1年生の「つくってあそぼう」から 一歩 進んで、「何の 力で 動かすか」 を 考えます。ここが 3年生の 理科に つながります。
2年生で つくる おもちゃは、たいてい つぎの 3つの 力の どれかで 動きます。
| 力 | どんな 力か | おもちゃの れい |
|---|---|---|
| 風 | 空気が 動く 力。息、うちわ、せんぷうき | ほかけ車、風車、パラシュート |
| ゴム | のばすと もどろうと する 力 | ゴム鉄ぽう、ゴム動力車、パッチンがえる |
| じしゃく | くっつく・しりぞける 力 | 魚つりゲーム、めいろ、じしゃく車 |
1年生では「なんとなく 動く もの」を つくって いました。2年生では 「何が 動かして いるのか」 を はっきり 意しきします。
この ちがいは 大きいです。動く 理由が 分かって いれば、うまく いかない ときに 直せる からです。
「もっと 速く 走らせたい」→ ゴムなら もっと のばす、または ゴムを 太く する。「もっと 遠くへ とばしたい」→ 風なら もっと 強く 吹く。原いんが 分かって いれば、手の 打ちようが あります。
いちばん 身近で、道ぐも いらない 力です。
ここで 気づいて ほしいのが、「ほ」の 大きさで 進みかたが 変わる ことです。
小さい ほと 大きい ほで くらべて みると、はっきり ちがいます。風を たくさん 受ける ほど、強い 力に なる。
さらに、ほの 向き も 大事です。風に 対して まっすぐ 立って いないと、力が 逃げて しまいます。ななめに なった 車が まっすぐ 走らない のは、その ためです。
この「力の 大きさと 動きの 関係」は、3年生の 理科「風と ゴムの 力」 で 本かく的に 調べます。2年生では、感かくで つかむ のが 目ひょうです。
ゴムは、のばすと もとに もどろうと します。この 力を つかいます。
ゴムの おもしろい ところは、力を ためて おける ことです。風は 吹いて いる あいだしか 力が 出ませんが、ゴムは のばして おけば、はなす まで 力を たくわえて いられます。
子どもが すぐ 気づくのが、「もっと のばせば もっと 飛ぶ」 ということです。これは 正しい 発見です。
でも、ここに 落とし穴も あります。のばしすぎると 切れる。または、車が 進みすぎて コースから 外れる。ちょうど よい 強さ を さがす ことに なります。
また、ゴムの 数を 増やす という 工夫も 出て きます。2本に すれば 力が 強く なる。長さだけで なく 本数でも 変えられる と 気づけたら、りっぱな 発見です。
「ゴムを 3cm のばした とき」と「6cm のばした とき」で、どこまで 進むかを はかって くらべる。
これは もう 理科の 実けんです。2年生でも できます。数で くらべる と、感かくが はっきり します。
じしゃくには、2つの ふしぎな せいしつが あります。
2つめが とくに おもしろい ところです。紙や 下じきごしでも 動かせます。
この しくみを つかった おもちゃが、じしゃくめいろ や 魚つりゲーム です。
ここで 大事な 気づきが あります。じしゃくに つく ものと つかない ものが ある という ことです。
クリップは つく。アルミホイルは つかない。10円玉は つかない。金ぞくなら 何でも つく わけでは ない のです。
この 発見は、3年生の 理科「じしゃく」 で くわしく 調べます。2年生では、いろいろな ものに あてて みて「つく/つかない」を 集める だけで じゅうぶんです。
1年生と 同じく、作って 終わりでは ありません。
2年生では、さらに くらべる・きそう 活どうが 入ります。
負けた 子は 考えます。「なんで あの 車の ほうが 速いんだろう」。ここで 観察が 始まります。
「ゴムが 太い」「車りんが 大きい」「軽い」── 気づいた ことを 自分の おもちゃに 取り入れる。これが 改良 です。
そして、友だちに 教えて もらう・教える ことも 大事な 学びです。「どうやって 作ったの?」と 聞ける こと、聞かれたら 教えられる ことは、どちらも 力です。
多くの 学校では、作った おもちゃで 「おもちゃまつり」 を 開きます。1年生や おうちの 人を さそって、遊んで もらう 会です。
ここで、学習が 大きく 深まります。人に 遊んで もらう ためには、自分だけ 分かって いても だめ だからです。
とくに 説明する のが むずかしいです。自分は 作ったので 分かって いますが、はじめて 見る 人には 分かりません。
「まず ここを 持って、ここまで 引っぱって、はなします」── 順ばんに、ことばで 伝える。これは 国語の「じゅんじょを あらわす ことば」 と つながって います。
そして 1年生が 遊んで、うまく できなかったり、こわして しまったり する。そこで また 考えます。「1年生でも できるように するには どうすれば いいか」。
相手の ことを 考えて つくり直す ── これは とても 高度な 学びです。作る ことより、使って もらう ことの ほうが むずかしい と 気づけたら、大きな 成長です。
この 単元で いちばん よく おきる ことで、いちばん 大事な 場面 でも あります。
すぐ 直して あげず、「何が 足りないんだろうね」 と 一緒に 考えます。
「力が 弱い?」「まっすぐ 進まない?」── 原いんを 分けて 考える 練習に なります。
友だちの まねばかり する、と 心ぱいする 必要は ありません。まねる ことは 学びの 一つ です。
ただ、そこから 「自分は ここを 変えて みよう」 と 一歩 進めると さらに よい。「色を 変える」だけでも 立派です。
遊んで いる うちに こわれる。当然の ことです。
こわれた ところが 弱い ところ。同じ ところが 何回も こわれるなら、作りかたを 変える チャンスです。こわれる ことも 情ほう だと 考えます。
Q1 ゴム動力の 車を もっと 速く するには、どうすれば よいですか。
A ゴムを もっと のばす、本数を 増やす、太い ゴムに する。車を 軽く する 方法も あります。
Q2 じしゃくは、紙を はさんでも はたらきますか。
A はたらきます。さわらなくても 力が とどく のが じしゃくの とくちょうです。
Q3 身の まわりの ものを じしゃくに あてて、つく ものと つかない ものを 集めましょう。
A クリップ・はさみの 刃 → つく。アルミホイル・10円玉・わりばし → つかない。金ぞくでも つかない ものが ある のが 発見です。
この単元は、3年生の理科「風とゴムの力」「じしゃく」の予行演習にあたります。ここで感覚をつかんでおくと、3年生で実験するときに理解が早くなります。
ご家庭では、材料を用意してあげるだけで十分です。輪ゴム、ペットボトルのふた、ストロー、竹串、磁石。100円ショップでそろいます。
そして「もっと速くするにはどうしたらいい?」と問いかけてみてください。答えを教えず、試させる。うまくいかない時間こそが、この単元の中身です。
また、磁石を家中のものにくっつけて回る遊びは、それだけで立派な学習になります。「つくと思ったのにつかなかった」という発見が、3年生の理科につながります。