ものさしで はかれる 長さは、せいぜい 30cmまで。では 教室の よこ幅は? ろうかの 長さは? ここで m(メートル) と まきじゃく が 出て きます。
1年生と 2年生の はじめに、cm と mm を ならいました。えんぴつ、けしゴム、ノートの よこ ── 手に 持てる 大きさの ものなら、これで じゅうぶん はかれます。
ところが、教室の よこ幅を cmで 言うと こう なります。
750という 数は、まちがえずに 言うのが むずかしい 数です。「ななひゃくごじゅう」と 言われても、長いのか みじかいのか、頭に 絵が うかびません。
そこで、100cmを ひとまとめに して、それを 1つと 数える ことに しました。それが m(メートル) です。
「7mと あと 50cm」。こう 言われると、7歩ちょっと ぐらいかな と すぐに 思いうかべられます。長い ものを あつかう ときは、大きな まとまりを 作った ほうが 分かりやすい ── これが この 単元の しくみの ぜんぶです。
じつは 同じ しくみを、みなさんは すでに 何回も 見て います。
| ならった とき | まとめかた | 言いかた |
|---|---|---|
| 1年・数 | 1が 10こ で 10 | 「じゅう」 |
| 2年・数 | 10が 10こ で 100 | 「ひゃく」 |
| 2年・長さ | 1mmが 10こ で 1cm | 「1センチ」 |
| 2年・長さ | 1cmが 100こ で 1m | 「1メートル」 |
数の しくみも、長さの しくみも、小さい ものを まとめて、新しい 名前を つける という やりかたで できて います。まったく 別の 学しゅうに 見えて、中身は 同じです。
ここが つながると、3年生で 出て くる km(キロメートル) も こわく ありません。1000mを ひとまとめに して 1kmと よぶ ── それだけの ことだからです。
ものさしは まっすぐで かたい ので、長い ものや まるい ものを はかれません。そこで まきじゃく を つかいます。
まきじゃくの いちばん いい ところは、まがった ものも はかれる ことです。木の みきの まわり、ボールの まわり、自分の 頭の まわり。ものさしでは ぜったいに はかれない ものが はかれます。
教室には たいてい、みじかい まきじゃくと、5mや 10mの 長い まきじゃくが あります。はかる ものに 合わせて えらぶ のも この 学しゅうの 一つです。ろうかを みじかい まきじゃくで はかろうと すると、何回も つぎ足す ことに なり、そのたびに ずれが ふえて いきます。
mと cmが まざった 計算は、同じ たんい どうしで 計算します。
ここまでは かんたんです。気を つけるのは、cmが 100を こえた ときです。
110cmを そのまま「3m110cm」と 書いて しまう まちがいが とても 多い ところです。cmが 100を こえたら、1m くり上げる。ひっ算の くり上がりと 同じ 考えかたですが、10ではなく 100で くり上がる のが ちがいます。
この 学しゅうで いちばん 力に なるのは、計算ではなく だいたいの 長さが 言える ことです。そのために、自分の 体を ものさしに します。
| 自分の ものさし | だいたいの 長さ | つかいみち |
|---|---|---|
| 両手を よこに ひろげた 長さ | 自分の しん長と ほぼ 同じ | 1mの 見当 |
| 大またで 1歩 | 2年生で だいたい 50〜60cm | ろうか・校ていの 長さ |
| ゆかから こしまで | だいたい 60〜70cm | つくえ・いすの 高さ |
| 手を ひろげた 親ゆび〜小ゆび | だいたい 15cm | 本・ノートの 大きさ |
この 表の 数は 人に よって ちがいます。じっさいに はかって、自分の 数に 書きかえる ところまで やって はじめて つかえる ものに なります。
見当が つくように なると、答えの まちがいに 自分で 気づけます。「教室の たては 8m」と 出た とき、大また 8歩ぶんより ずっと 広い ぞ、と 思えたら もう 一度 はかりなおせます。見当は、答えを たしかめる 道ぐ です。
「2m80cm+1m40cm=3m120cm」と 書いて しまう。120cmは 1m20cmなので、正しくは 4m20cmです。
ふせぐ いちばんの 方ほうは、答えを 書いたら cmの ところを 見る くせを つける こと。100より 大きかったら 直す、それだけです。
まきじゃくには「1m10cm」の ところに 110 と 書いて ある ものが あります。これを「110m」と 読んで しまう 子が います。
まきじゃくの 数は ふつう cmで 書いて ある と 先に つたえて おくと、まよいません。
まきじゃくの 先の 金具の ぶんだけ ずれて いる ことに 気づかない。ほんの 1〜2cmですが、答えは かならず まちがいます。
はかる 前に「いま 0は どこ?」と 声に 出して たしかめる ── これだけで ふせげます。
どれも、答えを 出して おわりでは ありません。「どうして その 数に なったか」を せつめいする ところまでが 学しゅうです。ずれた 子の「たるんで いたかも」という 一言が、クラス ぜんたいの 気づきに なります。
Q1 430cmは 何m何cmですか。
A 4m30cm。100cmずつ 4回 まとめられて、30cm あまります。
Q2 1m70cm + 2m50cm は いくつですか。
A 4m20cm。cmが 70+50=120に なるので、100を 1mに くり上げます。
Q3 教室の たてを はかりたい とき、30cmの ものさしと 10mの まきじゃく、どちらを えらびますか。
A まきじゃく。ものさしだと 何回も つぎ足す ことに なり、そのたびに ずれが ふえて しまいます。
Q4 「わたしの しん長は 128mです」── どこが おかしいですか。
A たんい。128cm が 正しい です。128mは ビルより ずっと 高い 長さです。
この単元は、家に巻き尺が一本あるかどうかで理解の深さが変わります。百円ショップの2mや3mのもので十分です。裁縫用の布製メジャーでも、丸いものが測れるという点ではむしろ優れています。
おすすめしたいのは、身長を測るときに「何cm?」ではなく「何m何cm?」と聞いてみることです。128cmと答えた子に「じゃあ1m28cmだね」と返すだけで、二つの言い方が同じものを指していると体で分かります。教科書の問題を何問も解くより早い場合があります。
くり上がりの間違い(3m120cmのような答え)を見つけたときは、すぐに直さず「120cmって、1mより長い?短い?」と一つだけ聞いてみてください。長さの感覚が育っている子なら、そこで自分から気づきます。気づけなかったときは、まだ1mの実感が足りないということなので、紙テープを1mに切って手で持たせるところに戻ると確実です。