今日食べたものは、どこで作られたでしょうか。答えは意外と遠い国かもしれません。
食料自給率とは、食べ物のうち国内で作られた割合のことです。
この数字は、先進国の中で非常に低い水準です。
| 国 | 食料自給率(カロリーベース) |
|---|---|
| カナダ | 200%以上 |
| オーストラリア | 約170% |
| アメリカ | 約120% |
| フランス | 約120% |
| ドイツ | 約80% |
| イギリス | 約60% |
| 日本 | 約38% |
100%を超える国は、自国で食べる以上に作って輸出しているということです。
品目別に見ると、大きな差があります。
米はほぼ自給できています。一方、小麦や大豆はほとんど輸入です。
日本の自給率は、昔からこんなに低かったわけではありません。
原因は主に食生活の変化です。
とくに肉には注意が必要です。
牛肉1kgを作るには、約11kgの穀物が必要だと言われます。肉を食べることは、間接的に大量の穀物を消費することでもあるのです。
もう一つの原因は、農業をする人の減少です。
作る人が減れば、当然作れる量も減ります。
輸入は悪いことばかりではありません。利点もあります。
| 利点 | 課題 |
|---|---|
| 安く買える | 相手国の事情に左右される |
| 1年中手に入る | 輸送でエネルギーを使う |
| 種類が豊富 | 安全性の確認が難しい |
| 国内の不作を補える | 国内農業が衰退する |
いちばんの心配は、輸入できなくなる可能性です。
実際、2008年の食料危機では、いくつかの国が穀物の輸出を制限しました。世界的に価格が高騰し、食料を買えない国が出ました。
お金があっても、売ってもらえなければ手に入らないのです。
そして、安全性の問題もあります。
こうした課題への一つの答えが地産地消です。
この考え方には、多くの利点があります。
学校給食で地元の食材を使う取り組みも、地産地消の一つです。
関連する言葉にフードマイレージがあります。
遠くから運ぶほど、燃料を使い、二酸化炭素を出します。地元のものを食べることは、環境を守ることにもつながるのです。
もう一つ、深刻な問題があります。まだ食べられるのに捨てられる食品です。
6割を輸入に頼りながら、大量に捨てている。これは矛盾した状況です。
減らすためにできることがあります。
賞味期限と消費期限のちがいも知っておきましょう。
賞味期限を過ぎただけで捨ててしまうケースが多くあります。意味を知れば、無駄が減らせます。
食料の問題に、簡単な正解はありません。でも、考えるべき論点ははっきりしています。
取り組みも進んでいます。
そして、食べる側の選択も大きな力を持ちます。
国産を選ぶ、地元のものを買う、無駄なく食べる。一人ひとりの行動が、食料生産のあり方を変えます。
何の割合か分からない。
食べているもののうち国内産の割合です。カロリーで計算するのが一般的です。
輸入をやめればよいと単純に思う。
輸入には安さ・豊富さ・不作を補うという利点もあります。両面を見ることが大切です。
店や工場の問題だと考える。
食品ロスの約半分は家庭から出ています。自分の行動が関わっています。
Q1 日本の食料自給率は何%くらいですか。
A カロリーベースで約38%。6割以上を輸入に頼っています。
Q2 自給率が下がった主な理由は?
A 食生活の変化です。パンや肉が増え、輸入に頼る品目が多くなりました。
Q3 地産地消の利点を2つ言いましょう。
A 新鮮で輸送のエネルギーが少ないこと。地域の農業も支えられます。
Q4 1週間、食べたものの産地を記録してみましょう。
A 国産と輸入の割合が見えてきます。地図に印をつけると世界とのつながりが分かります。
Q5 消費期限と賞味期限のちがいは何ですか。
A 消費期限は安全に食べられる期限、賞味期限はおいしく食べられる期限です。賞味期限は少し過ぎても食べられることが多く、ここを知るだけで食品ロスが減らせます。
この単元は、毎日の食事が世界とつながっていることを実感できる内容です。
スーパーでの産地確認は、最も手軽で効果的な活動です。「これはどこから来た?」と聞くだけで、学習が生活と結びつきます。地図帳で場所を確かめると、さらに理解が深まります。
食品ロスの話は、家庭で実践できるテーマです。冷蔵庫の中身を一緒に確認する、賞味期限と消費期限のちがいを教える。すぐに行動につながります。
「てまえどり」も、買い物のときに実践できます。すぐ食べるものは手前から取る。小さな行動ですが、意味を理解して行うことが大切です。
自給率の問題に正解はありません。「安い外国産と高い国産、どちらを選ぶ?」という問いを、家族で話し合ってみてください。考えること自体が学びです。