2年 生活 のりものにのって

のりものにのって ── 切符を買うところから学習は始まる

いつもは 大人が ぜんぶ やって くれます。自分で やって みる と、見えて いなかった ものが 見えて きます。

この 単元で やる こと

2年生の この 単元では、じっさいに 公共の のりものに 乗って 出かけます。近くの 公園、水ぞく館、こうえん施設など、行き先は 学校に よって ちがいます。

ただし、目的地で 遊ぶ ことが 学習では ありません。行くまでの 過ていが 学習 です。

ふだん、これらは ぜんぶ 大人が やって います。子どもは ついて いくだけ です。だから、自分で やって みる ことに 意味が あります。

やって みると、多くの 発見が あります。「切符って こうやって 買うんだ」「ホームが たくさん ある」「行き先を 見ないと 反対に 行っちゃう」。

切符を 買う ── 算数が つかわれる 場面

切符を 買うには、いくつも 考える ことが あります。

  1. どこまで 行くか 決める 駅の 名前を 確にん
  2. 運ちんを 調べる 路線図の 数字を 読む
  3. お金を 入れる いくら 入れるか 考える
  4. ボタンを 押す 金がくの ボタンを えらぶ
  5. おつりと 切符を 取る わすれない

ここで 算数が じっさいに 役に立ちます

運ちんが 180円で、200円 入れたら おつりは いくら? ── これは 2年生の ひき算です。教科書の 中の 問題では なく、本当に お金が からむ 問題 です。

そして、路線図を 読む のも かんたんでは ありません。線が 何本も 交わり、駅名が 小さく 書かれ、数字が ならんで います。

でも、しくみが 分かれば 読めます。自分が いる 駅を 見つけ、行きたい 駅を 見つけ、その ところに 書いて ある 数字を 読む。この 手順を 一度 やって みると、次からは 自分で できます。

ICカードでも やる ことは 同じ

今は ICカードを つかう 人が 多く、切符を 買った ことが ない 子も います。
ただ、ICカードでも 「どこまで 行くと いくら」 という しくみは 同じです。改札を 出る とき、いくら 引かれたかを 見る 習かんを つけると、運ちんの 感かくが 育ちます。

行き先と ホームを 確にんする

切符を 買っただけでは 着きません。正しい 電車に 乗る 必要が あります。

ここで つまずく 子が 多いです。同じ ホームでも、行き先の ちがう 電車 が 来ます。

かくにんする こと ① 何ばん線か ② 行き先は どこか ③ 発車時こくは いつか ④ 各駅停車か 急行か

とくに ②行き先 が 大事です。同じ 線でも、上りと 下りで 反対方向に 進みます。反対に 乗ると、行けば 行くほど 遠ざかります

大人でも まちがえる ことが あります。だから 電車の 前や 横に、大きく 行き先が 書いて あります。あれは 読む ための もの だと 知る ことが、この 学習です。

そして ④各駅停車か 急行か も 見ます。急行は 速いですが、行きたい 駅に 止まらない ことが あります。速ければ よい わけでは ない ── ここも 考えどころです。

乗って いる あいだの マナー

電車や バスの 中は、知らない 人と 同じ 空間に いる 場しょです。「みんなで つかう 場しょ」の 単元と つながります。

マナーなぜ?
大声で 話さないせまい 空間で 声が ひびく。ねて いる 人も いる
走らない・動きまわらないゆれた とき あぶない。人に ぶつかる
ドアの 前に 立たない降りる 人が 通れない
席を ゆずる立つのが 大へんな 人が いる
くつを ぬいで 席に 立つ次に すわる 人が よごれる
荷もつは ひざの 上席が 1つ 減って しまう

これも、ルールを おぼえる のでは なく 理由を 考える ように します。

とくに 席を ゆずる は むずかしい 場面です。「ゆずるべき 人」が 見た目で 分からない ことも あります。

2年生では「お年よりや 体の 不自由な 人、赤ちゃんを だいた 人が いたら ゆずる」で じゅうぶんです。そして 「どうぞ」と 言う 練習 を して おきます。ゆずりたくても、声が 出なくて できない 子が 多いからです。

