円周率は、覚える数字ではありません。自分で測って確かめられるのです。
正多角形とは、辺の長さがすべて等しく、角の大きさもすべて等しい多角形です。
2つの条件両方が必要です。
正多角形の1つの角の大きさは、計算で求められます。
前の単元「図形の角」で学んだ公式が、そのまま使えます。
正多角形は、円を使うと正確にかけます。
なぜこれで正多角形になるのでしょうか。中心からの距離(半径)がすべて等しいからです。
中心角を等しくすれば、できる三角形もすべて合同になり、辺も角も等しくなります。
とくに正六角形には、面白い性質があります。
だから、コンパスだけで正六角形がかけます。円をかいて、その半径のままコンパスで円周を区切っていけば、ちょうど6等分できるのです。
いよいよ、この単元の中心です。
いろいろな大きさの円で、円周と直径を測って、わってみましょう。
どんな大きさの円でも、同じ値になります。これがおどろくべき事実です。
大きな円でも小さな円でも、必ず同じ。円という形が持っている、変わらない性質なのです。
この関係から、公式が導かれます。
逆に、円周から直径を求めることもできます。
円周率は、実際に測れば確かめられます。
缶やコップの底を紙に写して直径を測り、まわりに糸を巻いて円周を測る。わり算をすると、3.1くらいの値が出るはずです。
測り方が粗いと3.0や3.2になりますが、それでいいのです。何度か測って平均すれば、3.14に近づきます。
「教科書に書いてあるから」ではなく、自分の手で確かめたという経験が大切です。
円周率は、実は3.14ではありません。
永遠に続く数なので、正確に書き表すことはできません。だから、3.14で計算するという約束にしているのです。
この数は、古くから研究されてきました。
アルキメデスの方法が面白いところです。
正多角形を使って円に迫る。この単元で正多角形と円を一緒に学ぶ理由が、ここにあります。
現在ではコンピュータで100兆けた以上まで計算されていますが、実用には3.14で十分です。
実際の問題を見てみましょう。
半径から求めるときは、2倍するのを忘れないことが重要です。
少し複雑な問題も見ておきましょう。
直線部分を忘れないのがポイントです。「まわりの長さ」なので、直径の部分も含みます。
計算の工夫も覚えておくと便利です。
3.14のかけ算は手間がかかるので、まとめてから1回だけかけると計算が楽になります。4年生で学んだ分配法則が役に立ちます。
円周の計算は、実生活でも使えます。
自転車の走行距離を測る機械は、この計算をしています。タイヤの回転数から距離を出しているのです。
直接測れないものも、円周から計算できます。地球の大きさも、この考え方を使って古代に測られました。
半径に3.14をかけてしまう。
円周=直径×3.14です。半径なら2倍してから使います。
半円のまわりで、曲線だけ計算する。
「まわりの長さ」は一周ぐるりです。直線部分も含めます。
筆算が複雑で間違える。
分配法則でまとめると、かけ算が1回で済みます。3.14×2=6.28、×3=9.42、×4=12.56 は覚えておくと速いです。
Q1 正多角形の条件を2つ言いましょう。
A 辺がすべて等しいことと角がすべて等しいこと。両方必要です。
Q2 円周率とは何ですか。
A 円周 ÷ 直径の値です。どんな大きさの円でも同じになります。
Q3 半径6cmの円の円周を求めましょう。
A 6×2×3.14=37.68cm。半径なので2倍を忘れずに。
Q4 缶やコップで、円周率を実際に測ってみましょう。
A 糸を巻いて円周を、定規で直径を測ってわります。3.1くらいになれば成功です。
円周率は「覚える数字」だと思われがちですが、本来は発見される値です。実際に測って確かめる体験を、ぜひさせてあげてください。
缶詰、コップ、お皿、時計。丸いものなら何でも使えます。糸やメジャーで円周を測り、直径でわる。3.1前後の値が出れば大成功です。何個か測ると、どれも同じ値になることに驚くはずです。
この「どんな大きさでも同じ」という発見が、この単元の核心です。
3.14のかけ算は計算量が多く、ミスも起きやすくなります。分配法則でまとめる工夫を教えてあげると、負担が減ります。
自転車のタイヤの計算は、実感が持てる良い題材です。1回転で約2m進むという事実は、子どもにとって新鮮な発見になります。