6年 理科 月と太陽

月と太陽 ── 月の形が変わるのはなぜ?

まん丸の日もあれば、細い日もある。月の形が日によって変わるのは、月がどこから照らされているかで見え方が変わるからです。月と太陽のふしぎを、順番に見ていきましょう。

月は自分では光っていない

夜空に明るくかがやく月。でも、じつは月は自分では光を出していません。太陽の光があたって、その光をはね返している(反射している)から、明るく見えるのです。

太陽は、自分でものすごく強い光を出している星です。一方、月は光を出さず、太陽に照らされた側だけが明るくなります。ボールに横からライトを当てると、ライトの側だけが明るく光って見えるのと同じです。月も、いつも半分だけが太陽に照らされていて、その明るい側がどれだけ地球から見えるかで、形がちがって見えます。この「月と太陽」の関係が、月の形のひみつを解くカギになります。

月の形の名前

月は日がたつにつれて、少しずつ形を変えていきます。おもな形には、それぞれ名前がついています。

名前見え方ようす
新月(しんげつ)見えない明るい側が見えない
三日月(みかづき)細い形少しだけ光って見える
半月(はんげつ)半分の形半分が光って見える
満月(まんげつ)まん丸全部が光って見える

新月は、月の明るい側が地球からはほとんど見えない状態です。そこから三日月、半月とだんだん太っていき、満月でまん丸になります。満月をすぎると、こんどは少しずつ細くなって、また新月にもどります。この、形が変わっていくことを「月の満ち欠け」といいます。新月から次の新月まで、だいたい29〜30日、つまり約1か月かかります。「1か月」の「月」は、この月の満ち欠けから来ているのです。

形が変わるのはなぜ?

月の形が変わるのは、月が欠けたりふくらんだりしているからではありません。太陽・月・地球の位置の関係が変わるからです。

月は地球のまわりを回っています。月はいつも半分が太陽に照らされていますが、月の位置がかわると、その明るい半分が、地球からどれくらい見えるかがかわります。月が太陽と同じ方向にあるときは、明るい側が向こうを向いてしまい、地球からは見えません(新月)。月が太陽と反対の方向にあるときは、明るい側がまるごと地球を向くので、まん丸に見えます(満月)。その間の位置では、光る部分が一部だけ見えて、三日月や半月になります。月そのものは、いつも同じ丸い形のままなのです。

月と太陽のちがい

空に見える月と太陽は、大きさが同じくらいに見えますが、じつはまるでちがうものです。

太陽
自分で強い光を出す太陽の光を反射する
表面とても高い温度のガス岩や砂・クレーターがある
見てよいか直接見てはいけない見てもよい

太陽は、自分で光と熱を出している、とても高温の星です。ぜったいに直接見てはいけません。目をいためてしまいます。一方、月の表面には岩や砂があり、まるいくぼみ(クレーター)がたくさんあります。月の明るさは太陽の光の反射なので、月は目で見てもだいじょうぶです。空では同じくらいの大きさに見えますが、本当は太陽のほうがはるかに大きく、とても遠くにあります。近くの小さな月と、遠くの大きな太陽が、たまたま同じくらいの見た目になっているのです。

日食と月食

太陽・月・地球が一直線にならぶと、めったに見られないふしぎな現象が起こることがあります。それが日食(にっしょく)と月食(げっしょく)です。

日食は、太陽と地球のあいだに月が入り、月が太陽をかくしてしまう現象です。昼間なのに、太陽が欠けたり、暗くなったりします。月食は、太陽と月のあいだに地球が入り、地球のかげが月にうつって、満月が欠けたように暗く見える現象です。どちらも、太陽・月・地球がまっすぐにならんだときにだけ起こります。月が地球のまわりを回っていても、いつもぴったり一直線になるわけではないので、日食や月食が見られるのは、年に数回のとくべつな日だけです。ニュースで日食や月食の日を知ったら、ぜひ空を見上げてみましょう。ただし、日食のときも、太陽を直接見てはいけません。

月を観察してみよう

月の満ち欠けは、実際に空を見て確かめられます。数日おきに月を観察すると、形が変わっていくのがよく分かります。

観察するときは、同じ時こく・同じ場所で見ると、形だけでなく、見える方向(位置)もかわっていくことに気づけます。たとえば三日月は、夕方に西の低い空に見えます。半月や満月は、見える時こくや方向がちがいます。ノートに、日づけと月の形、見えた方向を記録していくと、月の動きのリズムが見えてきます。太陽がしずんだあとの、安全な時間に、おうちの人といっしょに観察するとよいでしょう。自分の目で満ち欠けを追いかけると、教科書の図が、ぐっと身近に感じられます。

観察を続けると、月が出てくる時こくが、毎日少しずつ(およそ50分ずつ)おそくなっていくことにも気づけます。これは、月が地球のまわりを回っているために起こります。三日月が夕方の西の空に見えるのに対し、満月は夕方に東からのぼり、一晩じゅう見えます。このように、月の形と、見える時こく・方向には、決まった関係があります。何日か記録をとって、その規則性を自分で見つけられたら、りっぱな天体観測です。

つまずきやすいところ

その1 月が自分で光っていると思う

月は太陽の光を反射して光って見えます。
自分で光を出しているのは太陽のほうです。

その2 月が欠けて形が変わると思う

月そのものは、いつも同じ丸い形です。
光って見える部分の見え方がかわるだけです。

その3 太陽を直接見てしまう

太陽は強すぎて、直接見ると目をいためます。
観察してよいのは月のほうです。

たしかめよう

Q1 月が明るく見えるのはなぜ?

A 太陽の光を反射しているから(月は自分では光らない)。

Q2 まん丸に見える月を何という?

A 満月

Q3 月の形が変わって見えるのはなぜ?

A 太陽・月・地球の位置の関係が変わり、光る部分の見え方がかわるから

Q4 直接見てはいけないのは、月と太陽のどちら?

A 太陽(強い光で目をいためるため)。

まとめ

おうちの方へ

「月と太陽」は、天体の位置関係を空間的にイメージする力が求められる、6年理科の重要単元です。図や言葉だけでは分かりにくいので、実際の観察や、ボールとライトを使ったモデル実験がとても効果的です。暗くした部屋で、ボール(月)にライト(太陽)を当て、自分(地球)から見える明るい部分がどう変わるかを試すと、満ち欠けのしくみが体感的に理解できます。数日おきに実際の月を観察し、日づけ・形・見えた方向をノートに記録するのもおすすめです。太陽の観察は絶対に直接目で行わないよう、安全面のお声かけをお願いします。「月と星(4年)」「天気の変化(5年)」の記事とあわせて読むと、空の観察のポイントがつながって、理解が深まります。月の出る時こくが毎日おそくなることや、日食・月食のしくみも、位置関係のモデルで考えると、無理なく納得できます。あせらず、実際の空とモデルの両方でくり返し確かめていくのが、この単元をものにする近道です。