3年 算数 表とぼうグラフ

表とぼうグラフ ── 1目もりをいくつにするかで見え方が変わる

2年生は○を積むだけでした。3年生では目もりのあるグラフになり、作る側の判断が必要になります。

2年生からの変化

2年生3年生
グラフ○を積むぼうグラフ
目もり1つ=11つ=2、5、10なども
データの数少ない多い(100を超えることも)
1つの観点複数の表を合わせる

いちばん大きな変化は目もりです。2年生では○1つが1人でした。でも、データが100を超えると○を100個も積めません。

そこで、1目もりを2、5、10などにするという工夫が生まれます。ここから、グラフを作る人の判断が必要になります。

ぼうグラフの部品

(人) ← 単位 30 ┤ │ ■ 20 ┤ ■ ■ │ ■ ■ ■ 10 ┤ ■ ■ ■ │ ■ ■ ■ 0 └───┴────┴────┴─── 赤 青 黄 ← よこじく(種類) ↑ たてじく(数量) すきな色調べ ← 題名
部品役わり
題名何のグラフか。必ず書く
たてじく数量を表す。目もりをつける
よこじく種類を並べる
単位人・こ・cmなど。たてじくの上に書く
ぼう幅をそろえ、間をあける

ここで2年生との違いがあります。2年生の○グラフは「すきまなく積む」でしたが、ぼうグラフではぼうとぼうの間をあけます

なぜでしょうか。それぞれが別の種類だからです。赤と青は別のもので、つながっていません。間をあけることで「これは別々のもの」と示しています。

(4年生で学ぶ折れ線グラフは、逆に線でつなぎます。あちらは「時間の流れ」というつながりがあるからです。)

1目もりをいくつにするか

この単元でいちばん大事な判断が、1目もりの決め方です。

データ: 赤24人、青18人、黄12人 1目もり = 1 にすると… → 24個も目もりが必要。紙に入りきらない 1目もり = 5 にすると… → 30まで6目もりでおさまる。ちょうどよい 1目もり = 10 にすると… → 3目もりでおさまるが、細かい差が見えない

目もりの決め方には、こんな目安があります。

  1. いちばん大きい数を確認する この例なら24
  2. それが入る、きりのよい数を決める 30まで
  3. 目もりの数が5〜10個くらいになるように 1目もり5なら6個

1目もりは1、2、5、10、20、50、100など、きりのよい数にします。1目もり3や7では、途中の数が読みにくくなります。

読むときも同じ

グラフを読むときも、まず1目もりがいくつか確認します。
これはものさし・ます・はかり・数直線と、すべて共通の手順です。目もりのある道具は、まず1目もりを確認する──算数の鉄則です。
大目もりの間に小目もりが5個あれば、1小目もりは大目もりの5分の1。ここも計算で求めます。

目もりで印象が変わる

ここからは、少し高度な話です。同じデータでも、目もりの取り方で印象が変わります

データ: A組 28人、B組 30人(差は2人) 【1目もり=10、0から始める】 30 ┤ ■ ■ 20 ┤ ■ ■ 10 ┤ ■ ■ 0 └────── → ほとんど同じに見える 【1目もり=1、26から始める】 30 ┤ ■ 29 ┤ ■ 28 ┤ ■ ■ 27 ┤ ■ ■ 26 └────── → B組がずっと多く見える

数字は同じなのに、受ける印象がまったく違います

3年生でここまで深く扱うわけではありませんが、「グラフは作り方で印象が変わる」と知っておくことには大きな意味があります。

ニュースや広告のグラフには、こうした工夫(あるいは操作)がよく使われます。グラフを見たら、まず目もりを確認する──この習慣は、大人になっても役立ちます。

6年生の「データの調べ方」では、こうした話をもっと本格的に学びます。今は「0から始まっているか確認する」とだけ覚えておけば十分です。

複数の表を1つにまとめる

3年生では、いくつかの表を合わせて1つの表にすることも学びます。

1組の表 2組の表 3組の表 赤 8人 赤 6人 赤 10人 青 5人 青 9人 青 4人 黄 7人 黄 5人 黄 6人 ↓ 合わせると 1組 2組 3組 合計 赤 8 6 10 24 青 5 9 4 18 黄 7 5 6 18 合計 20 20 20 60

このような表を二次元の表といいます(4年生でさらに詳しく学びます)。

この表のすごいところは、たてにも横にも合計が出せることです。

右下の数字が両方向から確認できるのが重要です。横に足した合計と、たてに足した合計が一致しなければ、どこかで計算ミスをしています。

表は答え合わせの機能を持っている──これは実用的な知識です。

グラフから読みとる

グラフは描いて終わりではありません。読みとって、何が言えるかを考えるところまでが学習です。

ぼうグラフから読みとれることを整理しておきます。

とくに差を読みとるのは3年生で新しく求められる力です。「赤は青より何人多い?」──目もりを見て、24-18=6と計算します。

そして、いちばん高度なのが「このグラフから何が言えるか」という問いです。

けがの種類のグラフ すりきず 25人 打ぼく 12人 切りきず 8人 ねんざ 5人 → すりきずがいちばん多い → 転んだときのけがが多いのでは? → ろうかを走らないようにしよう

データを見て、原因を考え、行動を決める。これが統計の本当の目的です。

3年生の保健や学級活動でも、こうした活動をすることがあります。算数がほかの教科とつながる場面です。

つまずきやすいところ

その1 1目もりを確認せずに読む

1目もりが5なのに、目もりの数をそのまま答えてしまう。
まず1目もりを確認。「大目もりが10で、その間に5個の小目もりがあるから1目もりは2」と、声に出して確かめます。

その2 題名・単位を書き忘れる

グラフは描けたが、何のグラフか分からない。
題名と単位はセットで必ず書きます。書かないと、他の人には意味が伝わりません。

その3 目もりの取り方が極端

1目もり1にして紙をはみ出す、または1目もり100にして差が見えない。
いちばん大きい数を先に確認してから決めます。目もりが5〜10個になるくらいが目安です。

やってみよう

Q1 大目もりが50で、その間に小目もりが5個あります。1目もりはいくつ?

A 50÷5=10

Q2 いちばん大きい数が38のとき、1目もりをいくつにするとよいですか。

A 5くらい。40まで8目もりでおさまります。10だと4目もりで差が見えにくくなります。

Q3 ぼうグラフで、ぼうとぼうの間をあけるのはなぜですか。

A 赤と青のようにたがいに関係のない項目だからです。時間の流れのようなつながりがある場合は、4年生の折れ線グラフのように線でつなぎます。

Q4 二次元の表で、右下の合計はどうやって確かめますか。

A たてに足した合計と、横に足した合計が一致するか。合わなければ計算ミスです。

まとめ

おうちの方へ

グラフの読み書きは、これからの時代に特に重要な力です。ニュース、広告、レポート──あらゆる場面でグラフが使われます。
お子さんとテレビや新聞のグラフを見たとき、「1目もりいくつ?」「0から始まってる?」と聞いてみてください。それだけで、グラフを鵜呑みにしない習慣がつきます。
また、家庭で実際にデータを集めてグラフにするのもおすすめです。1週間の気温、読んだ本の数、歩いた歩数。自分のデータだと興味が続きます。
目もりの決め方は、実際に何度か失敗しないと身につきません。紙をはみ出したり、差が見えなかったり。失敗も含めて経験させてあげてください。