3年 算数 日づけの計算

「あと何日?」を自分で数える ── 日づけの計算は、月ごとに区切ってから足す

たんじょう日まであと何日。本を返す日まであと何日。遠足まであと何日。みなさんは毎日のように日数を数えています。ところが、その数え方を算数の時間に習った覚えはあるでしょうか。時計の計算は習ったのに、日をまたぐ計算はどの単元にも出てきません。だから多くの人が、カレンダーのマスを指でなぞって1つずつ数えています。それでも答えは出ますが、30日先や100日先になると、指はかならずどこかでずれます。この記事では、指を使わずに日づけの計算をする方法を、3年生までに習う計算だけで組み立てます。

教科書のどこに出てくるか

2年生の「時こくと時間」では時計の読み方を、3年生の「時こくと時間(秒)」では秒までふくめた計算をします。どちらも1日の中でおさまる話です。「午前9時20分の50分後は午前10時10分」までは教科書にありますが、「9月20日の14日後は何月何日か」は出てきません。

いっぽう、カレンダーそのものは1年生の生活科や国語で登場します。日づけと曜日の読み方、きのう・きょう・あしたの言い方。けれども、そこでするのは読むことであって、計算ではありません。読み方は1年生で、計算は誰も教えない。そのすきまに落ちているのが、日づけの計算です。

使わないのなら落ちていても困りませんが、実際には図書の返却日、習い事の月謝、宿題の提出日、大会までの練習日数と、毎週のように出てきます。使うのに習わないところは、自己流のまま大人になります。そして自己流の数え方には、決まったまちがいが起きる場所があります。

まず、混ざりやすい2つを分ける

日づけの問題でまちがえる原因のうち、いちばん多いのは計算ミスではありません。2種類の問いを同じものだと思っていることです。

問い方何を数えているか式
5日の3日後は?進む歩数5 + 3 = 8 → 8日
5日から8日までは何日間?ならんでいる日の個数8 - 5 + 1 = 4 → 4日間

同じ5日と8日が出てくるのに、答えの数が3と4でずれます。カレンダーに書き出すと、なぜずれるのかが目で分かります。

  5日  6日  7日  8日   ●───●───●───●    └─1─┘└─2─┘└─3─┘  ← 進んだ歩数は 3   ●   ●   ●   ●   1   2   3   4    ← ならんでいる日は 4 個

矢印の本数を数えるのか、丸の個数を数えるのかのちがいです。丸は矢印よりいつも1つ多くなります。これは道にならんだ木と木の間の数を数える考え方と同じで、日づけだけの特別なきまりではありません。

見分け方は言葉で決まっています。「〜の何日後」とたずねられたら引き算や足し算のまま。「〜から〜まで何日間」とたずねられたら最後に1をたす。この一言を先に決めておくだけで、日づけの問題の半分は片づきます。

月をまたぐと、くり上がりが10ではなくなる

日づけの計算がふつうの足し算とちがうのは、ここからです。ふだんの計算では、9の次で位が上がります。9 + 1 = 10、99 + 1 = 100。10でくり上がるのが当たり前になっています。

ところが日づけは、10でくり上がりません。1月31日の次の日は1月32日ではなく2月1日です。くり上がるのはその月の日数を越えたときで、しかもその日数が月によってちがいます。

日数その月呼び方
31日1月・3月・5月・7月・8月・10月・12月大の月(7つ)
30日4月・6月・9月・11月小の月(4つ)
28日または29日2月年によって変わる

7つと4つと1つで、合わせて12か月。31日の月のほうが多いので、短いほうの5つだけを覚えるのが近道です。昔から使われている覚え方が「にしむくさむらい」です。

 に → 2月  し → 4月  む → 6月  く → 9月  さむらい → 士 → 十 と 一 で 11月

「士」という字を分けると「十」と「一」になるので11月、というしゃれです。この5つが31日ではない月。残りは全部31日と決めてしまえば、迷う場所がなくなります。

やってみよう

手をにぎって、こぶしの山(指のつけね)と谷(へこみ)を左から順に数えてみてください。人さし指の山が1月、その右の谷が2月、中指の山が3月……と進めると、山に来た月が31日、谷に来た月が30日になります。小指の山で7月まで来たら、もう一度人さし指の山にもどって8月から数え直します。7月と8月が続けて山になるので、どちらも31日だと分かります。

