たし算より むずかしいのは、「借りる」という 作業が 入る から。しかも 借りたら 返さないと いけません。
「56-23」から 始めます。
たし算の ひっ算と 同じで、位を そろえて 書き、右から 計算 します。ここは かんたんです。
ただし、たし算と ちがう 大事な 点が あります。上下を 入れかえては いけない ことです。
たし算なら「23+56」でも「56+23」でも 同じですが、ひき算は「56-23」と「23-56」で まったく ちがいます。ひかれる 数(もとの 数)を 上に 書く ── これは 必ず 守る ルールです。
本番は こちらです。「52-27」を やって みます。
一の位を 見ると、2-7。2から 7は ひけません。どう しましょう。
やって いる ことは 2つです。
この 2つは 必ず セット です。借りたのに へらさない、へらしたのに 借りて いない ── どちらか だけでは 答えが 合いません。
借りた あと、十の位を へらしわすれる。これが ひき算の ひっ算で 圧とう的に 多い まちがいです。
ふせぐ 方法は 一つ。借りたら すぐ、上の 数に 斜線を 引いて 小さく 書き直す。「5」を 消して「4」と 書く。この 手を 動かす ひと手間が、ミスを 大はばに へらします。
ふしぎに 感じる 子も います。「かってに 10 借りて いいの?」
じつは、数の 中身は 変わって いません。見かたを 変えて いるだけです。
52は「10が 5つと ばらが 2つ」です。これを「10が 4つと ばらが 12」と 見なおす。10の たばを 1つ ほどいて、ばらに した だけ です。
お金で 考えると もっと 分かりやすいです。10円玉 5まいと 1円玉 2まい から 27円 はらう とき、1円玉が 足りません。そこで 10円玉 1まいを 1円玉 10まいに 両がえ します。すると 10円玉 4まいと 1円玉 12まい。これで はらえます。
ひっ算の くり下がりは、両がえと 同じ こと です。この たとえを 使うと、多くの 子が すっと 分かります。
「50-23」の ような、一の位が 0 の 場合。
これは まだ かんたんです。もっと むずかしいのが、3けたで 真ん中が 0 の 場合です(3年生で 出て きます)。
2年生では ここまで やりませんが、「借りる 相手が 0の ときは、その また となりから 借りる」 という 考えは、頭の すみに 置いて おくと よいです。
ひき算の 答えが 合って いるか たしかめる、いちばん かんたんな 方法が あります。たし算に して みる ことです。
「答え + ひいた 数 = もとの 数」。これが 成り立てば、たいてい 合って います。
この 検算の しくみは、1年生の ひき算でも ならいました。たし算と ひき算は うらと おもての 関係 ── この 見かたは、中学の 方ていしきまで つづきます。
テストの ときも、時間が あれば ぜひ やらせて ください。1問 30秒ほどで、ミスの 半分以上は 見つかります。
もう 一つ、かんたんな 見当の つけかたも あります。答えは ひかれる 数より 小さく なる はずです。「52-27」の 答えが 52より 大きく なったら、ぜったいに どこかで まちがえて います。
また、ひく 数が 半分より 小さければ、答えは もとの 数の 半分より 大きく なります。「52-27」の 27は 52の 半分より 少し 大きいので、答えは 25くらい ── この くらいの 感かくが あると、大きな まちがいに すぐ 気づけます。
ひっ算が できても、文しょう題で どちらを つかうか 分からない 子は 多いです。
1年生で ならった とおり、ひき算には 3つの 場めんが あります。2年生でも 同じです。
| 場めん | 合図の ことば | れい |
|---|---|---|
| のこりは | つかった、あげた、食べた | 52まい あって 27まい つかった |
| ちがいは | どちらが 多い、ちがいは | 52人と 27人では どちらが 何人 多い |
| あと いくつ | あと 何こ、たりないのは | 52こ 集めたい。いま 27こ |
数が 大きく なっても、場めんの 見分けかたは 変わりません。1年生で ならった ことが そのまま 使える のです。
もし 文しょう題で 迷ったら、数を 小さく して 考えて みる と よいです。
「523-278」で 分からなく なったら、「5-2」なら どう かんがえるかを 思い出します。場めんは 同じで、数が 大きく なった だけ。小さい 数で 考えて、式が 決まったら 大きい 数で 計算する ── これは 6年生まで 使える 方法です。
「52-27」の 一の位で、2-7が できないので 7-2=5 と して しまう。とても 多い まちがいです。
この 子は「ひき算は 大きい 数から 小さい 数を ひく」と おぼえて います。まちがって いませんが、ひっ算では 上から 下を ひく のが 決まりです。
「上が 小さい ときは 借りて くる」と、はっきり 教えます。
くり下がりの 最大の ミス。斜線を 引いて 書き直す ことを 徹底します。
面どうがる 子も いますが、これを やる 子と やらない 子で 正答率が はっきり 分かれます。
「12-7」が すぐ 出て こないと、ひっ算に 時間が かかります。
これは ひっ算の 問題では なく、1年生の 単元の 問題です。11〜18から 1けたを ひく 36問 に もどって 練習します。遠回りに 見えて、いちばんの 近道です。
Q1 63 - 28 を ひっ算で。
A 一の位 3-8は できない → 13-8=5。十の位 6は 5に なって 5-2=3。答え 35。
Q2 80 - 45 を ひっ算で。
A 一の位 0-5は できない → 10-5=5。十の位 8は 7に なって 7-4=3。答え 35。
Q3 Q1の 答えを たし算で たしかめましょう。
A 35+28=63。もとの 数に もどったので 合って います。
ひき算の筆算は、2年生の算数で最もつまずきが多いところです。特に繰り下がりの「借りたら減らす」を、片方だけやって間違えるケースが目立ちます。
効果的なのは、10円玉と1円玉を使った両替の実演です。「1円玉が足りないから、10円玉を1枚くずすよ」──これを一度実際にやってみせると、多くの子が納得します。
また、斜線を引いて書き直すことを面倒がる子がいますが、ここは譲らないでください。3年生で3桁、4年生で4桁になったとき、書いていない子は必ず行き詰まります。
1年生の繰り下がり(13-9など)が瞬時に出ない場合は、筆算の練習より先にそちらを固めるほうが結果的に速くなります。