3年 国語 説明文の要点

説明文の要点 ── 段落の中心となる一文を見つける

段落には中心となる一文があります。それを見つけられれば、長い文章も短くまとめられます。

要点とは何か

要点とは、その段落でいちばん言いたいことです。

2年生では「段落ごとに一言でまとめる」ことを学びました。3年生では、もう一歩踏み込みます。まとめの言葉を自分で作るのではなく、本文の中から中心の一文を探すのです。

段落の中には、いくつかの文がある 文1 文2 文3 文4 文5 ↑ この中に「いちばん大事な一文」がある

なぜ「探す」のでしょうか。自分の言葉で作ると、ずれる可能性があるからです。本文にある文なら、書き手の意図がそのまま残ります。

これは読解問題の基本姿勢でもあります。「本文中から抜き出しなさい」という問題は、この力を試しています。

中心文はどこにあるか

中心となる文は、だいたい決まった位置にあります。

位置特徴頻度
段落の最初まず結論を言い、あとで説明する多い
段落の最後説明してから、まとめる多い
段落の中前置きのあと中心、そのあと補足少ない

だから、まず最初の文と最後の文を見るのが効率的です。

【最初にある例】 「じどう車には、いろいろな しごとが あります。 バスは人をはこびます。トラックはにもつを…」 ↑ 最初の文が中心 【最後にある例】 「バスは人を、トラックはにもつを… このように、じどう車はしごとによって つくりがちがうのです。」 ↑ 最後の文が中心

とくに「このように」「つまり」「だから」で始まる文は、まとめの合図です。この言葉を見つけたら、その文が中心である可能性が高いです。

中心文の見分け方

位置だけでは決められないこともあります。そこで、内容から判断する方法を身につけます。

方法1 くり返される言葉を探す

大事な言葉は、何度も出てきます。段落の中で繰り返されている言葉を含む文が、中心文であることが多いです。

方法2 「れい」ではない文を探す

説明文には、主張とその例があります。例は中心ではありません。

「植物は水がないと育ちません。」 ← 主張(中心) 「たとえば、水をやらないと アサガオはかれてしまいます。」 ← 例

「たとえば」「〜など」で始まる文は、たいてい例です。中心ではありません。

方法3 1文だけ残すならどれか考える

いちばん確実な方法です。「この段落から1文だけ残すとしたら?」と考えます。

残した1文だけを読んで、段落の内容がだいたい伝わるなら、それが中心文です。

線を引きながら読む

読みながら中心と思う文に線を引く習慣をつけます。
あとで「本当にこれでいいか」を見直せますし、線を引いた文だけを拾い読みすれば、全体の要約になります。
教科書に書き込むのをためらう方もいますが、書き込みながら読むほうが理解は深まります

要点をつないで要約にする

各段落の要点が見つかったら、それをつなげると要約になります。

段落1の要点:じどう車にはいろいろなしごとがある 段落2の要点:バスは人をはこぶ 段落3の要点:トラックはにもつをはこぶ 段落4の要点:しごとによってつくりがちがう ↓ つなげる 「じどう車にはいろいろなしごとがあり、 バスは人を、トラックはにもつをはこぶ。 しごとによってつくりがちがう。」

これが要約です。4年生で本格的に学びますが、3年生でもこの流れを体験しておきます。

要約のポイントは、元の文章より短くなることです。全部の文を残したら要約になりません。

そして、大事な情報が落ちていないことも必要です。短くしすぎて意味が変わってはいけません。

この2つのバランスをとるのが要約の難しさであり、練習が必要なところです。まずは各段落の要点を正確に見つけることから始めます。

つなぎことばに注目する

説明文には、話の流れを示す言葉がたくさん出てきます。3年生では、これを意識的に使えるようにします。

種類言葉はたらき
順序まず・つぎに・さいごに手順を示す
理由なぜなら・というのはあとに理由が来る
結果だから・そのため・したがってあとに結果が来る
たとえば・〜などあとに例が来る
追加また・そのうえ・さらに同じ方向の情報を足す
しかし・ところが・でも反対の内容が来る
まとめこのように・つまりまとめが来る

とくに重要なのが「しかし」「このように」です。

「しかし」の後には、書き手が本当に言いたいことが来ます。前の内容を否定して、別のことを主張するからです。

「多くの人は、クモを虫だと思っています。 しかし、クモは虫ではありません。」 → 「しかし」の後が言いたいこと

「このように」の後は、まとめです。文章全体の結論であることも多く、テストでよく問われます。

読むときは、これらの言葉に印をつけると、文章の流れが見えるようになります。

問いと答えを対応させる

1年生・2年生から続く、説明文の基本です。3年生では、問いが文章のどこにあるかにも注目します。

【はじめに問いがある形】 第1段落:問い「なぜ〜でしょうか」 第2〜4段落:説明 第5段落:答え・まとめ 【問いが書かれていない形】 題名が問いになっている 例:「すがたをかえる大豆」 → 大豆はどうすがたを変えるのか?

3年生の教科書には、問いの文がはっきり書かれていない説明文も出てきます。その場合は、題名や最初の段落から、何について書かれているかを考えます

「この文章は、何を説明しようとしているのか」──これを最初につかむと、読む方向が定まります。

そして読み終わったあと、「その問いに答えられるか」を確かめます。答えられれば、読めたということです。

つまずきやすいところ

その1 例文を中心文だと思う

具体的で分かりやすいので、例のほうが印象に残ってしまう。
「たとえば」「〜など」で始まる文は例と覚えます。例は中心を説明するための材料です。

その2 全部が大事に見える

どれも大事に思えて選べない。
「1文だけ残すなら?」と考えます。選ばざるを得ない状況を作ると、判断できるようになります。

その3 自分の言葉でまとめようとする

本文にない言葉を使ってしまい、ずれる。
3年生では本文から抜き出すのが基本です。自分の言葉でまとめるのは4年生以降。まずは正確に探す力を優先します。

やってみよう

Q1 中心となる文は、段落のどこにあることが多いですか。

A 最初か最後。まず最初と最後の文を確認します。

Q2 「たとえば」で始まる文は、中心文でしょうか。

A いいえ。例を挙げている文なので、中心ではありません。

Q3 「しかし」の後には、どんな内容が来ますか。

A 前と反対の内容。そして多くの場合、そこに書き手の主張があります。

Q4 教科書の説明文で、各段落の中心文に線を引いてみましょう。

A 引いた文だけを続けて読んでみてください。だいたいの内容が伝わるなら、正しく選べています。

まとめ

おうちの方へ

説明文の読みとりは、理科・社会の教科書を読む力に直結します。3年生から理科と社会が始まるので、この単元の重要度は高いです。
音読を聞いたあと、「この段落でいちばん大事な文はどれ?」と聞いてみてください。指で示せれば十分です。
また、教科書に線を引くことをためらわないでください。書き込みながら読むほうが、確実に理解が深まります。消せる鉛筆で構いません。
「しかし」に注目する読み方は、大人にも役立ちます。ニュースや説明書を読むときも、「しかし」の後に本題があることが多いです。親子で意識してみると面白い発見があります。