4年 算数 植木算

植木算 ── 本数と間かくの数は、同じではない

「40mの道に5mごとに木を植えると、木は何本?」。40÷5=8本と答えたくなりますが、それはまだ答えではありません。木を植える場所によって、本数は変わります。

植木算ってどんな問題?

道や塀ぎわ、池のまわりなどに、決まった間かくで木を植えていく文章題を植木算といいます。名前に「植木」とありますが、木でなくても、電柱・旗・いす・くいなど、同じ間かくで何かを並べる問題は、全部この考え方で解けます。

植木算でまちがえやすいのは、「道の長さ ÷ 間かく = 本数」だと思い込んでしまうことです。計算できるのは、その道にいくつ「間かく(すきま)」があるかという数です。本数は、そこから両はしに木を植えるかどうかで、もう1段階計算しないと出てきません。

40mの道に、5mごとに木を植える 間かくの数 = 40 ÷ 5 = 8か所 本数は? ── まだ分からない(並べ方による)

この記事では、木の並べ方を3つのパターンに分けて、それぞれ本数と間かくの数がどんな関係になるかを順番に確認します。

両はしに植える場合 ── 本数は間かくの数より1多い

いちばんよく出てくるのが、道の両はし(スタート地点とゴール地点)にも木を植えるパターンです。木と木の間の「間かく」を線で表すと、こうなります。

●──5m──●──5m──●──5m──●──5m──●──5m──●──5m──●──5m──●──5m──● ●が木、間かくが8か所

木(●)を数えると9本です。間かくは8か所なのに、木は9本。これは、木と木の「間」の数と、木そのものの「数」がずれるからです。1本の線を1か所の間かくで区切ると、区切られた点は「間かくの数+1」個できます。

両はしに植える場合 本数 = 間かくの数 + 1 = 40 ÷ 5 + 1 = 8 + 1 = 9本

小さい数で確かめるのも有効です。たとえば道のりが10mで5mごとなら、間かくは2か所、木は3本(スタート・真ん中・ゴール)です。指で実際に点を打って数えてみると、「+1」が必要な理由が目で見て分かります。

両はしに植えない場合 ── 本数は間かくの数より1少ない

次は、道の両はしにはすでに門や建物があって、木を植えられないパターンです。たとえば、塀の長さが24mで、両はしにはすでに門が立っているとします。

門──6m──●──6m──●──6m──●──6m──門 門と門の間は24m、間かくは4か所 木(●)は3本だけ

この場合、はしの2か所には木を植えないので、「間かくの数+1」から両はしの分の2本を引いた形になります。計算としては、こうまとめられます。

両はしに植えない場合 本数 = 間かくの数 - 1 = 24 ÷ 6 - 1 = 4 - 1 = 3本

見分けるポイントは、「道のはしに木を植えられる場所があるかどうか」です。すでに門・かべ・川などで終わっている区間は、両はしに木を植えないパターンになることが多いので、文章をよく読んで確認しましょう。

円形に植える場合 ── 本数と間かくの数は同じ

池のまわりや花だんのまわりのように、輪になった形に木を植える場合は、また別の関係になります。円には「はし」がありません。スタート地点に戻ってくるので、間かくの数と本数はぴったり同じになります。

円形の池(周囲36m)に、4mごとに木を植える 間かくの数 = 36 ÷ 4 = 9か所 本数 = 9本(間かくの数と同じ)

これは、直線の「両はしに植える」パターンで、スタート地点とゴール地点が同じ1本の木に重なったと考えると分かりやすいです。直線なら10本必要だったところが、輪になって両はしがくっつくことで、だぶっていた1本分が消えて9本になる、というイメージです。

円形に植える場合 本数 = 間かくの数 = 周りの長さ ÷ 間かく

見分け方をまとめる

植木算は、「直線か、円形か」「両はしに植えるか、植えないか」の組み合わせで、式が変わります。表にすると次のようになります。

並べ方本数の求め方例(間かく4か所のとき)
直線・両はしに植える間かくの数 + 14+1=5本
直線・両はしに植えない間かくの数 - 14-1=3本
円形(輪になっている)間かくの数4本

