10までは すうじが 一つずつ ありました。でも 11から 先は、すうじを 2つ ならべて あらわします。ここに 大きな しくみが かくれて います。
10までは、1・2・3…9・10と、それぞれ すうじが ありました。では 11は どう 書くのでしょう。あたらしい すうじを 作る のでは なく、1と1を ならべて「11」 と 書きます。
なぜでしょうか。それは、わたしたちの すうじが 10 あつまったら 一つの まとまりに する という きまりで できて いるからです。
つまり「11」の 左の 1は「10の まとまりが 1つ」、右の 1は「ばらが 1つ」を あらわして います。おなじ「1」でも、書く 場しょで いみが ちがう のです。
この しくみを 位取り と いいます。1年生では ことばを おぼえる ひつようは ありませんが、「左は 10の へや、右は ばらの へや」という かんかくを つかんで おく ことが とても だいじです。
人の 手の ゆびが 10本 だからだと 言われて います。じっさい、むかしは ゆびで 数えて いたので、10 あつまったら つぎへ、という かぞえかたが しぜんに 生まれました。
もし ゆびが 8本だったら、8で くり上がる しくみに なって いたかも しれません。
じつは、日本語の 数の 言いかたは、しくみが そのまま 声に 出て います。
| すうじ | よみかた | いみ |
|---|---|---|
| 11 | じゅういち | 10と1 |
| 12 | じゅうに | 10と2 |
| 15 | じゅうご | 10と5 |
| 19 | じゅうきゅう | 10と9 |
| 20 | にじゅう | 10が2つ |
「じゅういち」は そのまま「10と1」と 言って いるのです。これは じつは とても ありがたい ことです。
えい語では 11を eleven(イレブン)、12を twelve(トゥエルブ)と 言います。「10と1」という 音は どこにも ありません。だから えい語けんの 子どもは、11から 12あたりで 数の しくみが 見えにくく、日本の 子どもより 少し くろうすると 言われて います。
つまり 日本語で 数を となえる こと じたいが、しくみを おぼえる れんしゅうに なって いる のです。「じゅうご」と 声に 出す たびに、「10と5」と 言って いる。これを 意しきさせるだけで、理かいが ぐっと 深まります。
1から20までを、10で おりかえして 2だんに 書くと、しくみが 目に 見えます。
たてに 見ると、1と11、2と12、3と13 …… ばらの 数が おなじ です。ちがうのは「10が あるか ないか」だけ。
この ならべかたを 見せると、多くの 子が「あ、下は ぜんぶ 10 ふえて いる」と 気づきます。この 気づきが 大事です。20までの かずは、10までの かずを もう いちど くりかえして いる だけ なのです。
この 2だんの 表を かべに はって おくと、毎日 目に 入ります。「15は どこ?」「17の つぎは?」と 聞くだけで れんしゅうに なります。1から20まで 一れつに ならべた ものより、10で おりかえした 2だんの ほうが しくみが 見えます。
この たんげんでは、くり上がりの ない かんたんな けいさんも 出て きます。
ポイントは、10の まとまりは そのままに して、ばらだけを 計算する ことです。10の ぶぶんは さわりません。
ひきざんも おなじです。
この かんがえかたが できて いると、この あとの「くり上がりの ある たしざん」で なぜ 10を 作るのかが すっと わかります。10の まとまりが あると 計算が らく、という けいけんを ここで つんで おくのです。
20までの かずを、まっすぐな 線の 上に ならべて みましょう。
この 線を 数直線 と いいます。1年生では 名まえまで おぼえなくて よいですが、この 見かたは とても 大事です。
数直線の よい ところは、数の 大きさが 場しょで 分かる ことです。右に 行くほど 大きい。15は 10より 右に あるから 大きい。5は 10より 左に あるから 小さい。数えなくても、目で 見て 分かる のです。
また、たしざん・ひきざんも 動きで あらわせます。「13+2」は 13から 右に 2つ すすむ。「17-4」は 17から 左に 4つ もどる。この 見かたは、3年生の 小数、4年生の 分数、そして 中学の マイナスの 数まで ずっと つかいます。
おうちで やる ときは、ゆかに テープで 数直線を 作る のが おすすめです。子どもが じっさいに 立って、右に 2歩 すすむ、左に 3歩 もどる。体を 動かして おぼえた ことは、なかなか わすれません。
「じゅう」を 10、「ご」を 5と 書いて「105」に して しまう まちがい。聞いた 音を そのまま 書いた けっかで、じつは とても すじの 通った 考えかたです。
なおすには、10の まとまりの 図と すうじを ならべて 見せる こと。「10の へやに 1つ、ばらの へやに 5つ だから 15だよ」と、場しょの 話として 教えます。
すうじの じゅんばんが 入れかわって しまう まちがい。これも 位取りが まだ つかめて いない しるしです。
「左が 10の へや」を 何度も かくにんします。10のまとまりの ブロックと ばらの ブロックを、じっさいに 左右に 分けて 置く と 分かりやすく なります。
「19、20」で とまる 子は おおいです。20は「10が 2つ」で、あたらしい まとまりが できた ところ だからです。
ここは 「10のまとまりが もう 一つ できたよ」 と、ブロックで 見せるのが いちばん です。10こ入りの いれものが 2つ そろう ようすを 見ると、なっとくできます。
Q1 16は 10と いくつ?
A 6。「じゅうろく」と 言った そのままです。
Q2 10と8で いくつ?
A 18。分けるのと あわせるの、どちらも できたら 合かくです。
Q3 12+5 は?
A 12は「10と2」。2+5=7、10と7で 17。
Q4 18-6 は?
A 18は「10と8」。8-6=2、10と2で 12。
この単元は、日本の小学校算数で最初に出てくる「位取り記数法」の入り口です。ここが曖昧なまま進むと、2年生の3桁、3年生の万の位、5年生の小数と、同じところで繰り返しつまずきます。
おすすめは、10のまとまりを作れる具体物を用意することです。10本で束ねられる棒、10個入る卵パック、10円玉と1円玉など。「10になったら束ねる」という動作を体験させてください。
特に10円玉と1円玉は効果的です。「15円は10円玉1枚と1円玉5枚」──お金は位取りそのものなので、買い物の場面がそのまま算数の学習になります。