相手は 何も 言って くれません。だから よく 見る しか ないのです。ここに この 単元の 意味が あります。
| 1年 いきものとなかよし | 2年 生きものをかう | |
|---|---|---|
| 相手 | だんごむし、かたつむり など | うさぎ、モルモット、金魚 など |
| 期間 | 数日〜数週間 | 1年間、または それ以上 |
| 世話 | えさと 水 | えさ・水・そうじ・健こう管理 |
| やりかた | 1人で できる | 当番を 決めて 分たん |
| ゴール | もとの 場しょへ かえす | ずっと 世話を つづける |
いちばん 大きな ちがいは 期間 です。1年生の 虫は「かえす 日」を 決めて 飼いました。2年生の 動物は、かえす 場しょが ありません。学校で 飼いつづけます。
これは 重い ことです。やめられない のです。飽きたから やめる、と いう わけには いきません。
だからこそ、当番 という しくみが 必要に なります。1人で 毎日は むりでも、みんなで 分ければ 続けられる。責任を 分け合う という 考えかたを、ここで 学びます。
動物を 飼うと、毎日 やる ことが 決まって います。
この 中で、いちばん 大事なのが ①元気か 見る です。
動物は「調子が わるい」と 言えません。ようすを 見て、こちらが 気づく しか ないのです。
これに 気づける ように なる ためには、ふだんの ようすを 知って いる 必要が あります。いつもを 知らないと、ちがいが 分かりません。
毎日 見る ことが、そのまま「気づく 力」に なる ── これが この 単元の 中心です。
正直に 言えば、動物の 世話で いちばん 大へんなのは そうじ です。
においが あり、よごれて いて、時間も かかります。「かわいい」だけでは 続きません。
でも、ここに 大事な 学びが あります。かわいがる ことと 世話を する ことは ちがう。
なでる、だっこする ── これは 楽しい。でも それだけでは 動物は 生きられません。楽しくない 部分を やる 人が いて、はじめて 生きもの は 生きて いける。
そして 気づきます。自分も そうやって 育てられた と いう ことに。おむつを かえ、よごれた 服を あらい、夜中に おきて めんどうを 見て くれた 人が いた。
1年生の「かぞくとくらし」で ならった ことが、ここで もう いちど、自分が 世話を する 側に なって 分かります。
「くさい」と 言う 子が います。当然です。ごまかす 必要は ありません。
ただ、「そうじすると においが へる」 ことも 体けんさせます。よごれが においの もとだと 分かると、そうじの 意味が 分かります。
クラス全員で 飼うので、当番 を 決めます。ここにも 学ぶ ことが あります。
とくに 引きつぎ が 大事です。「きのう、あまり 食べて いなかった」という 情ほうは、次の 当番に 伝えないと 意味が ありません。
だから 記ろくノート を つけます。書いて おけば、次の 人が 読めます。記ろくは、自分の ためでは なく 次の 人の ため ── この 考えかたは、大人の 仕事でも 同じです。
また、当番を さぼる 子 が 出て くる ことも あります。ここも 考えどころです。
「さぼったら だれが こまる?」── 答えは 動物です。人間なら「あとで やって」と 言えますが、動物は 言えません。相手が 文句を 言わない からこそ、責任が 重い。
長く 飼って いると、いつか お別れ が 来ます。
学校で 飼う うさぎや モルモットの 寿命は、5〜8年ほど。子どもたちが 卒業する 前に 死んで しまう ことも あります。
その とき、大人が どう ふるまうかが とても 大事です。
悲しむ 子も いれば、あまり 反のうしない 子も います。どちらも まちがいでは ありません。感じかたは 人 それぞれです。
大事なのは、命には 終わりが ある と いう ことを、実さいに 世話を した 相手を 通して 知る ことです。本で 読むのとは まったく ちがいます。
この 経けんが、5年生の「メダカの たんじょう」「人の たんじょう」、6年生の「生物と かんきょう」へ つながって いきます。命を 学ぶ 学習の 出発点 が ここに あります。
飼う 前に、何を 食べるのかを 調べます。ここも 大事な 学習です。
| 動物 | 食べる もの | あげては いけない もの |
|---|---|---|
| うさぎ | 牧草、ペレット、にんじん、キャベツ | ねぎ、たまねぎ、チョコレート、お菓子 |
| モルモット | 牧草、ペレット、野さい | 同上。ビタミンCが 必要 |
| 金魚 | 金魚の えさ | パンくず(水が よごれる)、あげすぎ |
| ハムスター | ハムスター用ペレット、種 | ねぎ類、かんきつ類 |
ここで 子どもが おどろくのが、「人が 食べられる ものでも、動物には 毒に なる」 ことです。
たまねぎや チョコレートは、人には おいしい 食べものです。でも 動物に とっては 命に かかわる ことも あります。「自分に よい ものが、相手にも よい とは かぎらない」 ── 大事な 学びです。
また、あげすぎも よくない です。かわいいから、よろこぶから と たくさん あげると、病気に なります。金魚は とくに、えさの あげすぎで 水が よごれ、死んで しまう ことが 多いです。
相手に とって 何が よいかを 考える ── かわいがる 気もちだけでは、正しい 世話は できないのです。
最初の 1週間は みんな やりたがるのに、1か月で 当番を わすれるように なる。
記ろくと 声かけ で 支えます。「今日 だれが 当番?」を 毎日 確にんする。
また、変化を 見つけたら みんなに 知らせる と 関心が もどります。「今日、○○が 走ってたよ」。
動物が こわい 子は 必ず います。むりに さわらせません。
えさを 用意する、水を かえる、記ろくを 書く ── さわらなくても できる 仕事は たくさん あります。関わりかたは 一つでは ありません。
動物の 毛や ふんで アレルギー症じょうが 出る 子も います。これは 体しつの 問題で、努力では どうにも なりません。
その 場合は、写真や 記ろくで 関わる、または 金魚など べつの 生きものを 担当する など、べつの かたちで 参加 します。健こうが 何より 優先です。
Q1 飼って いる 生きものの、いつもの ようすを 言えますか。
A えさの 量、動きかた、鳴き声。いつもを 知って いる から、ちがいに 気づけます。
Q2 当番の 記ろくは、だれの ために 書くのですか。
A 次の 当番の 人 のため。自分の ためでは ありません。
Q3 「かわいがる」と「世話を する」は 何が ちがいますか。
A かわいがるのは 楽しい。世話には 楽しくない こと(そうじ など)も 入ります。両方 やって、はじめて 飼って いる ことに なります。
学校での飼育活動は、家庭でペットを飼えないお子さんにとって貴重な体験です。生き物に責任を持つ経験は、他では代えがたいものがあります。
お子さんが飼育当番の話をしたら、ぜひ詳しく聞いてあげてください。「今日は何をしたの?」「元気だった?」──話すことで、観察したことが整理されます。
もし飼っていた動物が死んでしまったときは、家庭でもその話を受け止めてあげてください。悲しみを言葉にできることが、命を学ぶうえで大切です。
なお、動物アレルギーがある場合は、遠慮なく学校に伝えてください。関わり方は他にもあり、無理をする必要はまったくありません。