「雨がふった。だから、遠足は中止だ。」——この「だから」が、つなぎ言葉です。文と文をつなぐこの言葉は、話がどう進むかを教えてくれる道しるべ。うまく使うと、文章がぐっと分かりやすくなります。
つなぎ言葉(接続語)とは、文と文、または言葉と言葉をつないで、その間の関係を表す言葉です。
「雨がふった。だから、遠足は中止だ。」この文では、「だから」が前の文と後ろの文をつないでいます。しかも、ただつなぐだけでなく、「雨がふった → その結果 → 中止になった」という、理由と結果の関係を表しています。もし「だから」を「しかし」に変えると、「雨がふった。しかし、遠足は中止にならなかった」と、話の流れがまるで変わってしまいます。このように、つなぎ言葉は、前と後ろがどんな関係でつながっているかを示す、大切な役目を持っています。文章を読むときも、書くときも、このつなぎ言葉に注目すると、話の流れがよく分かります。
つなぎ言葉は、前と後ろの関係によって、いくつかの種類に分けられます。おもなものを見てみましょう。
| 種類 | はたらき | れい |
|---|---|---|
| 順接 | 前が理由、後ろが結果 | だから・それで・すると |
| 逆接 | 後ろが反対のこと | しかし・でも・けれども |
| 並立・添加 | ならべる・つけ加える | そして・また・さらに |
| 説明・言いかえ | 後ろでくわしく言う | つまり・なぜなら・たとえば |
| 選択・対比 | どちらか・くらべる | または・それとも・一方 |
「順接」は、「だから」のように、前の理由から自然につながる結果を表します。「逆接」は、「しかし」のように、前とは反対のことが後ろにくることを表します。「並立・添加」は、「そして」「また」のように、ことがらをならべたり、つけ加えたりします。「説明・言いかえ」は、「つまり」「たとえば」のように、前の内容を後ろでくわしくしたり、言いかえたりします。種類の名前を全部覚える必要はありません。「前と後ろが、どんな関係でつながっているか」を考えることが、いちばん大切です。
とくによく使う「だから(順接)」と「しかし(逆接)」は、意味が正反対なので、しっかり使い分けましょう。
「一生けんめい練習した。だから、試合に勝てた。」——これは、練習という理由から、勝ったという結果が、自然につながっています。だから「だから」が合います。いっぽう、「一生けんめい練習した。しかし、試合に負けた。」——これは、練習したのに、思っていたのと反対の結果になった、という流れです。だから「しかし」を使います。同じ「一生けんめい練習した」でも、後ろにくる文によって、「だから」か「しかし」かが決まります。読むときは、このつなぎ言葉を見れば、後ろにどんな内容がくるかの見当がつきます。「だから」なら順当な結果、「しかし」なら意外な展開が待っている、というわけです。
つなぎ言葉は、文章を読むときの、大切な道しるべになります。とくに説明文では、その役目が大きくなります。
説明文を読んでいて、「つまり」という言葉が出てきたら、その後ろには、それまでの内容をまとめた大事な一文がくることが多いです。「なぜなら」が出てきたら、後ろに理由がくると分かります。「たとえば」なら、具体的な例が続きます。このように、つなぎ言葉に注目すると、「ここは大事なところだ」「ここは理由の説明だ」と、文章の流れをつかみながら読めます。長い文章でも、つなぎ言葉を目じるしにすると、書き手が何を言いたいのかが、見えやすくなります。だから、説明文を読むときは、つなぎ言葉に印をつけながら読むのも、よい方法です。
つなぎ言葉は、自分が文章を書くときにも、強い味方になります。文と文のつながりが、はっきりするからです。
たとえば、理由を説明したいときは「なぜなら」、まとめたいときは「つまり」、例をあげたいときは「たとえば」を使うと、読む人に分かりやすく伝わります。つなぎ言葉があると、書き手の考えの流れが、読み手にもたどりやすくなるのです。ただし、使いすぎには気をつけましょう。一文ごとに「そして」「そして」とつづくと、かえって読みにくくなります。ここぞという場面で、ぴったりのつなぎ言葉を選ぶことが大切です。作文を書いたら、「このつなぎ言葉で、前と後ろの関係が正しく表せているかな」と読み返してみると、文章がもっとよくなります。
また、つなぎ言葉は、話すときにも役立ちます。自分の考えを発表するとき、「まず〜。つぎに〜。さいごに〜。」のように、順序を表す言葉を使うと、聞いている人が話の流れを追いやすくなります。「なぜなら、〜だからです」と理由をそえれば、考えにせっとく力が出ます。書くときも話すときも、つなぎ言葉は、自分の考えを、相手に分かりやすくとどけるための道具です。うまく使いこなせるようになると、伝える力がぐんと上がります。ふだんの会話の中でも、「だから」「でも」「たとえば」を、意識して使ってみましょう。
自然な結果は「だから」、反対の結果は「しかし」です。
後ろの内容が、前から予想できるかで見分けます。
「そして」をくり返すと、読みにくくなります。
本当に必要な場面だけで使いましょう。
前と後ろの関係を考えて、合う言葉を選びます。
まよったら、いくつか当てはめて読んでみましょう。
Q1 「雨がふった。( )、遠足は中止だ。」に合うのは、だから/しかし どちら?
A だから(理由→結果の順接)
Q2 「練習した。__、負けた。」の空らんに入る、逆接のつなぎ言葉は?
A しかし(練習したのに反対の結果になった逆接)
Q3 前の内容を後ろでまとめたり言いかえたりするつなぎ言葉を1つあげましょう。
A つまり(なぜなら・たとえば なども)
Q4 ことがらをつけ加えるときに使うつなぎ言葉を1つあげましょう。
A そして(また・さらに なども)
「つなぎ言葉(接続語)」は、文章の論理的なつながりをとらえる力の土台になる、とても大切な単元です。とくに「だから(順接)」と「しかし(逆接)」の使い分けは、説明文の読解でも、作文でも、くり返し問われます。ポイントは、種類の名前を暗記することより、「前と後ろが、どんな関係でつながっているか」を考える習慣をつけることです。ご家庭では、短い文を2つ言って、「間にどんなつなぎ言葉が入るかな」とクイズにする遊びがおすすめです。説明文を読むときに、「つまり」「なぜなら」に印をつけながら読むと、大事なところや理由が見つけやすくなります。作文では、つなぎ言葉を使いすぎず、必要な場面で選ぶことを意識させると、文章がぐっと読みやすくなります。「大事なところの見つけ方(3年)」「説明文の組み立て(4年)」の記事とあわせて読むと、読む力・書く力がいっそう深まります。