角柱でも円柱でも、公式は一つ。覚えることはほとんどありません。
まず、扱う立体を確認します。
共通しているのは、上下に同じ形が向かい合っていることです。
この「どこで切っても同じ」という性質が、公式の鍵になります。
ちなみに、5年生で学んだ直方体と立方体も角柱の仲間です。上下が長方形(正方形)の四角柱なのです。
角柱も円柱も、体積の公式は同じです。
なぜこれで求まるのでしょうか。
5年生で直方体の体積を「たて×よこ×高さ」と学びました。この「たて×よこ」が底面積です。
底面が何の形でも成り立ちます。三角形でも、五角形でも、円でも。
だから、覚えるのは「底面積×高さ」の1つだけでよいのです。
それぞれの立体で計算してみましょう。
手順はいつも同じです。
①が意外と大事です。置き方によっては、底面が横になっていることがあります。
三角柱が横に倒れて置かれている図をよく見ます。
このとき、下にある長方形は底面ではありません。
底面は「上下に向かい合う合同な2つの面」です。倒れていれば、左右にあることもあります。
見分け方は「同じ形が2つ向かい合っているか」。三角柱なら、2つの三角形が底面です。
「高さ」も、その2つの底面の間の距離を指します。
柱の形をしていない立体も出てきます。
面積のときと同じく、分ける・引くが基本です。
後者の方法は、底面積の段階で引いてしまうやり方です。高さは同じなので、先に引いても結果は変わりません。
4年生で学んだ分配法則が使われています。
計算を楽にする工夫は、いつも同じ原理から来ているのです。
体積の単位を、あらためて整理しておきましょう。
| 単位 | 意味 | 関係 |
|---|---|---|
| cm³ | 1辺1cmの立方体 | = 1mL |
| m³ | 1辺1mの立方体 | = 1000000cm³ = 1000L |
| mL | ミリリットル | = 1cm³ |
| L | リットル | = 1000cm³ |
| dL | デシリットル | = 100cm³ |
とくに1L=1000cm³は必ず押さえましょう。
体積を求めた後、Lに直す問題がよく出ます。1000でわるだけです。
そして、単位換算のときは3乗を思い出してください。
参考として、柱以外の立体にもふれておきます。
すいの体積は、同じ底面と高さの柱の3分の1になります。
これは小学校の範囲外ですが、知っておくと面白い性質です。
確かめる方法があります。同じ底面と高さの円柱と円すいを用意し、円すいに水を入れて円柱に移す。3回で満杯になります。
球の体積も、参考までに紹介します。
これも中学以降で学びます。今は「そういうものがある」と知っておけば十分です。
ただし、「底面積×高さ」という柱の公式は完全に身につけておきましょう。中学でも高校でも、これが基本になります。
柱の展開図も確認しておきましょう。
注目したいのは、側面が長方形になることです。
丸めると円になる部分の長さが、円周と同じになるのです。当然といえば当然ですが、意外に気づきにくい点です。
これが分かると、表面積も計算できます。
表面積は小学校の必修ではありませんが、考え方は難しくありません。
角柱の場合も同じです。
体積は「底面積×高さ」、側面積は「底面のまわり×高さ」。どちらも底面が鍵になっています。
缶やペットボトルのラベルを想像すると分かりやすいでしょう。ラベルをはがして広げると、長方形になります。
倒れた立体で、下の面を底面と考える。
底面は向かい合う合同な2面です。下にあるとは限りません。
底面の三角形の高さと、柱の高さを混同する。
2つの「高さ」があります。底面積を求める高さと、柱の高さは別物です。
cm²とcm³を混同する。
体積はcm³です。面積のcm²とは別。3乗であることを確認します。
Q1 角柱と円柱の体積の公式を言いましょう。
A どちらも底面積 × 高さです。公式は一つで足ります。
Q2 底面が半径3cmの円、高さ10cmの円柱の体積は?
A 3×3×3.14=28.26cm²、28.26×10=282.6cm³です。
Q3 「底面」とはどの面のことですか。
A 向かい合う合同な2つの面です。立体の置き方によっては横にあることもあります。
Q4 家にある容器の容積を計算して、水を入れて確かめてみましょう。
A 計算値をLに直して、実際に入る量と比べてみてください。
この単元は、5年生の体積の学習をそのまま拡張したものです。「たて×よこ×高さ」が「底面積×高さ」になっただけと理解できれば、難しくありません。
つまずきやすいのは「底面がどれか」です。図で立体が倒れて描かれていると、多くの子が混乱します。「同じ形が2つ向かい合っているのはどこ?」と問いかけてあげてください。
身のまわりの容器で計算してみるのもおすすめです。ペットボトル、水そう、鍋。計算値と実際に入る量を比べると、実感が持てます。
円すいと円柱の水の実験(3回で満杯)は、印象に残る体験です。工作用紙で作れるので、興味を持ったらぜひ試してみてください。
体積の単位(cm³とmL、Lの関係)は、料理の場面でも使えます。「200mLは200cm³だね」といった会話が理解を深めます。