同じ「間かくが4か所」でも、並べ方によって本数が5本・3本・4本と変わることが、この表からよく分かります。間かくの数を求める式(長さ÷間かく)は共通ですが、そこから本数にする最後の一歩は、問題文をよく読んで決める必要があります。

手順としては、①長さと間かくから「間かくの数」を先に求める、②文章を読んで「直線か円形か」「両はしに植えるか」を確認する、③表の式にあてはめる、の3段階で進めると、まちがいにくくなります。

つまずきやすいところ

その1 間かくの数をそのまま本数にしてしまう

「40÷5=8」で止めてしまい、8本と答えてしまうまちがいです。これは、間かくの数と本数は別の数だということを忘れてしまうために起きます。計算の最後に、必ず「+1」「-1」「そのまま」のどれが必要か確認する習慣をつけましょう。

その2 円形の問題にも「+1」をつけてしまう

直線の問題で「両はしに植えるなら+1」と覚えたことを、円形の問題にもそのまま使ってしまうまちがいです。円には「はし」がないので、+1も-1もいりません。問題文に「まわり」「円形」「池のまわり」などの言葉があれば、間かくの数がそのまま本数になることを思い出しましょう。

その3 図をかかずに式だけで解こうとする

植木算は、数が小さいうちに実際に点を並べて数えると、関係がとても分かりやすくなります。式を覚える前に、間かく2〜3か所の簡単な図を自分でかいて、木の数を指で数える練習をしておくと、公式を丸暗記しなくても仕組みから理解できます。

やってみよう

Q1 50mの道の両はしに木を植えます。10mごとに植えるとき、木は何本必要ですか。

A 間かくの数=50÷10=5か所。両はしに植えるので、5+1=6本。

Q2 18mの塀ぎわに、3mごとに木を植えます。塀の両はしにはすでに門があるため、木は植えません。何本必要ですか。

A 間かくの数=18÷3=6か所。両はしに植えないので、6-1=5本。

Q3 周囲48mの円形の花だんのまわりに、6mごとに木を植えます。何本必要ですか。

A 間かくの数=48÷6=8か所。円形なので、本数は間かくの数と同じ8本。

Q4 両はしに木を植えた直線の道に、木が7本あります。木と木の間は8mずつです。道の長さは何mですか。

A 木が7本で両はしに植えてあるので、間かくの数=7-1=6か所。道の長さ=6×8=48m。

Q5 ある子が「30mの道に5mごとに木を植えるから、30÷5=6本」と答えました。両はしにも木を植える場合、正しい本数は何本ですか。また、この子の考え方のどこがまちがっていますか。

A 間かくの数=30÷5=6か所。両はしに植えるので、正しい本数は6+1=7本。この子は間かくの数(6か所)を、そのまま本数と思いこんでしまっています。両はしに木を植える場合は、間かくの数に1を足す一歩が足りていません。

まとめ

おうちの方へ

植木算は、公式(+1/-1/そのまま)を丸暗記させるより、小さい数で実際に図をかいて数えさせるほうが定着します。おはじきや丸シールを机の上に並べて、間かくを3〜4か所にして実際に数を数える体験を一度しておくと、「なぜ+1なのか」が感覚として残ります。
また、「橋の両側に電柱を立てる」「柵の両面に旗を立てる」のように、1つの間かくに2本必要な応用問題も中学受験の算数ではよく出てきます。基本の3パターン(両はしあり・両はしなし・円形)が整理できてから、少しずつ発展させていくとよいでしょう。
日常の中でも、エレベーターの階数表示(1階と2階の間は1つの「間」)や、カレンダーの日付の並びなど、植木算と同じ「間の数」の考え方が使われている場面はたくさんあります。身のまわりで探してみるのもおすすめです。