3年 英語 疑問詞

英語の質問は2しゅるい ── What で聞かれたら、Yes とは答えられない

先生が What's this? と聞いたのに、「Yes!」と元気よく答えてしまう。3年生の外国語の時間に、いちばんよく起きるまちがいです。答えた本人は、まじめに聞いていて、まじめに答えています。それでも通じません。理由は、英語の質問が2しゅるいに分かれていることを、まだだれからも教わっていないからです。しかも、その2つを見分ける方法は、おどろくほどかんたんです。文のいちばん前の1語を見るだけで決まります。

「Yes」と答えてはいけない質問がある

まず、2つの質問を見くらべてください。どちらも、先生がよく言う英語です。

Is this a pen?  これはペンですか。 What's this?   これは何ですか。

上の質問には、Yes. か No. で答えられます。ペンかどうかを聞かれているので、そうですか、ちがいますか、のどちらかを言えば話が進みます。

ところが下の質問に Yes. と答えると、相手はこまった顔をします。「これは何ですか」と聞かれているのに「はい」と返ってきたら、日本語でもへんですよね。名前を聞かれているのだから、A pen. のように中身そのものを言わなければ答えになりません。

ここが出発点です。英語には、Yes と No で答える質問と、Yes と No では絶対に答えられない質問の2しゅるいがあります。2つは仲間ではなく、まったく別のものだと考えてください。

見分けるのは、いちばん前の1語だけ

むずかしそうに聞こえますが、見分け方は1つしかありません。文のいちばん前にある言葉を見ます。

いちばん前の言葉質問のしゅるい答え方
Do / Does / Is / Are / CanYes か No で答える質問Yes, I do. / No, it isn't. など
What / Who / Where / When / How中身を答える質問A pen. / Ken. / In my bag. など

前の言葉が Do や Is なら、聞かれているのは「そうなのか、ちがうのか」です。前の言葉が What や Where なら、聞かれているのは「それは何なのか」「それはどこなのか」という中身です。

この5つ(what・who・where・when・how)は、英語では同じはたらきをする仲間としてあつかわれます。どれも、知らない部分がどこかを指さすための言葉です。相手が知らない場所に、こちらが言葉を入れてあげる。それが答えるということです。

だから、この5つで始まる質問に Yes と答えると、相手が指さした穴が、うまったままになりません。話が前に進まないのは、そのためです。

5つの言葉は、それぞれ別のものを指さしている

5つが何をたずねているのかを、まとめておきます。3年生の教科書に出てくる形も一緒にならべました。

言葉読み方たずねていること教科書に出てくる形
whatワットもの・ことWhat's this?(これは何?)
whoフー人Who is he?(かれはだれ?)
whereウェア場所Where is my cap?(ぼうしはどこ?)
whenウェン時When is your birthday?(たん生日はいつ?)
howハウようす・やり方How are you?(元気?)

この中で how だけは、うしろにもう1語くっついて、数や年れいをたずねる形にもなります。すでに習っているはずです。

How many apples?  りんごは何こ? → 数をたずねる How old are you?  何さい?    → 年れいをたずねる

how は「どのように」という意味なので、そのうしろに many(たくさん)や old(年をとった)をつけて、「どのくらいたくさん」「どのくらい年をとって」とたずねているのです。数や年れいをたずねる特別な言葉を、べつに覚える必要はありません。

日本語では真ん中にある言葉が、英語では先頭に来る

この5つの言葉には、もう1つ大事なきまりがあります。かならず文のいちばん前に立つということです。

日本語 これは 何 ですか。  ← 「何」は 真ん中 英語  What is this?    ← What は いちばん前

日本語の「何」「どこ」「だれ」は、文の真ん中にいても平気です。「あなたはどこへ行くの」「どこへあなたは行くの」、どちらでも通じます。日本語には「は」「へ」「を」という目印があるので、言葉の場所が動いても役目が分かるからです。

英語には、その目印がありません。かわりにならぶ順番そのものが目印になっています。ですから、聞きたいことをいちばん前に出す、という位置のきまりを守る必要があります。

