4年 国語 説明文の構成

説明文の構成 ── 筆者は「順番」で読者を説得している

説明文には設計図があります。それが見えると、長い文章でも迷子になりません。

説明文は「作られた」文章

説明文は、筆者が思いついたまま書いたものではありません。読者に分かってもらうために、順番を考えて組み立てられたものです。

たとえば、「クモの糸のすごさ」を伝えたいとします。いきなり「クモの糸は鋼鉄より強い」と書いても、読者は「なぜ?」と思うだけです。

だから筆者は順番を考えます。

① まず、クモの糸に興味を持たせる ② 次に、どのくらい強いかを数字で示す ③ さらに、なぜ強いのか理由を説明する ④ 最後に、人間の技術への応用を述べる

この順番があるから、読者はすんなり理解できるのです。

つまり、説明文を読むということは、筆者の組み立てをたどることです。組み立てが見えれば、内容も自然に頭に入ります。

三つのまとまり

説明文の基本の形は、大きく三つに分けられます。

序論(はじめ) … 話題を示す・問いを立てる 本論(なか) … 具体例・理由・データで説明する 結論(おわり) … まとめる・筆者の考えを述べる

3年生までは「はじめ・なか・おわり」と習ってきました。4年生からは序論・本論・結論という言葉も使います。

それぞれの役割を、もう少し詳しく見ていきます。

序論の役割

序論には、たいてい問いかけがあります。

「なぜ、わたり鳥は道に迷わないのでしょうか。」 「クモの糸には、どんな秘密があるのでしょう。」

この問いが、文章全体の方向を決めます。序論で問いを見つけたら、線を引いておきましょう。結論には必ずその答えがあります。

本論の役割

本論は、序論の問いに答えるための材料を並べる部分です。いちばん長くなります。

並べ方には種類があります。時間の順(昔→今)、大きさの順、重要さの順、比べる形(Aは〜、一方Bは〜)など。どんな順で並んでいるかを意識すると、内容が整理しやすくなります。

結論の役割

結論には、問いへの答え筆者の考えが書かれています。

ここが文章のいちばん大事な部分です。序論の問いと結論の答えをセットで押さえれば、その説明文の骨格をつかんだことになります。

段落の役割を見分ける

説明文は、いくつもの段落でできています。段落ひとつひとつにも役割があります。

役割見分ける手がかり
話題を示す「〜について考えてみましょう」
問いを立てる「〜でしょうか」
例を挙げる「たとえば」「〜のように」
理由を説明する「なぜなら」「〜だからです」
比べる「一方」「それに対して」
まとめる「このように」「つまり」

これらの接続語が、段落の役割を教えてくれる目印です。

とくに注目すべきは「このように」「つまり」です。これが出てきたら、そこまでの内容がまとめられている合図。要点が凝縮されている部分なので、必ずチェックします。

逆に「たとえば」で始まる段落は、具体例です。大事な情報ではありますが、要点そのものではありません。要約するときには省ける部分になります。

段落に番号をふる

長い説明文を読むときは、段落に①②③…と番号をふるのがおすすめです。
そして、それぞれの段落が「序論・本論・結論」のどこに入るかを線で区切ります。
①②が序論、③〜⑦が本論、⑧⑨が結論、というように。
この作業をするだけで、文章の構造が目に見えるようになります。テストでも「どこからどこまでが本論か」という問題がよく出ます。

「双括型」という形

結論の位置には、いくつかのパターンがあります。

尾括型 … 結論が最後にある (いちばん多い形) 頭括型 … 結論が最初にある 「〜です。その理由は三つあります。」 双括型 … 最初と最後の両方にある はじめに主張 → 説明 → もう一度主張

双括型は、説得力の高い形です。最初に言いたいことを示して読者の注意を引き、説明したあと、もう一度くり返して印象づけます。

「はじめとおわりに、同じようなことが書いてある」と気づいたら、双括型です。その部分が筆者のいちばん言いたいことだと分かります。

新聞の記事や、本の紹介文にもこの形はよく使われています。読み手として気づけるようになると、書き手としても使えるようになります。

図や写真の役割

説明文には、図・グラフ・写真がついていることがあります。これらはおまけではありません

筆者が図を入れるのには、理由があります。

・言葉だけでは伝わりにくい形を示す (虫の体のつくり、機械のしくみ) ・数の変化を一目で分かるようにする (グラフ) ・本当にあることの証拠を示す (写真)

図があったら、本文のどの部分に対応しているかを確かめましょう。「図1のように」と書いてあれば、その段落の説明です。

そして、図から分かることを自分の言葉で言ってみると理解が深まります。本文と図の両方を使って理解するのが、上手な読み方です。

自分で説明文を書いてみる

読むだけでなく、自分で書いてみると構成の意味がよく分かります。

たとえば「自分の好きな生き物」について説明文を書くとします。

序論 「みなさんはカブトムシを飼ったことが ありますか。カブトムシには、 おどろくような力があります。」 → 話題を示し、興味を引く 本論① 「まず、カブトムシの力の強さです。 自分の体重の何十倍もの物を 引くことができます。」 本論② 「次に、あの角の役割です。 えさ場をめぐる戦いで使います。」 結論 「このように、カブトムシの体は 生きるために工夫されています。」

書いてみると、「まず」「次に」「このように」が自然に必要になることに気づきます。接続語は飾りではなく、読者を案内するための道しるべなのです。

そして、本論の順番をどうするかで悩むはずです。強さの話が先か、角の話が先か。この悩みこそ、筆者が経験しているものです。

一度書く側を体験すると、説明文を読むときの目が変わります。「この筆者はなぜこの順番にしたのだろう」と考えられるようになるのです。

つまずきやすいところ

その1 最初から順に読むだけで終わる

読んだけれど何も残らない。
先に構成をつかむと変わります。ざっと目を通して「問いはどこ」「まとめはどこ」を探してから、じっくり読む。この二段階が効果的です。

その2 具体例を要点だと思ってしまう

「たとえば」の部分ばかり覚えている。
具体例は要点を分かりやすくするための道具です。その例が何を説明するために出されたのかを考えます。

その3 段落の切れ目が分からない

どこまでが1つのまとまりか判断できない。
接続語に注目します。「しかし」「一方」「このように」で話が変わることが多いです。まず接続語に丸をつけてから読むと、切れ目が見えます。

やってみよう

Q1 説明文の三つのまとまりを言いましょう。

A 序論・本論・結論(はじめ・なか・おわり)です。

Q2 序論でまず探すべきものは何ですか。

A 問いかけです。「〜でしょうか」を探し、線を引いておきます。

Q3 「このように」が出てきたら、何の合図ですか。

A まとめの合図です。要点が書かれているので必ずチェックします。

Q4 教科書の説明文で、段落に番号をふって三つに区切ってみましょう。

A 序論・本論・結論がどこで分かれるか、線を引いて確かめてみてください。

まとめ

おうちの方へ

説明文の読解でつまずく子の多くは、文章を最初から順に読むだけで、構造を意識していません。「どこに何が書いてあるか」という地図を持って読むと、理解度が大きく変わります。
おすすめは、段落に番号をふって区切る作業です。手を動かすことで構造が見えるようになります。教科書の説明文でぜひ試してみてください。
また、接続語に注目する習慣も効果的です。「たとえば」「このように」「しかし」に丸をつけるだけで、文章の流れがつかみやすくなります。
この読み方は、社会や理科の教科書を読むときにも役立ちます。国語だけの技術ではありません。