4年生の「変わり方」が、ここで正式な名前を得ます。
2つの量があって、片方が2倍になると、もう片方も2倍になる。この関係を比例といいます。
比例には、3つの特徴があります。
②の「いつも同じ数」を比例定数といいます。ここでは80です。
この数は、1あたりの量を表しています。5年生で学んだ「単位量あたりの大きさ」と同じです。
だから、比例の関係はいたるところにあります。
比例の関係をグラフにすると、はっきりした形が現れます。
特徴は2つです。
②が重要です。0のとき0。買わなければ0円、進まなければ0km。当然のことですが、これが比例の条件です。
逆に、0を通らない直線は比例ではありません。
これは中学で学ぶ一次関数です。比例は、その特別な場合にあたります。
グラフのかたむきにも意味があります。
今度は逆のパターンです。片方が2倍になると、もう片方は半分になる関係を反比例といいます。
反比例の特徴も3つです。
比例がわり算で一定、反比例がかけ算で一定。ここが決定的なちがいです。
| 比例 | 反比例 | |
|---|---|---|
| xが2倍 | yも2倍 | yは1/2 |
| 一定なもの | y ÷ x | x × y |
| 式 | y = a × x | y = a ÷ x |
| グラフ | 0を通る直線 | なめらかな曲線 |
反比例のグラフは、曲線になります。
この曲線を双曲線といいます。
面白いのは、0に近づいても0にならないことです。
だから、反比例のグラフは0を通りません。比例との大きなちがいです。
どちらの関係も、生活の中にたくさんあります。
| 比例の例 | 反比例の例 |
|---|---|
| 買う個数と代金 | 人数と1人分の量 |
| 時間と進む距離(速さ一定) | 速さと所要時間(距離一定) |
| 水を入れる時間とたまる量 | 働く人数と終わるまでの日数 |
| 本の冊数と重さ | 面積が一定の長方形のたてとよこ |
とくに速さは、両方の見方ができる面白い例です。
何を一定にするかで、関係が変わるのです。
そして、すべての関係が比例・反比例とは限りません。
比例・反比例は、数ある関係の中の代表的な2つにすぎません。それでも、これらを知っていると多くのことが説明できます。
比例・反比例の問題は、手順を決めておくと確実です。
実際にやってみましょう。
反比例の問題では、「全体の仕事量」が一定だと気づくのがポイントです。
グラフが与えられる問題もあります。
グラフを見たら、まず形を確認します。
・0を通る直線 → 比例
・下がる曲線 → 反比例
次に、読みやすい点を1つ選びます。
x=1のときのyや、格子点(線が交わる点)を使うと、決まった数がすぐ分かります。
あとは式を作れば、どんな値でも計算できます。
この単元は、中学数学の「関数」の入り口です。
小学校ではxもyも正の数だけを扱いますが、中学では負の数も入ります。すると、グラフは左下にも広がります。
それでも、基本の考え方は変わりません。
4年生の「変わり方」から始まり、5年生の「単位量あたり」を経て、6年生で「比例・反比例」として整理される。長い積み重ねがあったのです。
どちらか判断できない。
y÷xが一定なら比例、x×yが一定なら反比例。表で計算して確かめます。
直線ならすべて比例だと考える。
比例は0を通る直線だけです。基本料金があるものは比例ではありません。
点を直線で結んでしまう。
反比例はなめらかな曲線です。点を多めに取って、定規を使わずに結びます。
Q1 比例と反比例を見分ける方法は?
A y÷xが一定なら比例、x×yが一定なら反比例です。
Q2 比例のグラフの特徴を2つ言いましょう。
A 直線であることと0(原点)を通ることです。
Q3 面積30cm²の長方形で、たてが5cmのときよこは?
A x×y=30の反比例なので、30÷5=6cmです。
Q4 身のまわりの比例・反比例の例を、それぞれ探してみましょう。
A 表を作って、y÷xかx×yが一定かを確かめると判断できます。
この単元は、中学数学の「関数」への入り口です。4年生の「変わり方」から続く学習の集大成でもあります。
まず表を作る習慣をつけさせてください。値を並べれば、比例か反比例かはすぐ判断できます。頭の中だけで考えようとすると混乱します。
グラフをかく作業も大切です。とくに反比例の曲線は、点を多めに取らないときれいにかけません。定規を使わず、なめらかに結ぶことを教えてあげてください。
身のまわりの例を探すのも良い活動です。「これは比例かな?」と考えることで、関係を見る目が育ちます。
なお、世の中の関係のすべてが比例・反比例ではありません。そのことも伝えておくと、学んだ知識を機械的に当てはめる誤りを防げます。