1年 生活 あしたの したく

あしたの したく ── 忘れ物は 朝ではなく、前の日に へる

学校に ついてから 「あっ、ない」と 気づく。あの 気もちは、だれでも いやです。でも 忘れ物が つづく 子は、心が いいかげんな わけでは ありません。したくを する 時こくと ばしょが 決まって いない だけです。決めれば へります。この 記じでは、その 決めかたを 手じゅんに して います。

朝に したくを すると、まず まにあわない

朝の 家は、いちばん いそがしい 時間です。ごはんを 食べる。歯を みがく。顔を あらう。着がえる。おうちの 人も 出かける じゅんびを して います。その 中で 「きょうは 何が いるかな」と ゼロから 考える のは、大人でも むずかしい ことです。

しかも 朝は 足りない ものが 見つかっても、どうにも できません。ぞうきんが 見あたらない。のりが かたまって いる。前の 日なら さがせたし、買って もらう ことも できました。朝の 7時40分には、もう 何も できません。

だから したくは、前の日の うちに 終わらせます。これは 「早めに やると えらい」という 話では ありません。足りない ものを 見つける 時間を、自分に あげる ための やりかたです。忘れ物が へる いちばんの りゆうは ここに あります。

時間わりは、上から 下へ 1回だけ 読む

したくの 出発てんは 時間わりです。ところが 1年生の うちは、時間わりを 見て いる つもりで 見て いない ことが よく あります。ぱっと 目を やって 「だいたい いつもと 同じ」と 思って 閉じて しまうのです。

読みかたを 1つに 決めます。あしたの 曜日の たてれつを、上から 下へ 指で なぞる。これだけです。指を つかうのは、目だけだと とばして しまう からです。

したくの 手じゅん ① あしたの 曜日を 見る (きょうが 火よう → 水ようの れつ) ② 上から 下へ 指で なぞる (1じかんめ → 6じかんめ) ③ 出た ものを つくえに ならべる ④ ぜんぶ そろって から ランドセルに 入れる ⑤ ランドセルを げんかんに おく

じゅぎょうの 名前を 見たら、「その 時間に つくえの 上に 出す もの」 を 思い出します。算数なら 算数の 教かしょと ノート。体いくなら 体そうふく。図工なら はさみと のり。教かしょと ノートは セット です。かた方だけ 入って いる 忘れ物は、とても 多い です。

ランドセルに 入れる 前に、つくえに ならべる

ここが いちばん 大事な ところです。多くの 子は、思い出した ものを 思い出した じゅんに ランドセルへ 直せつ 入れて いきます。すると 何が おきるか。入れた ものは 見えなく なる ので、そろって いるか 分からなく なります。

そこで、いったん つくえの 上に ぜんぶ ならべます。ならべると、目で 数えられます。「国語・算数・生活・体そうふく」。4つ 見えます。時間わりと くらべて、たりない ものが あれば、その 場で さがしに 行けます。見える ことが、たしかめる ことです。

ならべ終わって から、まとめて ランドセルに 入れます。この ならべる → 入れる の 2だんかいに する だけで、忘れ物は はっきり へります。かかる 時間は 1分も ふえません。

時間わりに 書いて いない ものが ある

忘れ物の 半分は、教かしょでは ありません。時間わりに のって いない もの です。

時間わりに 出て こない もの ・れんらくちょうに 書いた もの(ぞうきん・空きばこ・お金の ふうとう) ・お手紙で 出た もの(プールカード・ていしゅつする 紙) ・毎日 いる もの(きゅう食セット・ハンカチ・ティッシュ・水とう) ・その 日だけ いる もの(ぼうし・上ばき・こうさくの ざいりょう)

だから したくの さいごに、れんらくちょうを もう 一度 見ます。時間わりで 1回、れんらくちょうで 1回。見る 紙は 2まい と おぼえて ください。れんらくちょうを 書く とき、字が 間に あわなくて 空らんに して しまう 子が います。そのときは 「あとで 聞く」ではなく、その 場で となりの 人か 先生に 聞いて 書きます。家に 帰って からでは、だれにも 聞けません。

