4年 理科 月と星

月と星 ── 形は変わっても、並びは変わらない

月は毎日形を変えます。でも星の並びは、何千年も変わっていません。

月の形の変化

月は、日によって形がちがって見えます。

新月 → 三日月 → 半月(上弦) → 満月 → 半月(下弦) → 新月 約29.5日かけて一周する

約1か月で、元の形にもどります。「1か月」という言葉が「月」の字を使うのは、このためです。

なぜ形が変わるのでしょうか。月は自分では光っていないからです。

月は太陽の光を反射している 太陽 →→→→ ● 月 光が当たっている部分だけが 明るく見える 地球から見える角度によって、 明るい部分の見え方が変わる → 形が変わって見える

月の形が変わっているのではなく、光っている部分の見え方が変わっているのです。月はいつも球のままです。

くわしいしくみは6年生で学びますが、4年生では「形が規則正しく変わる」ことを観察で確かめます。

月の動き

月も、太陽と同じように東から出て、南の空を通り、西へしずみます

南の空 東 ────→ 南 ────→ 西 出る 高い しずむ

ただし、形によって見える時間帯がちがいます

月の形よく見える時間方角の目安
三日月夕方西の空に低く
半月(上弦)夕方〜真夜中夕方に南の空
満月一晩じゅう夕方に東から出る
半月(下弦)真夜中〜朝明け方に南の空

満月は、太陽と入れかわるように動きます。日がしずむころに東から出て、夜通し空にあり、明け方に西へしずむ。だから満月の夜は明るいのです。

三日月が夕方の西の空にしか見えないのも、規則によるものです。「今日は三日月を見よう」と思ったら、夕方に西を見る。時間と方角がずれると見つかりません。

また、月は毎日約50分ずつ出る時刻がおそくなります。昨日と同じ時刻に同じ場所を見ても、月は少し東にずれています。

星の明るさと色

夜空の星を注意して見ると、明るさも色もちがうことに気づきます。

明るさの表し方 1等星 … いちばん明るい(21個ある) 2等星 3等星 … 6等星 … やっと見える明るさ 数字が小さいほど明るい

1等星は6等星の約100倍の明るさです。都会では3等星くらいまでしか見えませんが、山や島では6等星まで見えます。

色にも注目してみましょう。

星の例表面の温度
青白いリゲル、スピカとても高い
白いシリウス、ベガ高い
黄色い太陽ふつう
赤いベテルギウス、アンタレス低い

色は星の表面の温度を表しています。青白いほど熱く、赤いほど温度が低いのです。

これは、金属を熱したときと同じです。あまり熱くないと赤く光り、もっと熱くすると白っぽくなります。色は温度の目印なのです。

そして、太陽も星のひとつです。ただ、とても近いから明るく大きく見えるだけ。夜空の星も、近づけば太陽のように輝いています。

星座と星の動き

星をつないで、動物や道具の形に見立てたものが星座です。全部で88あります。

代表的な星座と季節 春 … おおぐま座(北斗七星)、しし座 夏 … こと座、わし座、はくちょう座 (夏の大三角) 秋 … カシオペヤ座、ペガスス座 冬 … オリオン座、おおいぬ座 (冬の大三角)

星座は、太陽や月と同じように東から西へ動きます。1時間に約15度ずつ動くので、数時間見ていると位置が変わっていることが分かります。

でも、ここで大事なのは──

星座の位置は変わる ↓ でも、星の並び方(形)は変わらない

オリオン座は、東の空にあっても、南の空にあっても、同じ形をしています。全体がそのまま移動するのです。

これは、星がとても遠くにあるからです。地球が動いても、星どうしの位置関係はほとんど変わりません。

動かない星──北極星

ほとんどの星が動く中で、ほとんど動かない星が一つあります。それが北極星です。
北極星は、地球の回転の軸のちょうど延長線上にあります。だから、他の星が北極星を中心に回っているように見えるのです。
北極星はいつもにあります。だから、昔から旅人や船乗りが方角を知るために使ってきました。
探し方:北斗七星の先端の2つの星を結んで、その5倍のばした先にあります。カシオペヤ座からも探せます。

