3年 国語 ローマ字

ローマ字 ── 音をアルファベットで書くしくみ

「さくら」を「sakura」と書く。これがローマ字です。日本語の音を、アルファベットで表す書き方で、覚えるとキーボード入力や、名前・地名の書き方にも役立ちます。ローマ字のしくみを、順番に見ていきましょう。

ローマ字ってなに?

ローマ字は、日本語の音を、a・b・c…のアルファベットで書き表すしくみです。「あ」は a、「か」は ka のように、ひらがな一文字が、アルファベットのまとまりに対応します。

ローマ字は、道路の案内板や駅の名前、パスポートなど、いろいろな場面で使われています。外国の人に日本語の名前や地名を伝えるときにも役立ちます。また、パソコンやタブレットで文字を打つとき、多くの人がこのローマ字入力を使います。「k」「a」と打つと「か」が出てくる、あのしくみです。だから、ローマ字を覚えると、これからの学習でとても便利になります。まずは、ローマ字がどんなルールでできているかを知りましょう。

母音と子音の組み合わせ

ローマ字のきほんは、「子音(しいん)+母音(ぼいん)」の組み合わせです。母音は a・i・u・e・o の5つです。

aiueo
(母音だけ)a あi いu うe えo お
kka かki きku くke けko こ
ssa さsi しsu すse せso そ
tta たti ちtu つte てto と
nna なni にnu ぬne ねno の

「あいうえお」は母音だけなので、a・i・u・e・o とそのまま書きます。「か行」は、子音の k に母音をつけて ka・ki・ku・ke・ko となります。同じように、s なら「さ行」、t なら「た行」、n なら「な行」です。子音の文字を入れかえるだけで、行がかわる、というしくみが分かると、たくさんの音を書けるようになります。まずは母音の a・i・u・e・o をしっかり覚えるのが、ローマ字の第一歩です。

2通りの書き方がある

じつは、いくつかの音には書き方が2通りあります。学校で習う「訓令式(くんれいしき)」と、駅名などで使う「ヘボン式」です。

訓令式ヘボン式
sishi
tichi
tutsu
hufu

「し」は、訓令式では si、ヘボン式では shi と書きます。学校の教科書では、まず訓令式で習うことが多いですが、駅の看板やパスポートではヘボン式がよく使われます。どちらもまちがいではありません。読む相手や場面によって、使い分けられているのです。両方を見たことがあると、「あれ、書き方がちがう」とまよわずにすみます。まずは学校で習う書き方を覚え、ヘボン式は「こういう書き方もある」と知っておくとよいでしょう。

のばす音・つまる音・「ん」

少し特別な音の書き方も覚えましょう。のばす音、つまる音、「ん」の3つです。

種類書き方れい
のばす音母音の上に「^」をつけるおかあさん → okâsan
つまる音(っ)次の子音を重ねるきって → kitte
n で書くほん → hon

「おかあさん」のようにのばす音は、母音の上に「^(山のしるし)」をつけて書きます。「きって」のようにつまる音(小さい「っ」)は、次の子音を2つ重ねて tt のように書きます。「ん」は n で書きますが、次に b・p・m が続くときは、読みやすくするために m と書くこともあります。これらは少しむずかしいので、まずは「のばす・つまる・ん」の3つがある、と覚えておけば十分です。れいをまねしながら、少しずつ書いてみましょう。

キーボード入力にも役立つ

ローマ字を覚えると、パソコンやタブレットで日本語を打つのが、ぐっと楽になります。多くの人が「ローマ字入力」で文字を打っているからです。

ローマ字入力では、「か」を打ちたいとき、キーボードの k と a を続けておします。すると、画面に「か」が出てきます。「さくら」なら、s・a・k・u・r・a と打つと「さくら」になります。ここで使うのは、この単元で習ったローマ字のきまりそのものです。つまり、ローマ字を覚えることは、これからの調べ学習やレポート作りで、すばやく文字を打つ力にもつながります。学校でタブレットを使うときに、さっそくためしてみましょう。はじめはゆっくりでも、ローマ字のきまりを思い出しながら打つうちに、だんだん速くなっていきます。手で書くのとはまたちがう、新しい文字の書き方を楽しんでみてください。

名前や地名を書いてみよう

ローマ字は、自分の名前や、住んでいる町の名前を書くのにも使えます。

たとえば「たなか けん」という名前なら、Tanaka Ken と書きます。名前や地名の最初の文字は、大文字で書くのがきまりです。名字と名前のあいだは、少しあけて書きます。「とうきょう」なら Tôkyô(またはヘボン式で Tokyo)となります。自分の名前をローマ字で書けるようになると、これから外国の人と交流するときにも役立ちます。まずは自分の名前から、書く練習をしてみましょう。ノートに、家族の名前や、好きな場所の名前をローマ字で書いてみると、楽しみながら覚えられます。

なお、名前を書くとき、日本では「名字→名前」の順ですが、外国の人に合わせて「名前→名字」の順で書くこともあります。どちらの順でもまちがいではなく、相手や場面によって使い分けられています。まずは学校で習う書き方で、自分の名前を正しく書けるようになることを目標にしましょう。そのうえで、いろいろな書き方があることを知っておくと、看板やパスポートを見たときに「なるほど」と気づけます。

つまずきやすいところ

その1 母音をつけ忘れる

「か」は k だけでなく ka です。
子音のあとに、必ず母音がつくのがきほんです。

その2 名前の最初を小文字で書く

名前や地名の最初の文字は、大文字で書きます。
「tanaka」ではなく「Tanaka」です。

その3 つまる音を1文字で書く

小さい「っ」は、次の子音を重ねます。
「きって」は kite ではなく kitte です。

たしかめよう

Q1 ローマ字の母音を5つ答えましょう。

A a・i・u・e・o

Q2 「さくら」をローマ字で書くと?

A sakura

Q3 「きって」をローマ字で書くと?

A kitte(つまる音は子音を重ねる)

Q4 名前「たなか」の最初の文字は、大文字と小文字のどちら?

A 大文字(Tanaka)

まとめ

おうちの方へ

ローマ字は3年国語で学びますが、その後のキーボード入力や英語学習の土台にもなる、実用性の高い単元です。母音(a・i・u・e・o)と子音の組み合わせという規則をつかめば、多くの音が書けるようになります。訓令式とヘボン式の2通りがあることは、この段階では「どちらも正しい」と知っておく程度で十分です。ご家庭では、自分や家族の名前、住んでいる町の名前をローマ字で書いてみる練習がおすすめです。道路標識や駅名のローマ字を読んでみるのも、生きた教材になります。パソコンやタブレットのローマ字入力にふれると、覚えたローマ字がすぐ役に立つ実感がわき、学ぶ意欲につながります。「ひらがな」「アルファベット(英語)」の記事とあわせて読むと、文字と音の対応が整理されて、理解が深まります。