ときにも つかう やりかたです。
原稿用紙の形式は、内容とちがって「正解が決まっている」領域です。だからこそ短時間で身につき、身についていないと毎回そこで手が止まります。作文が苦手なお子さんの中には、内容ではなく形式で消耗しているケースが少なくありません。
おすすめは、内容の指導と形式の指導を同じ日にやらないことです。書いた直後は内容にだけ反応し(「その場面おもしろいね」)、形式のチェックは翌日など別のタイミングで、しかも一度に一項目だけ見ます。赤が入る場所が二種類同時にあると、子どもは「全部だめだった」と受け取ってしまいます。
また、句読点の位置に絶対の正解はありません。「息をつぐところ」という感覚は、音読でしか育ちません。書いた作文を声に出して読んでもらい、詰まったところに点を打たせる──それだけで読点の感覚は育ちます。