5年 算数 帯グラフと円グラフ

帯グラフと円グラフ ── 割合を目で見るグラフ

「好きなスポーツ、サッカーが全体の40%」——数字だけでは、大きさが分かりにくいものです。そんなとき、割合を目で見て比べられるのが、帯グラフと円グラフです。その読み方とかき方を見ていきましょう。

割合を表すグラフ

帯グラフと円グラフは、どちらも「全体を100%」として、その中身がどんな割合になっているかを表すグラフです。

ぼうグラフや折れ線グラフは、「量そのもの」の大きさや変化を表すのに向いています。それに対して、帯グラフと円グラフは、「全体をいくつかに分けたとき、それぞれがどれくらいの割合をしめているか」を表すのが得意です。たとえば、クラスで好きなスポーツを調べたとき、「サッカーが全体の何割か」「野球はその半分くらいか」といったことが、ひと目で分かります。数字の表を見るだけでは分かりにくい割合の大きさを、形の長さや広さで見せてくれるのが、この2つのグラフの役目です。

ここで大切なのは、帯グラフや円グラフが表しているのは、「量そのもの」ではなく「割合」だということです。たとえば、全体の人数がちがう2つのクラスでも、円グラフにすると同じ大きさの円になります。円の大きさは全体の人数を表しているのではなく、あくまで「その中の割合のわりふり」を表しているのです。だから、円グラフどうしを比べるときは、「割合を比べている」のであって、「人数を比べている」わけではない、という点に注意が必要です。何を表しているグラフなのかを、いつも意識して読むようにしましょう。

帯グラフの読み方

帯グラフは、細長い長方形(帯)を、割合に合わせて区切ったグラフです。

帯全体の長さが100%を表します。左から順に、割合の大きいものからならべて区切っていきます。それぞれの区切りの長さが、そのままそのものの割合になります。たとえば、帯の左から40%のところまでがサッカーなら、サッカーは全体の40%です。目もりがついているので、区切りの位置を読めば、それぞれが何%かが分かります。いくつかの帯グラフを上下にならべると、年ごとの割合のうつりかわりなど、変化のようすも比べやすくなります。帯グラフは、割合の変化を見るのにとくに向いています。

円グラフの読み方

円グラフは、円全体を100%として、割合に合わせて、おうぎ形に区切ったグラフです。

円ひとまわり(360度)が100%にあたります。ふつうは、円の一番上(12時の位置)から右回りに、割合の大きいものからならべます。それぞれのおうぎ形の中心の角の大きさが、割合に対応しています。たとえば、円の4分の1(90度)をしめていれば、それは全体の25%です。半分(180度)なら50%です。円グラフは、「全体をどう分け合っているか」という、割合のわりふりを、まるごと見せてくれます。全体に対する部分の大きさを、直感的につかむのに向いたグラフです。

百分率を長さや角度に直す

グラフをかくときは、百分率(%)を、帯の長さや、円の角度に直します。

割合帯(全体10cmのとき)円(角度)
50%5cm180度
25%2.5cm90度
10%1cm36度
1%0.1cm3.6度

帯グラフでは、全体の長さに割合をかけます。全体が10cmなら、40%は 10×0.4=4cm です。円グラフでは、360度に割合をかけます。40%なら 360×0.4=144度 です。1%は、円では 360÷100=3.6度 にあたります。この「1%=3.6度」を覚えておくと、角度の計算が速くなります。パーセントを、長さや角度という「かける形」に直すのが、グラフをかくときのポイントです。

帯グラフと円グラフの使い分け

2つのグラフは、どちらも割合を表しますが、とくいな場面が少しちがいます。目的に合わせて選びましょう。

帯グラフは、細長い形をしているので、いくつかを上下にならべやすいのが強みです。たとえば、「2020年」「2021年」「2022年」の帯グラフをたてにならべると、割合が年ごとにどう変わってきたかが、ひと目で分かります。時間による割合の変化を見たいときは、帯グラフが向いています。いっぽう、円グラフは、まるい形で「ひとつの全体をどう分け合っているか」を見せるのがとくいです。あるひとつの時点での、割合のわりふりを、まるごとつかむのに向いています。同じデータでも、「変化を見せたいのか」「わりふりを見せたいのか」で、選ぶグラフが変わります。伝えたいことに合ったグラフを選べると、相手にずっと分かりやすく伝えられます。グラフは、ただかくだけでなく、「なぜそのグラフを選ぶのか」を考えることが大切です。

グラフのかき方

じっさいに帯グラフや円グラフをかく手順を見てみましょう。

まず、それぞれのものの割合(百分率)を計算します。次に、割合の大きいものから順にならべます(「その他」は、大きくても最後にまとめるのがふつうです)。帯グラフなら、全体の長さに割合をかけて、区切る位置を決めます。円グラフなら、割合を角度に直して、分度器で中心の角をはかりながら区切ります。最後に、それぞれの区切りに、何を表すかと割合を書きこめば完成です。かき終わったら、全部の割合をたして100%になるか、たしかめましょう。合計が100%にならないときは、どこかで計算をまちがえています。この確かめが、正しいグラフをかくためのだいじな一手間です。

つまずきやすいところ

その1 量のグラフと割合のグラフを混同する

ぼうグラフは量、帯・円グラフは割合を表します。
何を見せたいかで、グラフを選びます。

その2 1%=3.6度をわすれる

円グラフは、360度が100%です。
1%は 360÷100=3.6度 にあたります。

その3 合計の確かめをしない

かき終わったら、割合の合計が100%かたしかめます。
100%にならなければ、計算のまちがいがあります。

たしかめよう

Q1 帯グラフと円グラフは、全体を何%として表す?

A 100%

Q2 全体10cmの帯グラフで、30%は何cm?

A 3cm(10×0.3)

Q3 円グラフで、25%は何度?

A 90度(360×0.25)

Q4 割合の変化を、年ごとに比べるのに向いているのはどちら?

A 帯グラフ(上下にならべて比べやすい)

まとめ

おうちの方へ

帯グラフと円グラフは、「割合」の学習を、目に見える形で深める単元です。数字だけでは実感しにくい割合を、長さや角度という視覚情報に置きかえることで、大小関係が直感的につかめるようになります。ポイントは、①全体を100%とすること、②百分率を長さ(全体×割合)や角度(360×割合)に直すこと、の2つです。ご家庭では、新聞やニュースにのっている円グラフを一緒に読み、「これはどんな割合を表しているのかな」と話し合うと、生きた学びになります。自分で調べたこと(家族の好きな食べ物など)をグラフにしてみるのも、理解を深める良い方法です。合計が100%になるかの確かめを習慣づけると、計算ミスに気づく力も育ちます。「割合(5年)」「折れ線グラフ(4年)」の記事とあわせて読むと、割合とグラフの関係が立体的に見えてきます。