また、ゆずって 断られる ことも あります。それも わるい ことでは ありません。気もちを 伝えられた こと じたいが 大事 だと 伝えて おきます。

のりものは だれかが 動かして いる

この 単元の もう 一つの ねらいが、のりものを 支えて いる 人に 気づく ことです。

電車が 時間どおりに 来て、安全に 走り、きれいで ある ── これは ぐうぜんでは ありません。たくさんの 人が はたらいて いるからです。

とくに 時間どおりに 来る ことは、日本では あたりまえだと 思われて いますが、世界では めずらしい ことです。1分の おくれでも お詫びの アナウンスが 流れる ── それを 支える 努力が あります。

可のうなら、駅員さんに インタビュー できると さらに 深まります。「たいへんな ことは 何ですか」「気を つけて いる ことは 何ですか」。町たんけんで 練習した インタビューが、ここで 生きます。

いろいろな のりもの

公共の のりものは、電車と バスだけでは ありません。それぞれに とくちょうが あります。

のりものよい ところ気を つける こと
電車速い、時間が 正かく、たくさん 乗れる線路の ある ところしか 行けない
バス細かい 場しょまで 行ける道が こむと おくれる
タクシードアから ドアまでお金が 高い
ふね島へ 行ける天気で 欠こうする
ひこうきとても 速い、遠くへ 行ける空港まで 行く 必要が ある

ここで 気づいて ほしいのが、どれが いちばん よい とは 言えない ことです。

速さなら ひこうき。でも 近くへ 行くなら 意味が ありません。安さなら バス。でも いそぐ ときは 電車。目的に よって、いちばん よい のりものが 変わります

そして、バスと 電車の 大きな ちがいが あります。バスは 道路を 走る ので、車が こんで いると おくれます。電車は 専用の 線路 を 走るので、時間が 正かくです。

この ちがいは、5年生の 社会科「貿易と 運輸」 で もう いちど 出て きます。荷もつを 運ぶ ときも、船・トラック・鉄道・飛行機を 使い分けて います。目的に 合わせて 選ぶ という 考えかたは、そこでも 同じです。

つまずきやすい ところ

その1 路線図が 読めない

線と 文字が 多すぎて、どこを 見れば いいか 分からない。
まず 自分の いる 駅に ゆびを 置く。そこから 順に たどります。全体を 見ようと すると 混乱するので、1つずつ 追う のが コツです。

その2 券売機の 前で かたまる

後ろに 人が ならんで いると あせります。
先に 金がくを 調べて おく と 落ちついて できます。券売機の 前で 調べようと せず、路線図で 確にんして から ならぶ 順番を 教えます。

その3 降りる 駅を 通りすぎる

おしゃべりに むちゅうに なって、降りそこねる。
アナウンスを 聞く駅の 名前を 見る ことを 事前に 伝えます。
また、降りる 1つ 前の 駅で じゅんびする と 安心です。これは 大人も やって いる 工夫です。

やって みよう

Q1 家から いちばん 近い 駅(バスてい)の 名前を 言えますか。

A 言えたら 合かく。言えなければ、今度 通る とき 見て みましょう。

Q2 運ちんが 180円。200円 入れたら おつりは いくら?

A 200-180=20円。2年生の ひき算が じっさいに 役に立つ 場面です。

Q3 電車に 乗る 前に 確にんする ことを 2つ 言えますか。

A 何ばん線か行き先。反対方向に 乗ると、遠ざかって しまいます。

まとめ

おうちの方へ

普段の外出で、切符を買う役をお子さんに任せてみてください。時間はかかりますが、それ自体が学習になります。運賃を調べる、お金を入れる、おつりを確認する──全部が算数と社会の実践です。
ICカードを使っている場合も、改札を出るときに「いくら引かれた?」と見せてあげてください。距離とお金の関係が実感できます。
また、路線図を見る練習は家でもできます。ネットや駅でもらえる路線図を広げて「ここからここまで、いくつ駅がある?」と聞くだけで、地図を読む力が育ちます。
なお、席を譲る練習は、実際の場面でしかできません。もし機会があれば「あの人、ゆずってみる?」と背中を押してあげてください。一度できた経験が、次につながります。