この「前に出す」という感覚は、覚えておくと一生使えます。英語を話す人は、文の1語目で「これは質問だな」「場所を聞かれているな」と分かります。日本語のように最後まで聞かなくても、出だしで話の形が決まるようにできているのです。

答えるときは、1語でかまわない

もう1つ、安心してほしいことがあります。中身を答える質問には、長い文で答えなくてよいのです。

What color do you like? 何色がすき?  → Blue.         青。 ← これで正かい Where is your bag?    かばんはどこ?  → Under the desk.    つくえの下。← これで正かい

相手が知りたいのは、指さした穴に入る言葉だけです。そこさえ言えば、質問はきちんと終わります。「I like blue. と文で言わないといけない」と思いこむと、口が止まってしまいます。まず1語。言えたら、あとから文にしてみる。この順番で十分です。

反対に、Yes か No で答える質問のときは、Yes. や No. だけを言うとぶっきらぼうに聞こえることがあります。Yes, I do. のように、うしろに短く足すとやわらかくなります。ここでも、質問のしゅるいで答え方が変わっているわけです。

つまずきやすいところ

その1 聞きとれないので、とりあえず Yes と言う

これが最大の原因です。全部を聞きとろうとせず、1語目だけに耳をとがらせてください。ワット、フー、ウェア、ウェン、ハウ。この5つの音のどれかが聞こえたら、Yes は使えないと分かります。全部分からなくても、答え方の種類だけは決められます。

その2 what を文の真ん中に入れてしまう

「これは何ですか」を This is what? と言ってしまう人がいます。日本語の順番のまま英語の単語を置きかえると、こうなります。たずねたい言葉は先頭、と決めてしまいましょう。

その3 How many のうしろで s を忘れる

How many apple? ではなく How many apples? です。数をたずねている時点で、2こ以上あるかもしれないと考えているので、名前の言葉には s がつきます。

その4 「はい」と言わないと失礼な気がする

日本語では、返事の前に「はい」と言う習かんがあります。その感覚のまま英語にすると、Yes が口から出てしまいます。英語では、聞かれたことに直接答えるほうがていねいです。Blue. と1語で答えても、失礼にはなりません。

やってみよう

Q1 Where is your cap? に Yes. と答えました。なぜまちがいですか。

A 場所をたずねられているからです。Yes では場所が分かりません。On the chair. のように、場所を言います。

Q2 Do you like dogs? と What do you like? のうち、Yes で答えられるのはどちらですか。

A Do you like dogs? です。いちばん前が Do なので、Yes か No で答える質問だと分かります。

Q3 「あなたのたん生日はいつですか」を英語にするとき、いちばん前に来る言葉は何ですか。

A When です。When is your birthday? となります。

Q4 How many pencil? のまちがいを直してください。

A How many pencils? です。数をたずねているので、pencil に s をつけます。

Q5 先生の言った英語のうち、1語目しか聞きとれませんでした。その1語が「フー」だったとき、何を答えればよいですか。

A 人の名前です。who は人をたずねる言葉なので、Ken. のように名前を言えば答えになります。

まとめ

おうちの方へ

小学校の外国語では、What's this? も How many? も Where is 〜? も、それぞれ別の単元の中で、その回に使う表現として登場します。単元をまたいで「これらは同じ仲間だ」と整理する場面は、教科書の作りの都合で、ほとんどありません。そのため子どもの頭の中では、5つがばらばらの決まり文句として積み上がっていきます。
ところが実際の会話では、5つのどれが来るか分からない状態で耳をすませることになります。仲間としてまとまっていないと、聞こえた瞬間に「これは Yes で答える質問か、中身を答える質問か」を判断できません。とりあえず Yes と言ってしまうのは、勇気を出して答えた結果であって、いいかげんにやっているわけではないのです。
ご家庭では、正しい答えを教えるより先に「今のは Yes で答える質問だった?」と一度聞いてみてください。種類さえ分かれば、中身は自分で探せます。
中学校では、この5つの言葉をまとめて疑問詞と呼び、文法として整理し直します。その時点で「知っている5語を、名前をつけて呼び直すだけ」という状態になっていれば、最初の授業がとても楽になります。用語を先に覚えさせる必要はありません。「英語の質問は2しゅるい」という分け方だけ、いま持っておければ十分です。