段落には中心となる一文があります。それを見つけられれば、長い文章も短くまとめられます。
要点とは、その段落でいちばん言いたいことです。
2年生では「段落ごとに一言でまとめる」ことを学びました。3年生では、もう一歩踏み込みます。まとめの言葉を自分で作るのではなく、本文の中から中心の一文を探すのです。
なぜ「探す」のでしょうか。自分の言葉で作ると、ずれる可能性があるからです。本文にある文なら、書き手の意図がそのまま残ります。
これは読解問題の基本姿勢でもあります。「本文中から抜き出しなさい」という問題は、この力を試しています。
中心となる文は、だいたい決まった位置にあります。
| 位置 | 特徴 | 頻度 |
|---|---|---|
| 段落の最初 | まず結論を言い、あとで説明する | 多い |
| 段落の最後 | 説明してから、まとめる | 多い |
| 段落の中 | 前置きのあと中心、そのあと補足 | 少ない |
だから、まず最初の文と最後の文を見るのが効率的です。
とくに「このように」「つまり」「だから」で始まる文は、まとめの合図です。この言葉を見つけたら、その文が中心である可能性が高いです。
位置だけでは決められないこともあります。そこで、内容から判断する方法を身につけます。
大事な言葉は、何度も出てきます。段落の中で繰り返されている言葉を含む文が、中心文であることが多いです。
説明文には、主張とその例があります。例は中心ではありません。
「たとえば」「〜など」で始まる文は、たいてい例です。中心ではありません。
いちばん確実な方法です。「この段落から1文だけ残すとしたら?」と考えます。
残した1文だけを読んで、段落の内容がだいたい伝わるなら、それが中心文です。
読みながら中心と思う文に線を引く習慣をつけます。
あとで「本当にこれでいいか」を見直せますし、線を引いた文だけを拾い読みすれば、全体の要約になります。
教科書に書き込むのをためらう方もいますが、書き込みながら読むほうが理解は深まります。
各段落の要点が見つかったら、それをつなげると要約になります。
これが要約です。4年生で本格的に学びますが、3年生でもこの流れを体験しておきます。
要約のポイントは、元の文章より短くなることです。全部の文を残したら要約になりません。
そして、大事な情報が落ちていないことも必要です。短くしすぎて意味が変わってはいけません。
この2つのバランスをとるのが要約の難しさであり、練習が必要なところです。まずは各段落の要点を正確に見つけることから始めます。
説明文には、話の流れを示す言葉がたくさん出てきます。3年生では、これを意識的に使えるようにします。
| 種類 | 言葉 | はたらき |
|---|---|---|
| 順序 | まず・つぎに・さいごに | 手順を示す |
| 理由 | なぜなら・というのは | あとに理由が来る |
| 結果 | だから・そのため・したがって | あとに結果が来る |
| 例 | たとえば・〜など | あとに例が来る |
| 追加 | また・そのうえ・さらに | 同じ方向の情報を足す |
| 逆 | しかし・ところが・でも | 反対の内容が来る |
| まとめ | このように・つまり | まとめが来る |
とくに重要なのが「しかし」と「このように」です。
「しかし」の後には、書き手が本当に言いたいことが来ます。前の内容を否定して、別のことを主張するからです。
「このように」の後は、まとめです。文章全体の結論であることも多く、テストでよく問われます。
読むときは、これらの言葉に印をつけると、文章の流れが見えるようになります。
1年生・2年生から続く、説明文の基本です。3年生では、問いが文章のどこにあるかにも注目します。
3年生の教科書には、問いの文がはっきり書かれていない説明文も出てきます。その場合は、題名や最初の段落から、何について書かれているかを考えます。
「この文章は、何を説明しようとしているのか」──これを最初につかむと、読む方向が定まります。
そして読み終わったあと、「その問いに答えられるか」を確かめます。答えられれば、読めたということです。
具体的で分かりやすいので、例のほうが印象に残ってしまう。
「たとえば」「〜など」で始まる文は例と覚えます。例は中心を説明するための材料です。
どれも大事に思えて選べない。
「1文だけ残すなら?」と考えます。選ばざるを得ない状況を作ると、判断できるようになります。
本文にない言葉を使ってしまい、ずれる。
3年生では本文から抜き出すのが基本です。自分の言葉でまとめるのは4年生以降。まずは正確に探す力を優先します。
Q1 中心となる文は、段落のどこにあることが多いですか。
A 最初か最後。まず最初と最後の文を確認します。
Q2 「たとえば」で始まる文は、中心文でしょうか。
A いいえ。例を挙げている文なので、中心ではありません。
Q3 「しかし」の後には、どんな内容が来ますか。
A 前と反対の内容。そして多くの場合、そこに書き手の主張があります。
Q4 教科書の説明文で、各段落の中心文に線を引いてみましょう。
A 引いた文だけを続けて読んでみてください。だいたいの内容が伝わるなら、正しく選べています。
説明文の読みとりは、理科・社会の教科書を読む力に直結します。3年生から理科と社会が始まるので、この単元の重要度は高いです。
音読を聞いたあと、「この段落でいちばん大事な文はどれ?」と聞いてみてください。指で示せれば十分です。
また、教科書に線を引くことをためらわないでください。書き込みながら読むほうが、確実に理解が深まります。消せる鉛筆で構いません。
「しかし」に注目する読み方は、大人にも役立ちます。ニュースや説明書を読むときも、「しかし」の後に本題があることが多いです。親子で意識してみると面白い発見があります。