月をまたいで足す ── 3つの手順

やり方は、いつも同じ3つです。例として「3月28日の10日後は何月何日か」を考えます。

  1. 今いる月の終わりまで、あと何日あるかを出す。3月は31日までなので、31 - 28 = 3。あと3日で月が終わります。
  2. 進みたい日数から、その分を使う。10 - 3 = 7。3日進むと3月31日に着き、まだ7日残っています。
  3. 残った日数を、次の月の1日目から数える。残りが7なので4月7日。
 3月28日 ─── 3日 ───→ 3月31日 ─── 7日 ───→ 4月7日        (月の終わりまで)      (残り)         3   +   7  = 10  ✔ 使った日数は合っている

大事なのは、手順2で残りを出したあと、その残りがそのまま次の月の日づけになることです。3月31日は「4月0日」のようなものだと考えると分かりやすくなります。そこから7日進めば7日。だから足し算をし直す必要はありません。

もう1つ、月の終わりが近くない場合も見ておきます。「7月20日の30日後」なら、7月は31日までなので31 - 20 = 11。30 - 11 = 19。答えは8月19日です。残りが19と大きくても、8月は31日まであるのでそれ以上月をまたぎません。もし残りがまた次の月の日数を越えたら、同じ手順をくりかえします。

2つ先の月に行く例も出しておきます。「10月18日から12月3日まで」は、10月の残りが31 - 18 = 13、11月がまるまる30、12月が3。13 + 30 + 3 = 46日後です。もしこれが「何日間か」を聞かれているのなら、最後に1をたして47日間になります。さっき分けた2つが、ここでもう一度出てきます。

さかのぼるときは、手順をひっくり返す

「何日前」も考え方は同じで、向きが逆になるだけです。「5月3日の10日前」でやってみます。

  1. 今いる月の初めまで、何日もどれるかを出す。5月3日なので、3日もどれば4月の終わりに着きます。
  2. もどりたい日数から、その分を使う。10 - 3 = 7。まだ7日もどる必要があります。
  3. 前の月の終わりの日から、残りを引く。4月は30日までなので、30 - 7 = 23。答えは4月23日です。
 5月3日 ←── 3日 ── 4月30日 ←── 7日 ── 4月23日       (月の初めまで)      (残り)

ここでまちがえやすいのは、手順3で「30 - 7」ではなく「31 - 7」としてしまうことです。使うのはもどった先の月の日数であって、今いる月の日数ではありません。5月は31日までですが、4月へもどるのだから使うのは30です。前へもどるときは、前の月が大の月か小の月かをもう一度たしかめる。これだけで防げます。

年をまたぐときも、特別なことは起きません。12月31日の1日後は1月1日で、月の番号が12から1へもどるのと同時に年が1つ進むだけです。日数の計算そのものは、ほかの月と同じように進みます。

曜日は、7でわったあまりだけで分かる

日づけが出せるようになると、次に知りたくなるのが曜日です。「100日後は何曜日?」をカレンダーで数えるのはたいへんですが、わり算を使うと一瞬で出ます。3年生で習うあまりのあるわり算の、いちばん気持ちのいい使い道です。

曜日は7日でひとまわりします。7日後は同じ曜日、14日後も同じ曜日、21日後も同じ。つまり7のかたまりは、何個あっても曜日を動かしません。動かすのは、7で割りきれずに残ったあまりのほうだけです。

 100 ÷ 7 = 14 あまり 2   14 かたまり … 曜日は動かない(ちょうど14週間)   あまり 2  … ここだけが曜日を2つ進める
あまり0123456
木曜日から進むと木金土日月火水

たとえば2026年9月24日は木曜日です。その100日後はあまりが2なので、木・金・土と進んで土曜日。日づけのほうも手順どおりに進めれば2027年1月2日で、実際にこの日は土曜日です。2つの別々のやり方で出した答えが合うので、計算がまちがっていないことを自分でたしかめられます。

