小学校理科の最後の単元です。電気の全体像をつかみます。
これまで、電気はかん電池から得ていました。6年生では、自分で作ります。
ここで、5年生の電磁石が生きてきます。
実際、モーターは発電機にもなります。モーターの軸を手で回すと、電気が発生します。
発電の方法はいろいろあります。
| 方法 | 回す力 | 特徴 |
|---|---|---|
| 火力 | 燃やして水蒸気 | 安定するが二酸化炭素が出る |
| 水力 | 水が落ちる力 | 再生可能、ダムが必要 |
| 風力 | 風 | 再生可能、天候に左右 |
| 原子力 | 核分裂の熱 | 大量発電、廃棄物と安全性の課題 |
| 地熱 | 地下の熱 | 安定、場所が限られる |
| 太陽光 | 回さない(直接) | 再生可能、夜は発電できない |
太陽光以外は、すべて「何かを回して」発電しています。火力も原子力も、水蒸気でタービンを回しているのです。
そして、多くの発電の元をたどると太陽に行きつきます。
電気は、ためておくこともできます。
実験では、こんな比較ができます。
これが、LEDが省エネと言われる理由です。
実際にさわってみると、豆電球は熱く、LEDはあまり熱くなりません。
電気をためる装置には、他にもあります。
太陽光や風力は天候に左右されるので、蓄電技術が重要になっています。
電気の便利さは、いろいろなものに変えられることです。
| 変わるもの | 使う道具 | 製品の例 |
|---|---|---|
| 光 | 豆電球、LED | 照明、信号、画面 |
| 音 | スピーカー、ブザー | テレビ、電話、目覚まし |
| 熱 | 電熱線 | ドライヤー、こたつ、電気ケトル |
| 運動 | モーター | 扇風機、洗濯機、電車 |
| 磁力 | 電磁石 | クレーン、スピーカー |
熱を作るしくみも確かめておきましょう。
この性質を使ったのが、電熱線を使った製品です。
そして、電気は運びやすいという大きな利点があります。
ただし、作る場所では影響があります。発電所の環境負荷は、目に見えないところで発生しているのです。
6年生では、電気を効率よく使う工夫も学びます。
これらはプログラムで制御されています。
学校では、プログラミングで実際に制御を体験します。
身のまわりの家電の多くが、こうした制御で動いています。エアコン、冷蔵庫、洗濯機。すべてセンサーとプログラムが働いているのです。
この単元は、環境問題と直結します。
そして、省エネルギーの重要性が増しています。
いちばんクリーンなエネルギーは、使わなかったエネルギーだという言葉があります。
作る努力と同じくらい、減らす努力が大切なのです。
そして、この単元は「生物と環境」ともつながります。
6年生の理科は、ここで一つの輪になります。
4年間の理科を振り返ってみましょう。
そして、身につけたのは知識だけではありません。
中学では、これが物理・化学・生物・地学に分かれて、より深く学びます。
でも、基本の姿勢は変わりません。
この姿勢は、理科の授業だけのものではありません。生きていく上での考え方です。
身のまわりの「なぜ」に気づける人になれたなら、小学校理科は成功です。
なぜ回すと電気ができるか疑問。
5年生の電磁石の逆です。磁石と回転で電気が生まれます。
ただ暗いから長持ちすると思う。
豆電球は多くが熱になるのに対し、LEDは直接光になります。むだが少ないのです。
使うときに汚れないから環境によいと考える。
作る場所で環境負荷が発生しています。使う量を減らすことも大切です。
Q1 手回し発電機は、何を何に変えていますか。
A 運動を電気に変えています。モーターの逆のはたらきです。
Q2 LEDが豆電球より長く光るのはなぜですか。
A 豆電球は多くが熱になるのに対し、LEDは直接光に変えるからです。
Q3 電気は何に変えられますか。4つ言いましょう。
A 光・音・熱・運動です。磁力にも変えられます。
Q4 家の中で、電気を何に変えている製品があるか探してみましょう。
A 照明は光、スピーカーは音、ドライヤーは熱、扇風機は運動。分類してみてください。
小学校理科の最後を飾る単元です。エネルギーという大きなテーマを通して、これまでの学習が統合されます。
手回し発電機の体験は、印象に残ります。「電気を作るのは大変だ」という実感が、省エネへの意識につながります。
LEDと豆電球の比較も分かりやすい実験です。同じ電気でどれだけ長く光るか、実際に見ると納得できます。
家庭では、電気製品を「何に変えているか」で分類する活動がおすすめです。光、音、熱、運動。身のまわりのものが理科とつながります。
電気代の明細を見るのも良い教材です。使った量が数字で分かり、省エネの効果も実感できます。
そして、4年間の理科で身についた「なぜ?」と問う姿勢を、ぜひ認めてあげてください。それが最大の成果です。