燃えるしくみが分かると、消し方も分かります。命を守る知識です。
ものが燃えるには、3つのものが必要です。
この3つのうち1つでも欠ければ、燃えません。
これは、消火の原理でもあります。
| 条件 | 取りのぞく方法 | 消火の例 |
|---|---|---|
| 燃えるもの | 取りのぞく | ガスの元栓を閉める |
| 酸素 | さえぎる | ふたをする、砂をかける |
| 温度 | 下げる | 水をかける |
どれか1つを取ればよいのです。これを知っていると、状況に応じた消火ができます。
燃えているものによって、消し方がちがうのです。
燃焼に必要な酸素は、空気の中にあります。
意外に思うかもしれませんが、空気の大部分はちっ素です。酸素は5分の1ほどしかありません。
そして、ちっ素は燃焼を助けません。
酸素の割合が高いほど、激しく燃えます。
もし空気が酸素100%だったら、火事が起きたら手がつけられなくなります。ちっ素が薄めてくれているおかげで、私たちは安全に暮らせるのです。
ものが燃えると、別のものに変わります。
これを確かめる方法があります。
ここで大事な事実があります。
「酸素がなくなったから消えた」のではなく、「酸素が足りなくなったから消えた」のです。
この区別は、テストでもよく問われます。
ろうそくを集気びんに入れると、やがて消えます。
では、燃え続けさせるにはどうすればよいでしょうか。
Cが燃え続けるのは、空気が入れかわるからです。
4年生で学んだ対流のしくみが、ここで使われています。
だから、キャンプファイヤーやたき火では、下から空気が入るように木を組みます。
燃焼の実験では、安全が最優先です。
・必ず大人と一緒に
・換気をする
・燃えやすいものを近くに置かない
・水や消火器を用意しておく
・長い髪は結ぶ、袖をまくる
・実験後は完全に消えたか確認
とくにアルコールランプは、ふたを取ったまま倒すと危険です。使い方を守りましょう。
燃えるのは木や紙だけではありません。金属も燃えます。
重さが増えるのは、意外に感じるかもしれません。
木が燃えると軽くなるのは、できた二酸化炭素と水が空気中へ逃げるからです。
どちらの場合も、全体の重さは変わっていません。逃げた気体まで含めれば同じです。
これは5年生で学んだ「とけても重さは変わらない」と同じ原則です。中学では「質量保存の法則」として学びます。
実は、燃焼と呼吸は似ています。
| 燃焼 | 呼吸 | |
|---|---|---|
| 使うもの | 酸素 | 酸素 |
| 出るもの | 二酸化炭素・水 | 二酸化炭素・水 |
| エネルギー | 熱・光 | 体を動かす力 |
| 速さ | 速い | ゆっくり |
体の中で、ゆっくりと燃焼が起きているようなものです。
だから、運動すると体が熱くなります。エネルギーが熱としても出るからです。
この見方ができると、次の単元「人と動物の体」がつながります。
6年生の理科は、気体を軸に組み立てられているのです。
人類は、火を使う唯一の動物です。
とくに調理の影響は大きかったと言われます。
火を使えるようになったことが、人類の発展を支えたのです。
そして、火の使い方は今も進化しています。
ただし、燃焼には課題もあります。二酸化炭素が増えることです。
だから今、燃やさないエネルギー(太陽光、風力)への転換が進められています。この問題は、6年生の「生物と環境」でも扱います。
火が消えたら酸素ゼロだと考える。
燃焼後も約17%残っています。割合が下がると燃え続けられなくなるのです。
空気のほとんどが酸素だと考える。
空気の約78%はちっ素、酸素は約21%です。
燃えたら軽くなるはずだと考える。
酸素と結びついたぶん重くなります。木は気体が逃げるので軽くなるのです。
Q1 燃焼の3条件を言いましょう。
A 燃えるもの・酸素・発火点以上の温度です。1つ欠ければ燃えません。
Q2 空気の成分で、いちばん多いのは?
A ちっ素で約78%です。酸素は約21%しかありません。
Q3 二酸化炭素を確かめる方法は?
A 石灰水に通すと白くにごります。
Q4 てんぷら油の火に水をかけてはいけないのはなぜですか。
A 油がはねて火が広がるからです。ふたをして酸素を断ちます。
この単元は、6年理科の導入であり、その後の「呼吸」「光合成」「環境」につながる基礎です。
同時に、命を守る知識でもあります。燃焼の3条件を理解すれば、消火の判断ができます。とくに「てんぷら油に水をかけない」は、家庭で必ず伝えておきたい知識です。
実験は安全が最優先です。学校での実験を家で再現する場合は、必ず大人が付き添ってください。
石灰水が白くにごる実験は、印象に残ります。ストローで息を吹きこむだけでも確かめられます(自分の呼気に二酸化炭素があることも同時に分かります)。
「空気の78%はちっ素」という事実は、多くの子が驚きます。当たり前だと思っていた空気の中身を知る、よい機会です。