3年 算数 □を使った式

□を使った式 ── わからない数を□で表そう

「何こか持っていて、3こもらったら10こになった」——最初の数は分かりません。そんな「わからない数」を、□(しかく)で表すと、場面をそのまま式にできます。□を使った式の考え方を見ていきましょう。

わからない数を□とおく

文章題の中には、「わからない数」が出てくることがあります。その数を、□という記号で表してみましょう。

あめを □こ 持っていた。 3こ もらったら、ぜんぶで 10こ になった。 式 … □ + 3 = 10

最初に持っていたあめの数は分かりません。そこで、その数を□とおきます。すると、「□こ持っていて、3こもらったら10こ」という場面を、「□+3=10」という式に、そのまま表せます。わからない数を□にすることで、ごちゃごちゃした文章が、すっきりした式に変わります。式にできれば、あとは□にあてはまる数を求めるだけです。「わからない数を□とおく」——これが、この単元の出発点です。

□にあてはまる数を求める

式ができたら、□にあてはまる数を求めます。「□+3=10」なら、□はいくつでしょうか。

□ + 3 = 10 □ = 10 - 3 □ = 7

「□に3をたすと10になる」のだから、□は「10から3をひいた数」です。つまり、□=10-3=7。もとの式がたし算でも、□を求めるときはひき算を使います。このように、反対の計算を使って、わからない数を求めることを「逆算(ぎゃくざん)」といいます。答えが出たら、□に7を入れて、「7+3=10」と、ちゃんと成り立つかたしかめましょう。この確かめをすると、まちがいに気づけます。

いろいろな場面を式にする

□を使った式は、たし算だけでなく、ひき算・かけ算・わり算の場面でも作れます。

場面□の求め方
□こから5こ食べたら7こ□-5=7□=7+5=12
1はこ□こ入りが4はこで20こ□×4=20□=20÷4=5
□こを5人で分けたら1人3こ□÷5=3□=3×5=15

ひき算の場面「□-5=7」では、□は「7に5をたした数」なので、□=7+5=12。かけ算の場面「□×4=20」では、□は「20を4でわった数」なので、□=20÷4=5。わり算の場面「□÷5=3」では、□は「3に5をかけた数」なので、□=3×5=15。どの場面でも、反対の計算(逆算)を使えば、□が求められます。場面を式にして、逆算で□を求める——この手順は、いつも同じです。

図をかいて考える

□の場所や、どんな計算になるかがわかりにくいときは、図をかいて考えると、はっきりします。

たとえば「□+3=10」なら、10の長さのテープを思いうかべます。そのテープが、□の部分と、3の部分に分かれている、と考えます。ぜんぶが10で、一方が3なら、□の部分は10-3で求められる、と図から分かります。かけ算の場面なら、同じ数のまとまりがいくつ分、という図(アレイ図やテープ図)をかくと、かけ算とわり算の関係が見えてきます。式だけで考えるとまよってしまうときも、図にすると、「たすのか、ひくのか」「かけるのか、わるのか」が、目で見て分かります。図をかく力は、これからの文章題でも、ずっと役に立ちます。

テープ図では、全体と部分の関係が、長さの大小として見えるのがよいところです。「全体が10、部分が3、のこりの部分が□」という形が目に入ると、「□は10から3をとりのぞいた分だ」と、自然に引き算が思いうかびます。反対に、□の部分と分かっている部分をあわせて全体になる場面なら、たし算だと分かります。図は、「たすのか、ひくのか」をまよったときの、たしかな道しるべになります。はじめのうちは、めんどうに感じても、かならず図をかくようにすると、だんだん頭の中だけでも場面を思いえがけるようになっていきます。

場面から式を作る練習

いちばん大切なのは、文章の場面を、正しく式にすることです。文をよく読んで、何が「わからない数」なのかを見つけましょう。

たとえば、「色紙が何まいかあります。8まい使ったら、12まいのこりました。はじめは何まいあったでしょう」という問題を考えます。わからないのは「はじめの数」なので、これを□とおきます。「□まいから8まい使ったら12まいのこった」ので、式は「□-8=12」です。□は、12に8をたして、□=12+8=20まい、と求められます。ここで大事なのは、いきなり答えの計算をするのではなく、まず場面を式に表すことです。式にしてしまえば、あとは逆算で機械的に求められます。文章題がにがてな人ほど、この「まず□の式を作る」というステップが、強い味方になります。あわてて計算を始める前に、「わからない数はどれかな」「どんな式になるかな」と、ひと呼吸おいて考えるくせをつけましょう。

□は文字の式につながる

じつは、この「□を使った式」の考え方は、これから先の算数や数学に、まっすぐつながっています。

高い学年になると、□のかわりに、x(エックス)や a(エー)などの文字を使って、わからない数を表すようになります。「□+3=10」が、「x+3=10」に変わるだけで、考え方はまったく同じです。つまり、今この□を使った式でやっていることは、中学で習う「方程式」の、いちばん大事な入り口なのです。わからない数を記号でおいて、式を作り、逆算で求める。このやり方をしっかり身につけておくと、これから先の学習が、ぐんと楽になります。□は、ただの記号ではなく、未来の学びへの、大切なかけ橋なのです。

つまずきやすいところ

その1 逆の計算を使えない

たし算の式の□は、ひき算で求めます。
「□+3=10」なら □=10-3 です。

その2 かけ算とわり算をまちがえる

「□×4=20」の□は、わり算で 20÷4。
「□÷5=3」の□は、かけ算で 3×5 です。

その3 答えの確かめをしない

求めた数を□に入れて、式が成り立つか確かめます。
「7+3=10」となれば、正解です。

たしかめよう

Q1 「□+4=9」の□にあてはまる数は?

A 5(9-4)

Q2 「□-6=2」の□にあてはまる数は?

A 8(2+6)

Q3 「□×3=18」の□にあてはまる数は?

A 6(18÷3)

Q4 「□÷4=5」の□にあてはまる数は?

A 20(5×4)

まとめ

おうちの方へ

「□を使った式」は、文章の場面を式に表す力と、逆算の考え方を学ぶ、とても大切な単元です。ここでつまずくと、高学年の文章題や、中学の方程式で苦労しやすくなります。ポイントは、①わからない数を□とおいて場面を式にすること、②□は反対の計算(逆算)で求めること、の2つです。ご家庭では、「何こか持っていて、△こもらったら□こになったよ。最初は何こ?」といった、身近な問題を出し合う遊びがおすすめです。答えを□に入れて確かめる習慣をつけると、正確さも身につきます。この□が、やがて x や a という文字に変わって中学の学びにつながることを伝えると、お子さんの学ぶ意欲にもつながります。「かけ算のきまり(3年)」「文字と式(6年)」の記事とあわせて読むと、式で考える力の広がりが見えてきます。