税金は取られるものではなく、みんなで出し合うお金です。
身のまわりには、税金で作られたものがあふれています。
教科書が無償なのも、税金のおかげです。
これだけの金額が、一人ひとりにかけられているのです。
もし税金がなかったら、どうなるでしょうか。
税金は、誰もが必要なサービスを受けられるようにするしくみなのです。
税金には、いろいろな種類があります。
| 税の名前 | かかるもの | 納める人 |
|---|---|---|
| 所得税 | 収入 | 働いている人 |
| 消費税 | 買い物 | 買った人 |
| 法人税 | 会社の利益 | 会社 |
| 固定資産税 | 土地や建物 | 持ち主 |
| 自動車税 | 自動車 | 持ち主 |
| 相続税 | 受けついだ財産 | 受けついだ人 |
大きく2つに分けられます。
そして、所得税と消費税には対照的な特徴があります。
| 所得税 | 消費税 | |
|---|---|---|
| しくみ | 収入が多いほど税率が高い | 誰でも同じ税率 |
| 長所 | 能力に応じた負担 | 広く公平に集められる |
| 短所 | 働く意欲への影響も | 収入が少ない人ほど負担感が大きい |
所得税は、収入が多い人ほど高い税率になります。これを累進課税といいます。
一方、消費税は誰でも同じ税率です。公平に見えますが、問題もあります。
だから、食料品などには軽減税率が適用されています。
集めた税金は、予算として使い道が決められます。
国の予算の中身を見てみましょう。
| 使い道 | 割合の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 社会保障 | 約3分の1 | 年金、医療、介護、福祉 |
| 国債費 | 約4分の1 | 借金の返済と利子 |
| 地方交付税 | 約6分の1 | 地方自治体への配分 |
| 公共事業 | 約6% | 道路、堤防など |
| 教育・科学 | 約5% | 学校、研究 |
| 防衛 | 約6% | 自衛隊 |
いちばん多いのが社会保障です。そして、次に多いのが国債費です。
日本の国債残高は1000兆円を超えています。これは大きな課題です。
社会保障は、困ったときに支え合うしくみです。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 社会保険 | 医療、年金、介護、雇用、労災 |
| 公的扶助 | 生活保護 |
| 社会福祉 | 高齢者、障がい者、児童への支援 |
| 公衆衛生 | 感染症対策、予防接種、環境衛生 |
いちばん身近なのが医療保険です。
残りの7割は、みんなが出し合ったお金から支払われています。
年金も同じ考え方です。
これは賦課方式といって、貯金とはちがいます。
今、日本は大きな問題に直面しています。
これが、社会保障を難しくしています。
支える側が減り、支えられる側が増える。このままでは制度が続きません。
正解のない問題です。だからこそ、みんなで考える必要があります。
少子高齢化は、今の小学生が大人になったときの問題です。
今の6年生が働き始めるころ、支える負担はさらに重くなっています。
だからこそ、他人事ではありません。
考えてみたいこと
・どんな社会にしたいか
・自分は何を負担できるか
・何を優先すべきか
答えは一つではありません。でも、考えることを避けてはいけない問題です。
税金について、いろいろな意見があります。
日本は、その中間くらいの位置にあります。
大切なのは、負担と給付はセットだということです。
ただし、使い方の効率化という道もあります。同じお金でより多くのことができれば、負担を増やさずにサービスを維持できます。
そして、税の使われ方をチェックするのは国民の役割です。
税は、社会を作るための会費のようなものです。何に使うかを決めるのは、わたしたち自身なのです。
払いたくないお金だと考える。
学校も道路も救急車も、税金で成り立っています。出し合って支え合うしくみです。
払った分が戻ってくると考える。
今の日本の年金は世代間の支え合いです。現役世代が高齢者を支えています。
大人の問題だと考える。
今の小学生が直面する問題です。将来の負担に直結します。
Q1 税金で成り立っているものを3つ言いましょう。
A 学校・道路・消防など。公園、図書館、医療も税金が支えています。
Q2 国の予算でいちばん多い使い道は?
A 社会保障で約3分の1です。年金・医療・介護などに使われます。
Q3 医療保険で、窓口負担が少ないのはなぜですか。
A 残りはみんなが出し合った保険料から支払われるからです。
Q4 買い物のレシートで、消費税がいくらか確かめてみましょう。
A 商品によって税率がちがうこともあります(軽減税率)。理由も考えてみてください。
税金は、子どもにとって実感しにくいテーマです。しかし、身近なものから入ると理解できます。
「この道路も学校も税金で作られている」という話から始めると、税の意味が見えてきます。
レシートの消費税を確かめる活動は、手軽で効果的です。「軽減税率って何?」という疑問から、税の公平性の議論にも触れられます。
少子高齢化は、今の子どもたちが直面する問題です。「あなたが大人になったら、何人で1人を支えるんだろう」という問いかけは、実感を持たせます。
「負担と給付はセット」という原則も、大人でも忘れがちです。この視点を持てると、選挙の公約を見る目も変わります。