1年 算数 くり下がりのあるひきざん

くり下がりのひきざんは2つのやり方がある

「13-9」で 手が とまる 子は とても おおいです。でも やりかたは 2つ あって、どちらか 一つ できれば じゅうぶんです。

なぜ「13-9」は むずかしいのか

「5-2」は かんたんに できるのに、「13-9」に なると きゅうに 手が とまる。これには はっきりした りゆうが あります。

13は「10と3」で できて います。9を ひこうと すると、ばらの 3こ だけでは たりません。3-9は できない のです。だから、10の かたまりを くずして つかう ひつようが あります。

13 = ●●●●●●●●●● ●●● 10 の かたまり ばら3 9を ひきたい → ばら3 では たりない! → 10の かたまりを くずす

この「10の かたまりを くずす」ことを くり下がり と いいます。たしざんの くり上がりは「10を 作る」でしたが、ひきざんの くり下がりは その ぎゃくで「10を くずす」です。

おなじ しくみの うらおもて

くり上がりと くり下がりは、おなじ「10の かたまり」の はなしです。かたほうが わかると、もう かたほうも わかりやすく なります。くり上がりが まだ あやしい 子は、さきに そちらを かためた ほうが ちかみちです。

やり方1「10から ひく」(減加法・げんかほう)

がっこうで いちばん よく ならう やりかたです。13を「10と3」に わけて、10のほうから 9を ひきます

  1. 13を「10と3」に わける
  2. 10-9=1 10の かたまりから 9を ひく
  3. のこった 1と、ばらの 3を あわせる
  4. 1+3=4 こたえは 4
13 - 9 ╱ ╲ 10 3 10-9=1 1+3=4

「ひいて、それから たす」ので 減加法(げんかほう) と いいます。この やりかたの よい ところは、ひく けいさんが かならず「10-なにか」に なる ことです。10-9、10-8、10-7 ── ひくのは 10からだけ。これは 1年生には とても かんがえやすいです。

やり方2「ばらから 先に ひく」(減減法・げんげんほう)

もう 一つの やりかたです。9を「3と6」に わけて、2かいに わけて ひきます

  1. 9を「3と6」に わける(13の ばらが 3こ だから)
  2. 13-3=10 まず ばらを ぜんぶ ひいて、ちょうど 10に する
  3. 10-6=4 のこりを 10から ひく
13 - 9 ╱ ╲ 3 6 13-3=10 10-6=4

「ひいて、また ひく」ので 減減法(げんげんほう) と いいます。「まず きりの いい 10に する」という かんがえかたは、じつは おとなが あたまの 中で よく やって いる ほうほうです。

どちらを つかえば いい?

どちらでも こたえは おなじ です。学校では ふつう 減加法(10から ひく)を ならいます。でも、もし お子さんが そちらで つまずいて いるなら、減減法を ためして みて ください。「10から ひく」が ぴんと こない 子が、「まず 10に する」なら すっと わかる ことが よく あります。

ブロックで 見ると どうなる?

ことばだけでは わかりにくい ときは、10こ入りの いれものと ばらの ブロックを つかいます。

まず 13を つくります。いれものに 10こ、よこに ばらが 3こ です。

┌─────────┐ │●●●●●●●●●●│ ●●● └─────────┘ ばら3 10

減加法 なら、いれものの 10こから 9こ とります。いれものには 1こ のこります。よこの ばら 3こと あわせて 4こ。

いれもの から 9こ とる ┌─────────┐ │●□□□□□□□□□│ ●●● └─────────┘ のこり1 + ばら3 = 4

減減法 なら、さきに よこの ばら 3こを とります。のこりは いれものの 10こ ちょうど。そこから あと 6こ とって 4こ。

どちらの うごきも、じっさいに 手で やって みると すぐ わかります。かみの 上の しきより、手で 動かす ほうが さきです。ブロックが なければ、おはじきでも、あめでも、けしゴムでも かまいません。

ぜんぶで なんもん あるの?

くり下がりの ある ひきざんは、じつは ぜんぶで 36もんしか ありません。11-2から 18-9までの あいだに ある もんだいだけです。

ひかれる かずもんだいこたえ
1111-2 〜 11-99・8・7・6・5・4・3・2
1212-3 〜 12-99・8・7・6・5・4・3
1313-4 〜 13-99・8・7・6・5・4
14〜18おなじように つづく

「36もん」と 聞くと、おおいように 思うかも しれません。でも 九九は 81もん あります。それに くらべれば ずっと 少ないです。まいにち 5もんずつ やれば、1しゅうかんで 一まわり できます

そして じゅうような ことが 一つ あります。この 36もんは、2年生の ひっ算でも、3年生の わり算でも、6年生の 分数の けいさんでも、ずっと つかいつづける ものです。1年生の うちに ここを かためて おく こうかは、ほかの どの たんげんよりも 大きい と 言えます。

ぎゃくに ここが あいまいな まま すすむと、2年生で ひっ算を ならった とき、けいさんの てじゅんは わかって いるのに 一もんに じかんが かかりすぎて、けっきょく プリントが おわらない ── という じょうたいに なりがちです。いそがば まわれ、です。

つまずきやすい ところ

その1 「10から ひく」が すぐ 出て こない

10-9、10-8、10-7 …… これが パッと 出ないと、減加法は つかえません。じつは これも「いくつと いくつ」です。「10は 9と1」を おぼえて いれば、10-9=1 は すぐ 出ます。とまったら 10の くみあわせに もどる。これが いちばんの ちかみちです。

その2 さいごの たしざんを わすれる

減加法で「10-9=1」まで できて、こたえを 1に して しまう まちがい。ばらの 3を たすのを わすれて います。わけた 2つの かずを ○で かこんで おく と、わすれにくく なります。

その3 ひく じゅんばんを ぎゃくに する

「13-9」を「9-13」と かんがえて しまう、または ばらの 3から 9を ひこうと して「3-9」で とまる。ひきざんは 大きい かずから 小さい かずを ひく のが きほんです。「ばらだけでは たりない」と 気づけた ことが、じつは 大きな 一歩です。

たしかめかた

こたえが 出たら、たしざんで たしかめます。「13-9=4」なら「4+9=13」に なるはずです。ここで あわなければ、どこかで まちがえて います。この たしかめかたは 6年生まで つかえます。

やって みよう

Q1 12-8 は? 2つの やりかた りょうほうで といて みましょう。

A 減加法:12を「10と2」に。10-8=2、2+2=4
減減法:8を「2と6」に。12-2=10、10-6=4。どちらも 4です。

Q2 15-7 は?

A 10-7=3、3+5=8。(または 15-5=10、10-2=8)

Q3 シールが 14まい ありました。8まい つかいました。のこりは なんまい?

A 14-8。10-8=2、2+4=6まい

3つとも できたら、じかんを はかって みましょう。1年生の おわりごろには、わけずに「13-9は 4」と すぐ 出る ように なります。そこまで いけば かんぺきです。

まとめ

おうちの方へ

くり下がりは1年生で最も差がつくところです。ここでつまずいたまま2年生に上がると、ひっ算で必ず行き詰まります。
大切なのは、学校で習ったやり方に固執しないことです。減加法で止まっている子に何度も同じ説明を繰り返すより、減減法を1回見せたほうが早いことがあります。逆もまた同じです。
それでも進まないときは、計算の手順ではなく「10は9といくつ?」の即答練習に戻ってください。ここが自動化していないのに手順だけ教えても、必ず途中で止まります。遠回りに見えて、これが一番速い道です。