カレンダーを見ると、同じ曜日の日はまっすぐ縦にならんでいます。7日ごとに1行下がるからで、上下にとなり合う数字はいつも7ちがいです。3日と10日と17日と24日は同じ曜日、と言えるのはこのためです。曜日を7でわったあまりで考えるのは、このならびをそのまま式にしただけのことです。

2月だけは、年によって答えが変わる

日づけの計算でただ1つ、年を見ないと答えが決まらない場所があります。2月です。ふつうの年は28日まで、4年に一度のうるう年は29日まであります。

「2月25日の10日後」を、両方の年でやってみます。

 ふつうの年 28 - 25 = 3  10 - 3 = 7  → 3月7日  うるう年  29 - 25 = 4  10 - 4 = 6  → 3月6日

同じ問題文なのに、答えが1日ずれます。ずれるのは手順1の「月の終わりまであと何日」のところだけで、あとの手順はまったく同じです。2月をまたぐ問題では、まず何年の話かを見る。これを習慣にしておくと、年をまたいだ日数の計算でもずれません。

反対から見ると、3月1日の1つ前の日が、ふつうの年は2月28日、うるう年は2月29日ということになります。2月29日生まれの人のたんじょう日が4年に一度しか来ない、という話はここから出てきます。

つまずきやすいところ

その1 「〜から〜まで」で1をたし忘れる

夏休みが7月21日から8月31日までだとして、何日間あるかを聞かれたとします。7月の残りが31 - 21 = 10、8月が31なので10 + 31 = 41。ここで41日間と答えたくなりますが、正しくは42日間です。41は7月21日から8月31日まで進んだ歩数で、初めの日である7月21日そのものが数に入っていません。丸の個数と矢印の本数、どちらを聞かれているかを毎回たしかめてください。

その2 どの月の日数を使うかをまちがえる

足すときに使うのは今いる月の日数、引くときに使うのはもどる先の月の日数です。「5月3日の10日前」で31を使ってしまうと、4月24日という1日ずれた答えが出ます。数字としてはきれいに計算できてしまうので、まちがいに気づきにくいところです。日づけの計算では、式を書く前にどの月の話をしているのかを声に出すのが、いちばん確実な予防になります。

その3 「1週間後」と「来週の同じ曜日」を別物だと思う

この2つは同じで、どちらも7日後です。水曜日の1週間後は次の水曜日。ところが「再来週の水曜日」になると14日後になり、「来週まで」と言われたときに何日をさすのかが人によって変わります。言葉であいまいなときは、日づけに直してたしかめる。9月24日の2週間後は10月8日、というように数字にしてしまえば、相手とのすれちがいも起きません。

やってみよう

Q1 9月20日に図書室で本を借りました。返す日は「2週間後」です。何月何日に返せばよいでしょう。

A 2週間は14日です。9月は30日までなので、月の終わりまでは30 - 20 = 10日。14 - 10 = 4が残るので、答えは10月4日です。9月を31日までだと思って計算すると10月3日になってしまうので、9月が小の月であることを先にたしかめてください。「に・し・む・く・さむらい」の「く」が9月です。

Q2 10月18日から12月3日までは何日間でしょう。また、10月18日の何日後が12月3日でしょう。

A 10月の残りが31 - 18 = 13日、11月がまるまる30日、12月が3日。合わせて13 + 30 + 3 = 46なので、12月3日は10月18日の46日後です。「何日間」のほうは初めの日も数に入れるので1をたして47日間になります。同じ2つの日づけでも、聞かれ方で答えが変わることを確かめておいてください。

Q3 今日が木曜日だとして、50日後は何曜日でしょう。カレンダーを見ないで答えてください。

A 50 ÷ 7 = 7 あまり 1。7つのかたまりは曜日を動かさないので、動くのはあまりの1だけです。木曜日から1つ進んで金曜日が答えになります。数えるのが50日でも365日でも、やることは「7でわってあまりを見る」だけで変わりません。ちなみに365 ÷ 7 = 52 あまり 1なので、ふつうの年では1年後の同じ日づけは曜日が1つだけ進みます。

まとめ

つながっている記事

時こくと時間(秒)… 1日の中の計算。60でくり上がる世界。
あまりのあるわり算… 曜日の計算で使ったあまりの考え方。
うるう年… 2月が29日になる年の決まり方。
日づけとようび… カレンダーの読み方そのもの。