朝 見る 場しょは、1か所だけに する

前の日に そろえても、持って 出るのを 忘れたら 同じ です。よく あるのは、ランドセルは 持ったのに 体そうふくの ふくろを へやに 置いて きた、という 忘れかたです。

ふせぐ 方ほうは かんたんです。あした 持って いく ものを、ぜんぶ げんかんに 集めて おきます。ランドセルも、ふくろも、水とうも。へやと げんかんの 2か所に 分かれて いると、かならず どちらかが のこります。場しょを 1か所に する ほど、忘れ物は へります。

そして 朝、くつを はく 前に 1回だけ 見ます。「これで ぜんぶ」と 声に 出して 言えると、もっと よい です。声に 出すと、頭が もう一度 数えて くれます。

それでも 忘れた 日に、どう する か

気を つけて いても、忘れる 日は あります。その ときに いちばん よくないのは、だまって いる ことです。ないまま じゅぎょうが 始まり、何も できずに 45分が すぎて しまいます。

忘れたと 気づいたら、じゅぎょうが 始まる 前に 先生に 言います。「◯◯を 忘れました」の 一言で じゅうぶんです。先生は かし出しの ものを 出したり、となりの 人と 見る ように 言ったり できます。早く 言えば、その 時間は むだに なりません。

言うのが こわい と 思う 子が います。でも 先生が こまるのは、忘れた ことよりも 気づかない まま 時間が すぎる ことです。言った 子は、正しい ことを した 子です。そして 家に 帰ったら、なぜ その 日 忘れたのか を 1つだけ 考えます。時間わりを 見なかった のか。げんかんに 置かなかった のか。りゆうが 分かった 忘れ物は、次から へらせます。

たしかめて みよう

Q1 したくを するのは、朝と 前の日、どちらが よいですか。それは なぜですか。

A 前の日。足りない ものが 見つかった とき、さがしたり 用いしたり する 時間が ある からです。

Q2 時間わりは、どう 読みますか。

A あしたの 曜日の たてれつを、上から 下へ 指で なぞります。目だけだと とばして しまう からです。

Q3 ランドセルに 入れる 前に、何を しますか。

A いったん つくえに 出して、目で 数えます。かばんの 中に 入れて しまうと、そろって いるか 見えません。

Q4 したくで 見る 紙は、何まいですか。

A 2まい。時間わりと れんらくちょうです。ぞうきんや 空きばこは 時間わりに 出て きません。

Q5 学校で 忘れ物に 気づきました。まず 何を しますか。

A チャイムの 前に 先生へ 一言 つたえます。かし出しの ものを 出して もらえる ことが 多い からです。

まとめ

おうちの方へ

忘れ物が続くお子さんに「またなの」と言いたくなる時期があります。ただ、1年生の忘れ物はほとんどが不注意ではなく、手順が決まっていないことによるものです。大人は「何が要るか考えてから集める」という段取りを無意識にやっていますが、これは経験で身につけたもので、生まれつき備わっているものではありません。
ご家庭で効果が大きいのは、支度の時刻を固定することです。「夕ごはんの前」「お風呂のあと」など生活の出来事に紐づけると、思い出す努力そのものが要らなくなります。声かけは「支度した?」ではなく「時間割は見た?」のように、手順の一点を尋ねる形にすると、お子さんはどこで止まっているかを自分で答えられます。
やってみせるのは最初の数回で十分です。そのあとは、机に並べた状態を一緒に見て数えるところだけ付き合ってあげてください。全部やってあげてしまうと、確認する力が育ちません。
なお、忘れ物を学校まで届けるかどうかは各家庭の判断ですが、毎回届けると「忘れても何とかなる」という学習になりがちです。困る経験を一度させたうえで、帰宅後に原因を一緒に一つだけ振り返るほうが、結果的に早く減っていきます。