2年 生活 自分はっけん

自分はっけん ──「できるようになったこと」は見えにくい

成長は 毎日 少しずつ 進むので、自分では 気づけません。だから ふり返る 時間を、わざわざ とります。

2年生の しめくくり

この 単元は、たいてい 2年生の 3学期、生活科の 最後に やります。

そして これは、生活科 そのものの しめくくりでも あります。3年生からは 生活科が なくなり、理科と 社会に 分かれます。2年間の 生活科の 集大成 と いう 位置づけです。

やる ことは、自分の 成長を ふり返る こと。生まれてから 今までに、どれだけ できる ことが 増えたかを 見ます。

これが なぜ 必要なのでしょうか。成長は 見えにくい からです。

身長は 毎日 少しずつ のびて いますが、鏡を 見ても 分かりません。半年前の 服が 小さく なって はじめて「のびた」と 気づきます。くらべる 相手が ないと、変化は 見えない のです。

3つの 方ほうで しらべる

自分の 成長を 知る ために、3つの 方ほうを つかいます。

①家の 人に 聞く

いちばん 確実な 方ほうです。自分では おぼえて いない ことを、家の 人は おぼえて います。

とくに 名前の 由来 は、多くの 子が 心を 動かされる 質問です。自分の 名前に 願いが こめられて いた と 知る 経けんは、自ぶん 大事に されて いる 実感に つながります。

②もの・記ろくを 見る

写真、母子手ちょう、へその緒、小さい ころの 服や くつ、保育園の 作品。

とくに 小さい ころの くつ は 効果的です。自分の 手のひらに のる ような 大きさ。これを はいて いた とは 思えない ── ここで はじめて 成長が 実感に なります。

③今の 自分を 記ろくする

身長、体重、足の 大きさ、手の 大きさ。今の 数字を 記ろくして おく

そして、できるように なった ことを 書き出します。「なわとびが 20回 とべる」「かけ算が 言える」「1人で ねられる」。

「できるように なった こと」を 見つける

いざ 聞かれると、多くの 子が こう 答えます。「とくに ない」

そんな はずは ありません。1年前と くらべれば、数えきれない ほど 増えて います。気づいて いない だけ です。

そこで、場面ごとに 分けて 聞く と 出て きます。

場面できるように なった こと(れい)
学校でかけ算が 言える、ひっ算が できる、漢字が 書ける
家でふろそうじが できる、1人で おきられる、料理を 手つだえる
体でさかあがりが できる、25m およげる、なわとびが とべる
気もちでまてるように なった、あやまれるように なった、がまんできる

とくに 「気もちで できるように なった こと」 は 見のがされがちですが、いちばん 大きな 成長かも しれません。

じゅんばんを 待てる、負けても 泣かない、友だちに ゆずれる ── こういう 力は テストに 出ませんが、確実に 育って います。大人が 気づいて 言葉に して あげる ことが 大事です。

まわりの 人への 感しゃ

成長を ふり返ると、必ず 気づく ことが あります。1人で 大きく なった わけでは ない という ことです。

赤ちゃんの ころ、自分では 何も できませんでした。ごはんも、着がえも、ねる ことも、だれかが して くれて いました。

「1人で 歩けるように なった」のも、支えて くれる 人が いた から。「字が 書けるように なった」のも、教えて くれる 人が いた から。

この 気づきが、感しゃの 気もち に つながります。そして 多くの 学校では、家の 人への 手紙 を 書きます。

2年生の 国語で「手紙を 書く」を ならって いるので、それを つかいます。教科を またいで つながって いる 場面です。

手紙に 書く こと

「ありがとう」だけでは 足りません。具体的な 場面 を 1つ 入れると、ぐっと 伝わります。
「ねつを 出した とき、ずっと そばに いて くれて ありがとう」
「じてん車の 練習に つきあって くれて ありがとう」
子どもが おぼえて いた ことに、大人の ほうが おどろく ことも よく あります。

これからの 自分

ふり返りだけで 終わらず、これから どう なりたいか も 考えます。

ここで 大事なのは、大きな 夢と 小さな 目ひょう、どちらも あって よい ことです。

「サッカー選手に なりたい」も、「早おきが できるように なりたい」も、どちらも 立派な 目ひょうです。むしろ 後者の ほうが、明日から 取り組めます。

そして、ここまでの 学習で 分かった ことが あります。できる ことは 増えて いく。1年前 できなかった ことが、今は できる。だったら 1年後も、今 できない ことが できるように なって いる はず です。

この 「自分は 成長する」という 実感 こそが、この 単元の いちばんの 成果です。むずかしい ことに 出会っても、「今は できないけど、練習すれば できるように なる」と 思える。この 感かくが、学びを 支えます。

つまずきやすい ところ

その1 家の 記ろくが ない

写真が 少ない、母子手ちょうが ない、家ぞくの 事じょうで 小さい ころの ことが 分からない ── そういう 子も います。

この 単元は、配りょが 必要 です。「生まれた ときの ことを 家の 人に 聞く」が できない 子も いる、という 前ていで 進めます。

今の 自分から 始めても かまいません。「1年生の ころと くらべて」なら、学校の 記ろくが あります。ランドセルを しょった 写真、1年生の ときの 作品。学校に ある もので じゅうぶん 成長は 見えます。

その2 「とくに ない」で 止まる

できるように なった ことが 思いつかない。
場面ごとに 分けて 聞く。学校、家、体、気もち。分けると 必ず 出て きます。
それでも 出なければ、大人が 言って あげる。「1年生の とき、ひっ算 できなかったよね」。

その3 人と くらべて しまう

「○○くんは もっと できる」と 落ちこむ。
この 単元は ほかの 人と くらべる ものでは ありません。くらべるのは 前の 自分 だけです。
「去年の 自分より できるように なった?」── それだけが 問いです。ここを はっきり させて おきます。

やって みよう

Q1 1年生の ころ できなくて、今 できる ことを 3つ 書きましょう。

A 学校・家・体・気もち、それぞれから さがすと 見つかります。

Q2 自分の 名前の 由来を 知って いますか。

A 知らなければ、聞いて みましょう。願いが こめられて いる ことが 多いです。

Q3 3年生に なったら、何が できるように なりたいですか。

A 小さな ことで かまいません。明日から 取り組める ものが いちばん よいです。

まとめ

おうちの方へ

この単元では、お子さんが小さい頃のことを聞いてくることが多くなります。ぜひ時間を取って、詳しく話してあげてください。子どもにとっては、自分が大切にされてきたと実感できる貴重な機会です。
特に名前の由来は、多くの子が印象に残る話になります。どんな願いを込めたのか、誰が考えたのか。話してあげてください。
また、写真や小さい頃の靴などが残っていれば、ぜひ見せてあげてください。「これをはいていたの?」という驚きが、成長の実感につながります。
なお、ご家庭の事情で小さい頃の記録が残っていない場合もあります。その場合は「1年生の頃と比べて」で十分です。学校での記録や作品を使って、同じように成長を確かめることができます。