4年 社会 リサイクルマーク

リサイクルマーク ── ペットボトルは「1本」なのに、資源としては「3つ」

ペットボトルを資源ごみに出すとき、「キャップとラベルを外してから」と教わります。なぜ外さないといけないのか、答えはボトルについているマークに書かれています。

マークは「材料」を教えてくれる記号

お菓子の袋、ペットボトル、牛乳パック。どれも「プラスチックっぽいもの」「紙っぽいもの」に見えますが、見た目だけでは正確な材料は分かりません。

そこで、容器や包装には識別マークという決まった記号をつけることが、法律(容器包装リサイクル法)で決められています。マークを見れば、分別のときに迷わずに済みます。

マーク対象よく見かける物
PETマークペットボトルの本体飲み物・調味料のボトル
プラマークプラスチック製の容器包装キャップ、ラベル、お菓子の袋
紙マーク紙製の容器包装お菓子の箱、紙袋
アルミマークアルミ製の缶ジュースの缶
スチールマークスチール(鉄)製の缶缶づめ、ビールの缶
紙パックマーク飲料用の紙パック牛乳パック、ジュースパック

注目すべきは、PETマークとプラマークは別のマークだという点です。どちらも「プラスチックの仲間」に見えますが、法律の上では区別されています。

ペットボトルは1本なのに、資源としては3つ

ここで、ペットボトルそのものを分解して見てみましょう。

ペットボトル1本の中身 本体 … PET(ポリエチレンテレフタレート) → PETマーク キャップ … ポリエチレンなど → プラマーク ラベル … ポリスチレンなど → プラマーク 見た目は1本、マークは2種類、 材料としては3つの部品

本体のPETは、質のよい透明な素材で、糸や繊維に生まれ変わることができます。服やカーペット、新しいペットボトルになるのも、この本体部分です。

ところが、キャップやラベルが本体に混ざったまま再生工場に運ばれると、PETの中に別の材料が入りこみ、できあがる糸の質が落ちてしまいます。だから、出す前に「外す」という一手間が必要なのです。

ラベルがミシン目で簡単に切れるように作られているのも、外しやすくするための工夫です。

外したキャップとラベルは、どこへ行くのか

本体から外されたキャップとラベルは、ペットボトルの本体とは別の資源として集められます。どちらも「プラマーク」がついた容器包装プラスチックとして、同じ仲間の中で再生されます。

本体(PETマーク) → くだいて洗う → 繊維にする → 服・カーペット・新しいペットボトル キャップ・ラベル(プラマーク) → くだいて溶かす → プラスチックのつぶ(ペレット)にする → 文房具・植木ばち・自動車の部品など

同じ「プラスチック」という言葉で呼んでいても、行き先の工場も、生まれ変わる製品もちがうのです。本体とキャップ・ラベルを分けて出すことは、それぞれを正しい工場に送り届けるための最初の一歩になっています。

同じ「プラ」でも、出し方が分かれることがある

プラマークがついているのは、お菓子の袋やペットボトルのキャップのような容器包装です。

一方、おもちゃのブロックやものさしのようなプラスチック製品そのものには、識別マークがついていません。容器包装リサイクル法が対象にしているのは「物を包んでいたもの」で、「物そのもの」はふくまれないからです。

プラマークがある … 容器・包装(袋、キャップ、トレー) プラマークがない … 製品そのもの(おもちゃ、文房具) → 同じプラスチックでも、 収集される日や出し方がちがうことがある

見た目が同じプラスチックなのに扱いがちがうのは、「何に使われていた物か」で分けているためです。

たとえば、お菓子の空き袋にはプラマークがついていますが、同じ袋の中に入っていたプラスチック製のおもちゃには、マークがありません。袋とおもちゃは手に取ったときは似て見えても、法律の上では「包んでいた側」と「包まれていた側」で、はっきり分けられているのです。

マークがあっても、自治体ごとにルールはちがう

識別マークは全国共通ですが、実際にどのマークを資源ごみとして集めるかは、市区町村が決めます。

プラマークの容器包装を資源ごみとして集める市区町村もあれば、燃えるごみとして集める市区町村もあります。これは、プラスチックを選んで処理できる設備を持っているかどうかで変わるからです。

マークは「材料」、ルールは「地域」

マークが教えてくれるのは材料が何かだけです。
その材料を資源ごみとして集めるか・燃えるごみとして集めるかは、住んでいる市区町村のルールで決まります。
引っ越した先では、前の市区町村と同じマークでも出し方がちがうことがあるので、必ずごみカレンダーで確認します。

つまずきやすいところ

その1 ペットボトルは全部同じ材料だと思う

本体・キャップ・ラベルを分けずに、まとめて1つの資源だと考えてしまう。
マークを見ると、本体はPETマーク、キャップとラベルはプラマークと、2種類に分かれています。

その2 マークがあれば、どこでも資源ごみだと思う

マークがついている物は必ず資源ごみとして集められると考えてしまう。
マークは材料を示すだけで、実際に資源ごみとして集めるかどうかは市区町村ごとのルールで決まります。

その3 プラスチック製品にもマークがあると思う

おもちゃや文房具にもリサイクルマークがついていると思い込む。
識別マークの対象は容器包装だけで、製品そのものにはついていません。

やってみよう

Q1 ペットボトルの本体についているマークは何ですか。

A PETマークです。キャップとラベルは別のプラマークになります。

Q2 ペットボトルのキャップとラベルを外すのはなぜですか。

A 本体(PET)に別の材料が混ざると、再生してできる糸などの質が落ちてしまうからです。

Q3 おもちゃにリサイクルマークがついていないのはなぜですか。

A 識別マークの対象は容器包装(物を包んでいた物)で、製品そのものはふくまれないからです。

Q4 家のペットボトルや缶についているマークを3つ以上見つけてみましょう。

A PETマーク、プラマーク、アルミマーク、スチールマークなどが見つかります。同じ「資源ごみ」でも材料がちがうことを確かめてみましょう。

まとめ

おうちの方へ

リサイクルマークは、お子さんと一緒に家の中の容器を見て回るだけで学べる単元です。
ペットボトル、牛乳パック、お菓子の箱、ジュースの缶。それぞれどのマークがついているかを探して、表に書き出してみると、「同じプラスチックに見えるのにマークがちがう」という発見が生まれます。
とくにペットボトルは、本体・キャップ・ラベルでマークがちがうことに気づけると、「なぜ分けて出すの?」という疑問が「質を落とさないため」という理由とつながり、分別が単なる作業ではなく意味のある行動として理解できます。
お住まいの市区町村の分別ルールは、ごみカレンダーやホームページで確認できます。マーク(材料)とルール(地域ごとの出し方)は別物だという整理を、ぜひ一緒に確認してみてください。