観察のしかた

月や星の観察には、コツがあります。

【準備】 ・方位じしんで方角を確かめる ・星座早見盤を用意する ・赤いセロハンをかけた懐中電灯 (白い光は目を明るさに慣れさせてしまう) ・防寒具(冬の観察は非常に寒い) 【記録すること】 ・日付と時刻 ・方角 ・高さ(にぎりこぶし何個分か) ・形やようす ・天気

高さのはかり方には、便利な方法があります。腕をのばして、にぎりこぶしを作ります。こぶし1個分が約10度。地平線からこぶし何個分か数えれば、だいたいの高さが分かります。

そして、観察は同じ場所・同じ時刻で続けるのが基本です。条件をそろえないと、変化が比べられません。

安全のために、夜の観察は必ず大人と一緒に行いましょう。また、太陽は絶対に直接見てはいけません。目をいためます。

星までの距離を考える

星を見ていると、みんな同じくらいの距離にあるように見えます。でも実際には、ばらばらの距離にあります。

同じ星座の星でも… 近い星 … 数十光年 遠い星 … 数百光年 たまたま同じ方向に見えているだけ

光年とは、光が1年間に進む距離のことです。光は1秒で地球を7周半します。その速さで1年進む距離が1光年です。

ここから、おどろくべきことが分かります。

100光年先の星を見る ↓ その光は100年前に出発したもの ↓ つまり、100年前の姿を見ている

星を見ることは、過去を見ることなのです。今見えている星が、実はもう存在していないという可能性さえあります。

星座の形も、じつは少しずつ変わっています。何万年もたてば、北斗七星の形も崩れてしまいます。ただ、人の一生の長さではまったく変わらないように見えるだけなのです。

そう考えると、今夜見る星空は、はるか昔の人が見たものとほぼ同じです。何千年も前の人と、同じ星を見ている。そう思うと、夜空の見え方が少し変わってきます。

つまずきやすいところ

その1 月が自分で光っていると思う

星と同じように光っていると考える。
月は太陽の光を反射しています。だから、光の当たり方で形が変わって見えるのです。

その2 星座の形が変わると思う

動くと形も変わると考える。
並び方は変わりません。全体がそのまま移動します。時間をおいて観察すると確かめられます。

その3 月がいつでも見えると思う

夜ならいつでも月があると考える。
形によって見える時間帯がちがいます。三日月は夕方だけ、下弦の月は明け方だけです。

やってみよう

Q1 なぜ月の形は変わって見えるのですか。

A 月は太陽の光を反射していて、光っている部分の見え方が変わるためです。

Q2 星の色は何を表していますか。

A 表面の温度です。青白いほど熱く、赤いほど温度が低い星です。

Q3 星座が動いても、変わらないものは何ですか。

A 星の並び方(形)です。形をたもったまま位置だけがずれます。

Q4 1週間、同じ時刻に月を観察して記録してみましょう。

A 形と位置がどう変わるか。方角と高さも記録すると、規則性が見えてきます。

まとめ

おうちの方へ

天体の観察は、家庭の協力が不可欠な単元です。夜に外へ出る必要があるため、学校だけでは十分にできません。
まずは月から始めるのがおすすめです。明るくて見つけやすく、形の変化も分かりやすいためです。「今日の月はどんな形?」と毎日声をかけるだけでも、変化に気づく目が育ちます。
星の観察は、都市部では難しい場合があります。旅行やキャンプの機会があれば、ぜひ夜空を見上げてみてください。都会とのちがいにおどろくはずです。
星座早見盤があると便利ですが、スマートフォンの星座アプリも役立ちます。空にかざすと星座名が表示されるものもあり、入り口としては優秀です。
夜間の観察は必ず保護者の方が同行し、安全を確保してください。