たくさんの単元を学んできました。でも、底に流れている考え方は少ないのです。
小学校の算数は、大きく4つの領域に分けられます。
| 領域 | 学んだこと |
|---|---|
| 数と計算 | 整数・小数・分数の四則計算 |
| 図形 | 平面図形、立体図形、面積・体積 |
| 変化と関係 | 割合、比、比例・反比例、単位量 |
| データの活用 | 表・グラフ、平均、場合の数 |
それぞれの領域で、何を積み上げてきたか確認しましょう。
この積み上げを貫いているのは、「単位をそろえる」という原則です。
もう一つ、「1あたりを考える」という原則もあります。
そして、かけ算とわり算は逆の関係です。片方が分かれば、もう片方も導けます。
図形を貫く原則は、「知っている形に持ちこむ」ことです。
もう一つ、「単位の大きさがいくつ分か」という見方も一貫しています。
だから、単位換算も同じ規則で説明できます。長さが100倍なら、面積は100²倍、体積は100³倍です。
この領域を貫くのは、「もとにする量を決める」という考え方です。
言い方が変わっているだけで、やっていることは同じなのです。
割合でつまずいた人も、比なら分かることがあります。別の言い方を試してみると、突破口が開けます。
この領域の原則は、「もれなく重複なく」です。
とくに「数字の裏を考える」ことは、これからの時代に不可欠です。
数字は嘘をつきませんが、見せ方で印象を操れます。それを見抜く力が、算数で身につくのです。
中学数学で、とくに必要になるものを挙げます。
とくに分数の計算は、中学数学のあらゆる場面で出てきます。ここが不安なら、戻って練習する価値があります。
6年生の内容が分からないとき、原因は前の学年にあることが多いものです。
・割合が分からない → 4年の「倍の見方」
・分数が分からない → 5年の「約分・通分」
・速さが分からない → 5年の「単位量あたり」
戻ることは、後退ではありません。土台を固める作業です。
算数は積み上げの教科なので、下が崩れていれば上は乗りません。急がば回れ、です。
最後に、計算以外に身についたことを振り返りましょう。
これらは、算数の問題を解くためだけの力ではありません。
買い物で得か損か判断する。ニュースの数字を疑う。物事を順序立てて説明する。生きていくうえで使う力です。
6年間の算数は、計算ができるようになるためだけのものではなかったのです。
中学では、これが「数学」と名前を変えます。より抽象的になりますが、土台は同じです。ここまで積み上げてきたものが、そのまま生きていきます。
公式を個別に暗記する。
多くの単元が同じ原理でつながっています。共通点を探すと、覚える量が減ります。
今の単元だけ何とかしようとする。
原因が前の学年にあることが多いのです。戻る勇気を持ちましょう。
「なぜ」を考えない。
理由が分かれば、忘れても導き直せます。丸暗記より、はるかに強い力になります。
Q1 計算を貫いている原則を2つ言いましょう。
A 単位をそろえることと1あたりを考えることです。
Q2 図形の面積を求めるときの共通の発想は?
A 知っている形に持ちこむことです。分ける・引く・変形する。
Q3 割合・比・比例に共通する構造は?
A もとにする量 × 何倍 = くらべる量という関係です。
Q4 自分が苦手な単元を1つ挙げ、その土台になる前の学年の単元を探してみましょう。
A 戻って復習すると、今の単元も見通しがよくなります。
6年間の算数の総まとめです。個々の単元ではなく、全体を貫く考え方に目を向ける内容にしました。
この時期は、中学への不安を感じる子も多い時期です。「これまで学んだことが土台になる」と伝えてあげてください。ゼロから新しいことが始まるわけではありません。
苦手な単元がある場合、原因が前の学年にあることがよくあります。「戻ることは恥ずかしくない」というメッセージが大切です。
とくに分数の計算は、中学数学のあらゆる場面で使います。ここが不安なら、春休みなどに集中して復習する価値があります。
そして、算数で身についたのは計算力だけではないことも伝えてください。論理的に考える力、数字を疑う力。これらは一生使う財産です。