ことばが にて いるので 混同されがちですが、まったく べつの ものです。ここを 分けられると 一気に 楽に なります。
この 単元で いちばん 大事な 区べつが これです。
| 時こく | 時間 | |
|---|---|---|
| あらわす もの | ある しゅんかん(点) | 長さ(間かく) |
| 言いかた | 3時、8時20分 | 3時間、20分間 |
| れい | 「8時に 家を 出る」 | 「2時間 あそんだ」 |
| 時計で | 針が さして いる ところ | 針が 動いた 分の 長さ |
時こくは 目もりの 位置、時間は 目もりと 目もりの あいだ。長さの ものさしと まったく 同じ 考えかたです。
この 見かたが つかめると、時間の 問題は「数直線の 問題」に なります。むずかしい 問題ほど、数直線を かく ── これが 一番の 解きかたです。
1年生では「何時」「何時半」まででした。2年生では 1分きざみ で 読めるように なります。
ここで つまずくのが、長い針の 目もりの 読みかた です。
すうじの あいだには 小さな 目もりが 5つ あります。だから すうじ 1つ分=5分。
子どもが 混乱するのは、同じ「3」なのに、短い針では 3時、長い針では 15分 という ことです。同じ すうじが 2つの いみを もって います。
これを 乗りこえる コツは、5とびで 数える ことです。「5、10、15、20…」と 声に 出しながら 目で 追う。2年生では ちょうど かけ算の 5の だんを ならうので、そこと つなげると スムーズです。
れんしゅう用の 時計には、外がわに 小さく「5・10・15…」と 分の 数字が 書いて ある ものが あります。
これを つかうと、はじめは ぐっと 読みやすく なります。なれて きたら、ふつうの 時計に 変えます。
もう 一つの 大事な きまりが これです。
ここで 子どもが つまずく 大きな 理由が あります。ふだんの 数は 10で くり上がるのに、時間は 60で くり上がる ことです。
50分の つぎは 60分 ── ではなく、1時間。90分は「9時間10分」では なく 1時間30分。
この「60で 1つ」という しくみは、じつは とても 古い もので、4000年ほど 前の メソポタミアで 生まれたと 言われて います。60は 2でも 3でも 4でも 5でも 6でも わりきれる 便利な 数だからです。
2年生に この 歴史を 教える 必要は ありませんが、「時間だけ 60で まとまる」 という ことは、はっきり 意しきさせて おく 必要が あります。
「9時20分から 30分 たつと 何時何分?」── この タイプの 問題が 出て きます。
60を こえない うちは かんたんです。むずかしいのは こちらです。
やって いる ことは ひっ算の くり上がりと 同じ です。ただし 10では なく 60で くり上がる ところが ちがいます。
もう 一つの やりかたも あります。きりの よい 時こくで 区切る 方法です。
この やりかたは、1年生の「10を 作る」考えかたと 同じです。きりの よい ところまで 進んでから、残りを 足す。時計の 問題が 苦手な 子には、こちらの ほうが 分かりやすい ことが 多いです。
2年生では、午前・午後 も はっきり ならいます。
気を つける ところが 2つ あります。
また、午前と 午後を またぐ 計算 も 出て きます。「午前10時から 午後3時まで 何時間?」
ここでも 正午で 区切る のが コツです。まとめて 考えようと すると こんがらがります。
この 単元の しあげは、自分の 1日を 時こくで 書き出す 活どうです。
| 時こく | する こと | かかる 時間 |
|---|---|---|
| 午前6時30分 | おきる | ― |
| 午前7時 | あさごはん | 20分間 |
| 午前7時50分 | 家を 出る | ― |
| 午前8時10分 | 学校に つく | (歩いて 20分間) |
| 午後3時 | 学校が おわる | ― |
| 午後9時 | ねる | ― |
この 表を 作ると、時こくと 時間の ちがいが 自ぜんに 分かります。左の 列が 時こく(点)、右の 列が 時間(長さ)です。
そして いろいろな 問いが 生まれます。「学校に いるのは 何時間?」「ねて いる 時間は?」「おきて いる 時間と ねて いる 時間、どちらが 長い?」
とくに 「1日の うち、ねて いる 時間は どれくらい?」 は おもしろい 問いです。午後9時から 午前6時30分まで ── 9時間30分。1日の 3分の1以上を ねて すごして いる ことに、多くの 子が おどろきます。
じぶんの 生活を 数で 見る ── これは 6年生の「データの 調べ方」に つながる 見かたでも あります。
「何時間 あそんだ?」に「3時」と 答えて しまう。
「時こくは 点、時間は 長さ」 を 数直線で 見せます。ことばの 説明より 図が 効きます。
「9時40分+30分」を「9時70分」と して しまう。
「分は 60で 1時間」 を 何度も 確にん。数直線で 60を こえた ところを 見せると 納とくします。
すうじの 3を「3分」と 読んで しまう。
5とびで 数える 練習を くり返します。時計の まわりを ゆびで なぞりながら「5、10、15…」。かけ算の 5の だんと セットで 練習すると 効きます。
Q1 長い針が 8を さして います。何分ですか。
A 5×8=40分。5とびで 数えます。
Q2 2時50分から 20分 たつと 何時何分?
A 3時まで あと 10分。のこり 10分。答え 3時10分。
Q3 午前9時から 午後2時まで 何時間?
A 正午まで 3時間、正午から 2時間。合計 5時間。
Q4 100分は 何時間何分ですか。
A 60分で 1時間。のこり 40分。答え 1時間40分。60を こえたら くり上げます。
Q4の ような「分を 時間に 直す」問題は、テストで よく 出ます。60を 引ける だけ 引く と 考えると かんたんです。150分なら、60を 2回 引いて 30分 のこるので 2時間30分です。
時間の計算は、2年生の算数で最もつまずきが多い単元の一つです。原因は「60で繰り上がる」という、他では使わないルールにあります。
効果的なのは、生活の中で時間を意識させることです。「今から30分後は何時?」「あと何分でごはん?」──毎日の会話に混ぜるだけで、感覚が育ちます。
また、アナログ時計を家に置くことをおすすめします。デジタル時計だけだと「3時50分の10分後が4時」という感覚がつかみにくくなります。針が動く様子が見えることに意味があります。
数直線を描いて考えるやり方は、3年生以降も使い続けます。今のうちに「困ったら線を引いて考える」習慣をつけておくと、後が楽になります。