2年 算数 たし算・ひき算のくふう

たし算・ひき算のくふう ── ひっ算を書かなくても、頭の中で答えが出せる

38+5や 53-29のような 計算を、ノートに ひっ算を 書かずに とく ことが できます。つかう きまりは、たった 2つだけです。

いつも ひっ算を 書く 必要は ない

この 単元の まえに、たし算と ひき算の ひっ算(位を そろえて、右から じゅんに 計算する やりかた)を ならいました。ひっ算は どんな 数でも 正かくに とける、たよりに なる 方法です。

いっぽうで、38+5のような 計算を するのに、いちいち ノートに 位を そろえて 書く のは 大げさに 見える ことが あります。こういう 計算は、頭の 中だけで 答えを 出せる ことが 多いのです。

この ページでは、ひっ算を 書かずに すむ くふう を 2つ しょうかいします。たし算と ひき算で、それぞれ 1つずつです。

たし算の くふう ── 10の まとまりを 先に 作る

たし算では、どちらかの 数を「のこり」と「10を こえる 分」に 分ける という くふうを つかいます。

38 + 5 38に 2を たすと 40(きりの いい数) 5の うち 2を つかったので、のこりは 3 40 + 3 = 43

つまり、先に 10の まとまりを 作って しまう ことが コツです。38は 40まで あと 2です。だから 5を 2と 3に 分けて、先に 38+2=40を 作って しまえば、あとは 40+3=43と、1けたの たし算に なります。

この 考えかたは、1年生で ならった「いくつと いくつで 10」の 考えが 土台に なって います。38が あと 2で 40に なる、と 一しゅんで 分かる 子は、この くふうが とても 早く つかえます。

2けた+2けたでも つかえる

36+27のような 計算も、おなじ くふうで 考えられます。先に 十の位どうしを たして(30+20=50)、あとで 一の位を たします(6+7=13)。50+13=63。
ひっ算と にて いますが、右から 計算する 決まりが ないので、十の位から 先に 計算して かまいません。

ひき算の くふう ── 多めに 動かして、あとで もどす

ひき算は、たし算とは すこし ちがう くふうを つかいます。ひく 数を きりの いい 数に そろえて、あとで 調整する というやり方です。

53 - 29 29を 30に すると、1 多く ひいて しまう 53 - 30 = 23 多く ひいた 1を もどす 23 + 1 = 24

29は、30より 1 小さい 数です。だから「29を ひく」かわりに、まず「30を ひいて」しまいます。これは ほんとうに ひきたい 数より 1 多く ひいて いるので、答えから 1だけ もどす(たす)必要が あります。

この やりかたが むずかしく 感じる ときは、反対に 考える こともできます。ひく数と ひかれる数に、同じ 数を たして しまう くふうです。

53 - 29 両方に 1を たすと 54 - 30 = 24

53と 29の どちらにも 1を たすと、ひき算の 答えは 変わらない まま、ひく数が 30という きりの いい数に なります。どちらの くふうを つかっても、答えは 同じ 24に なります。

どちらの くふうも「きりの いい 数」が かなめ

たし算の くふうも、ひき算の くふうも、やって いる ことは 1つです。10や 30のような、きりの いい 数に 近づけてから 計算すること。

たし算(38+5)ひき算(53-29)
目じるしの 数4030
先に する こと38を 40に する29を 30と 見なす
あとの 調整使いすぎた 分を たす多く ひいた 分を たす

表の 右はしの 列が、どちらも「あとで たす」で おわって いる ことに 気づきましたか。きりの いい数に そろえた あとは、最後に 1回 調整する だけで 答えに たどりつきます。

もう 一度 れんしゅう ── べつの 数で ためす

もう 1組、ちがう 数で おなじ 考えかたを たしかめて みましょう。

67 + 8 67に 3を たすと 70(きりの いい数) 8の うち 3を つかったので、のこりは 5 70 + 5 = 75

67は、あと 3で 70に なります。だから 8を「3と 5」に 分けて、先に 70を 作って しまいます。あとは 70+5=75と、かんたんな 計算に なります。

45 - 18 18を 20に すると、2 多く ひいて しまう 45 - 20 = 25 多く ひいた 2を もどす 25 + 2 = 27

18は、20より 2 小さい 数です。だから 先に「20を ひいて」から、多く ひいた 2を もどします。ひく数(18)を きりの いい数(20)に 近づけて いる ことに 注目して ください。たし算の ときは「たされる数」を、ひき算の ときは「ひく数」を きりの いい数に 近づける ── この ちがいを おぼえて おくと、くふうの 使いどころで まよいにくく なります。

くふうを 使わない ほうが いい とき

この くふうは、いつでも 使える わけでは ありません。つぎのような ときは、ひっ算に たよった ほうが 安全です。

くふうは「速く、楽に」答えを 出す ための ものです。まよったら、いつでも ひっ算に 戻って よいと おぼえて おきましょう。くふうと ひっ算は、どちらが 上という ものでは なく、場面によって 使い分ける 道具です。

つまずきやすい ところ

その1 たし算で、もどす 数の 符号を まちがえる

38+5の くふうで「2を 使った」のに「3を たす」ことを わすれて しまう。
5=2+3と、分けた 数の 合計が もとの 5に なって いるか、声に 出して たしかめます。

その2 ひき算で「もどす」を「ひく」と まちがえる

53-30=23の あとに、もどす 1を ひいて しまい「22」と して しまう。
多く ひいた分は、たして もどすと きめて おきます。「多く ひいたのだから、答えは 大きく なる ほう」と 考えると まちがえにくく なります。

その3 どの数を きりの いい 数に するか まよう

53-29で、53の ほうを 動かそうとして こんがらがる 子が います。
ひき算では、ひく数(うしろの数)を きりの いい数に そろえると おぼえると、まよいにくく なります。

やって みよう

Q1 47+6を、くふうを つかって 答えなさい。

A 47は あと 3で 50。6を 3と 3に 分けて、50+3=53。

Q2 29+34を、十の位・一の位に 分けて 答えなさい。

A 20+30=50、9+4=13。50+13=63。

Q3 61-38を、「多めに ひいて もどす」くふうで 答えなさい。

A 38を 40と 見て、61-40=21。多く ひいた 2を もどして、21+2=23。

Q4 72-49を、「両方に 同じ 数を たす」くふうで 答えなさい。

A 両方に 1を たして、73-50=23。

Q5 286+357のような 計算に、このくふうは 向いて いますか。

A 向いて いません。くり上がりが 何回も 起きる 大きな 計算は、ひっ算を つかうのが 安全です。

まとめ

おうちの方へ

このくふうは、1年生の「いくつといくつで10」の理解がしっかりしていないと身につきません。お子さんが「38はあと2で40」とすぐに言えるか、まず確かめてみてください。
くふうを無理に教え込む必要はありません。ひっ算で正確に計算できていれば、学習としては十分です。くふうは「速く楽に計算できる人もいる」という紹介程度に受け止めてもらえれば十分です。
買い物で「98円の品物に2円足すと100円」のような場面に出会ったとき、「これ、さっきの考えかたと同じだね」と声をかけると、学校で習ったことと生活がつながります。