書けない いちばんの 原いんは、1日ぜんぶを 書こうと する こと。1つに しぼると、とたんに 書けるように なります。
「日記を 書きなさい」と 言われて、えんぴつが 止まる。よく ある 光けいです。原いんは いくつか あります。
この うち、いちばん 大きいのが 「全部 書こうと する」 ことです。
日記は 記ろくでは なく、1つの ことを くわしく 書く もの。この 考えかたに 変えるだけで、多くの 子が 書けるように なります。
「1つに しぼる」と 言っても、何を 選べば いいか 分からない 子も います。選ぶ 目安 を 教えます。
「今日 いちばん 心が 動いたのは いつ?」と 聞くのが いちばん かんたんです。
ふつうの 日で 何も なかった、と いう 子も います。その 場合は 小さな ことで かまいません。「給食の からあげが おいしかった」「ダンゴムシを 見つけた」。小さい 題ざいほど、くわしく 書きやすい のです。
運動会や 遠足の 作文が 書きにくいのは、できごとが 多すぎる からです。
この 場合も 1つに しぼります。「運動会」では なく「かけっこの スタートの しゅんかん」。時間を 短く 切りとる ほど、書く ことが 見つかります。
2年生では、作文に 組み立て が ある ことを ならいます。
| 部分 | 書く こと | 目安 |
|---|---|---|
| はじめ | いつ・どこで・何が あったか | 1〜2文 |
| なか | くわしい ようす、会話、そのときの 気もち | いちばん 長く |
| おわり | 思った こと、これから どうしたいか | 1〜2文 |
いちばん 大事なのは 「なか」を 長くする ことです。多くの 子は「はじめ」と「おわり」だけ 書いて 終わって しまいます。
ちがいは 「なか」の 中身 だけです。
では、「なか」には 何を 書けば よいのでしょうか。4つの 材りょう が あります。
だれかが 言った ことばを、そのまま「」で 書きます。会話が 1つ 入るだけで、文しょうが 生きて きます。
「先生が ほめて くれました」より「先生が 『よく がんばったね』と 言って くれました」の ほうが、ずっと 伝わります。
「うれしかった」の かわりに、そのとき 体が どう なったか を 書きます。
「ボールが とんで きた」より「ボールが ビュンと とんで きた」。カタカナの 音の ことばを つかうと、ようすが 見えて きます。
行動だけで なく、頭の 中で 思った こと も 書けます。「『あぶない!』と 思いました」「どうしよう、と 頭が まっ白に なりました」。
この 4つの うち 2つでも 入れば、作文は ぐっと よく なります。
作文の 終わりが いつも「たのしかったです」に なって しまう。とても よく ある なやみです。
これは 気もちを あらわす ことばを 知らない だけの ことが 多いです。ことばを 教えれば つかえるように なります。
| ざっくりした ことば | くわしい ことば |
|---|---|
| たのしかった | わくわくした、むちゅうに なった、時間を わすれた |
| うれしかった | とびあがりたく なった、心が あたたかく なった |
| かなしかった | むねが きゅっと なった、なみだが 出そうだった |
| すごかった | びっくりした、目を うたがった、感どうした |
そして もう 一つ。終わりに「これから どうしたいか」を 書く と、作文が しまります。
「また やりたいです」「つぎは もっと うまく なりたいです」「今度は 弟にも 教えて あげたいです」── 未来の ことを 書くと、読んだ 人も 気もちよく 読みおわれます。
本当に 何も なかった 日も あります。その 場合は 「見た もの」から 始めます。
「今日 見つけた もの」「今日 食べた もの」「今日 話した 人」。何か 1つ 決まれば、そこから 広がります。
1行目が 書けずに 何分も 止まる。
書き出しの 型を いくつか 用意して おく と 楽です。「今日、〜しました。」「〜と いう ことが ありました。」「わたしは 〜が すきです。」
型が あれば、とりあえず 書き始められます。
いちばん 気を つけたい ところです。作文を 赤ペンだらけに されると、書く ことが きらいに なります。
直すのは 1回に 1つか 2つ。それより 内ように 反のうする ほうが 大事です。「けんじくん、応えんして くれたんだね」。読んで もらえた 実感が、つぎの 作文に つながります。
Q1 今日 いちばん 心が 動いた ことを、1つだけ 選びましょう。
A 小さな ことで かまいません。むしろ 小さい ほうが くわしく 書けます。
Q2 その とき、だれかが 何と 言いましたか。「」で 書いて みましょう。
A 会話が 1つ 入るだけで、作文が 生きて きます。
Q3 「うれしかった」を、体の ようすで あらわして みましょう。
A 「顔が にやにやした」「思わず とびはねた」など。気もちを 動きで 書く のが コツです。
Q4 書いた 作文を 読み返して、「なか」が 何行 あるか 数えて みましょう。
A 「なか」が 全体の 半分 以上 あれば 合かくです。半分より 少なければ、会話か 体の ようすを 1つ 足して みましょう。
もう 一つ、書きおわった あとに やって ほしい ことが あります。声に 出して 読む ことです。
目で 読むと 気づかない まちがいが、声に 出すと 見つかります。読みにくい ところ、意味が つながらない ところ ── 口が つまった ところが、直すべき ところです。
これは 大人が 文しょうを 書く ときにも つかう 方法です。2年生の うちから やって おくと、ずっと 役に立ちます。
作文を見るとき、つい字の間違いや文法に目が行きますが、まず内容に反応してあげてください。「それ、悔しかったね」「よく頑張ったね」──書いた甲斐があったと感じられることが、次に書く力になります。
「書くことがない」と言われたら、質問で引き出すのが有効です。「今日、誰と話した?」「給食は何だった?」「休み時間、何して遊んだ?」──答えたことが、そのまま題材になります。
また、会話文を入れることは作文を劇的に良くします。「なんて言ってたの?」と聞いて、その言葉を書かせてみてください。一文入るだけで、まったく違う作文になります。