見た目は同じ透明な液体。でも性質はまったくちがうのです。
水よう液は、性質によって3つに分けられます。
身のまわりの例を見てみましょう。
| 性質 | 例 |
|---|---|
| 酸性 | 塩酸、炭酸水、酢、レモン汁、胃液 |
| 中性 | 食塩水、砂糖水、水道水 |
| アルカリ性 | 石灰水、アンモニア水、重そう水、石けん水 |
意外なのは、胃液が酸性だということです。食べ物を分解し、細菌を殺す働きがあります。
そして、味で確かめてはいけません。実験で使う薬品は危険なものが多いからです。
性質を調べるいちばん基本の道具がリトマス紙です。
覚え方のコツがあります。
使い方にも注意点があります。
混ざらないようにするのが基本です。1つ調べるたびに、道具を洗います。
他の指示薬もあります。
| 指示薬 | 酸性 | 中性 | アルカリ性 |
|---|---|---|---|
| リトマス紙 | 青→赤 | 変化なし | 赤→青 |
| BTB液 | 黄色 | 緑色 | 青色 |
| ムラサキキャベツ液 | 赤〜ピンク | むらさき | 緑〜黄 |
ムラサキキャベツ液は家庭でも作れます。色の変化が美しく、実験として楽しめます。
水よう液には、気体がとけているものがあります。
これらには、共通の特徴があります。
これを確かめる実験があります。
残るか残らないかで、とけているものの正体が推測できます。
炭酸水を調べると、面白いことが分かります。
つまり、二酸化炭素がとけると酸性になるのです。
これは、環境問題ともつながります。空気中の二酸化炭素が増えると、海に溶けて海が少しずつ酸性に近づきます。海洋酸性化という問題です。
酸性の水よう液には、金属をとかすものがあります。
ここで重要な確認があります。とけた金属はどうなったのでしょうか。
これが、この単元の最も重要な発見です。
5年生で学んだ「もののとけ方」とはちがう現象なのです。
中学では、この区別を「物理変化」と「化学変化」として学びます。
塩酸などの薬品は、危険です。
・皮ふにつくとやけどのようになる
・目に入ると失明の危険
・蒸気を吸うと害がある
実験のときは必ず
・保護めがねをつける
・換気する
・薄めたものを使う
・先生の指示に従う
・ついたらすぐ大量の水で洗う
そして、薬品を混ぜてはいけません。有害な気体が発生することがあります。家庭用洗剤の「混ぜるな危険」も同じ理由です。
この知識は、生活のあちこちで使えます。
| 場面 | 性質 | 理由 |
|---|---|---|
| トイレ用洗剤 | 酸性 | 尿石(アルカリ性の汚れ)を落とす |
| 油汚れ用洗剤 | アルカリ性 | 油を分解する |
| 重そう | アルカリ性 | 油汚れ、こげつきに |
| クエン酸 | 酸性 | 水あか、石けんかすに |
| 虫さされ薬 | 場合による | 虫の毒の性質に合わせる |
反対の性質のもので中和するのが基本です。
ただし、混ぜてはいけない組み合わせもあります。
また、土の性質も農業では重要です。
アジサイの花の色が場所によってちがうのも、土の性質によるものです。酸性なら青、アルカリ性なら赤になります。
どちらがどちらか分からなくなる。
「酸性は青を赤に」だけ覚えれば、残りは推測できます。
食塩が水にとけるのと同じだと考える。
金属が塩酸にとけるのは別のものに変わる現象です。もどりません。
蒸発させて何も残らない理由が分からない。
とけていたのが気体なので、逃げてしまうからです。
Q1 酸性の水よう液は、リトマス紙をどう変えますか。
A 青いリトマス紙を赤に変えます。赤いほうは変わりません。
Q2 炭酸水にとけているものは何ですか。
A 二酸化炭素です。石灰水に通すと白くにごることで確かめられます。
Q3 塩酸にとけたアルミニウムは、もとにもどりますか。
A もどりません。別のものに変わっています。食塩水とはちがう現象です。
Q4 ムラサキキャベツ液を作って、身近な液体を調べてみましょう。
A 酢、石けん水、レモン汁など。色の変化が美しく、性質がひと目で分かります。
Q5 油汚れにはどんな性質の洗剤が向いていますか。
A アルカリ性です。重そうも同じ性質で、こげつきや油汚れに使えます。逆に、水あかには酸性のクエン酸が効きます。
この単元は、中学化学への入り口です。「とける」という現象に2種類あることを知るのは、大きな一歩です。
ムラサキキャベツ液を使った実験は、家庭でも安全にできます。キャベツを刻んで煮出すだけで作れ、身近な液体の性質が色で分かります。
「混ぜるな危険」の表示についても、この機会に話しておく価値があります。理由が分かると、注意を守る意味が理解できます。
掃除の場面でも応用できます。「油汚れにはアルカリ性の重そう」「水あかには酸性のクエン酸」。理科の知識が生活に生きる好例です。
薬品の実験は学校で行いますが、危険性についてはご家庭でも確認しておいてください。